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※ネタバレ注意 『CUBE 一度入ったら、最後』本家との比較・感想

挨拶

こんにちは。田口颯太です。

私は今回、和製CUBEを鑑賞し、オリジナルCUBEとの比較をした上で、良くも悪くも作品の色ごと全然違ったので、私が面白いと思った点や改悪だと思った点を考えます。
ガンガンストーリーの琴線に触れていくので、和製CUBE及びオリジナルCUBE未鑑賞の方には読んで欲しくない、ぜひどちらも鑑賞して欲しいです。

結論を言うと、どっちも面白かったし、どっちも『好きな映画』として紹介し得る作品であった。

面白かった理由も、好きな理由も違うけど。

私はB級映画、Z級映画も楽しめる側の人です。

うん……矛盾とか気付いた上で笑い飛ばせる人です。

・そもそも『CUBE 一度入ったら、最後』とは

『CUBE 一度入ったら、最後』(キューブ いちどはいったら、さいご)は、2021年10月22日公開の日本のリメイクホラー・サスペンス・サイコスリラー映画。監督は清水康彦、主演は菅田将暉。
1997年に公開されたカナダ映画『CUBE』のリメイク作品。オリジナル版の監督であるヴィンチェンゾ・ナタリがクリエイティブ協力として参加した初の公認リメイク作品だが、結末は日本版独自のものとなる。
〖Wikipediaより引用〗

・簡単なあらすじ
目を覚ますとそこは立方体だった。

何もわからず立方体の中に閉じ込められた男女。隣の部屋に繋がるドアを開けてもそこは無機質な立方体の部屋が連なっているだけだった。しかも、死のトラップが仕掛けられている部屋も紛れているようだ。
そのトラップの謎を解き死を回避、さらに出口をみつけ、生きて帰ることが出来るのだろうか。

・大まかな感想「これが日本クオリティだ!」楽しいねwww

オリジナルの方は互いの悪意が単純でわかりやすかった悪意を楽しむ作品、和製はキャラクターのある意味で呑気で善意に塗れた会話劇を楽しむ作品。
和製に対してちょっと嫌な言い方をしたかな?

もちろん和製の方にも不和からのトラブルは頻発するのだが、自分の利益を求めた末の悪意がわかりやすいオリジナルに比べて、きっかけがCUBEに閉じ込められたこととは関係の無いキャラクターの特徴によって揉めている印象。オリジナルのCUBEで職業を明らかにした理由は「脱獄犯だからCUBEからの脱出に自信がある」「医者だから怪我を観ることができたり知的障害者との関わり方が慣れている」「数学生だから計算が早い」「警察官だから力持ち」など『得意なこととしての職業』であったが、今作では「やる気のないフリーターVS社長役員」「虐待されている中学生VSそれを救えなかった大人」というように『社会的地位』としての役割を踏襲していたように思う。社会秩序のない立方体で、である。
極限状態であぶりだされた嫌な部分が、オリジナルはCUBEありきのこと、和製ではCUBEに来る前からのこと、って感じだ。
そういう意味では和製の方が登場人物の属性・性質にピントがあってるといえよう。

皆さんはどちらがお気に召すだろうか?

アジアなら韓国にリメイクしてほしかったナ……なんで日本……

ごめんなさい。言うつもりのなかった本音が。

ここから先は読者の鑑賞済を前提に話を進めていく。
最後の注意です。観て来てください。

↓ここから先ネタバレ↓

・オリジナル『CUBE』との比較
もちろん本作とオリジナルのストーリーは大きく異なっている。が、しかし素数やデカルト座標の謎は受け継いでいたり (デカルト座標の仕掛けは単純になっていたね) 、起きるトラブルなどは踏襲していたように思える。今度は相違点だ。順を追って話していこう。


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