「殺さない彼と死なない彼女」をティーンズムービーだから見ないと言う選択肢はもったいない

名称未設定2

基本、自然光で撮って、長回し中心で撮ってと結構癖がある作り方している映画。
もともと、web漫画で人気のある「殺さない彼と死なない彼女」。

やばい名前の"きみがよ"ちゃん→"なでしこ"ちゃんになったり、
作者の世紀末さんがもぎりとして出ていたり。
web漫画好きに対しての気遣いもあったり、多分、ガチ勢はニヤニヤできるネタなんだろう。

本編は、最初と言うか、20分ほど、ほんとにおじさんには、興味がないし、
自然光だけなんでもう少し映像的な引っ掛かりがあるといいのにと思いながら、見ていたのですが。

3つのストーリーで構成されているお話で、メインとその他2つと言う構成で、
多分、少しだけ時系列が違うのであろうと言うフラグを散りばめたお話なので、その関係が分かると、
恋愛箇所を抜かして観ると、なるほど、これは面白い。

個人的に、"なでしこ"ちゃんの上品さと"きゃぴ子"の人に愛されるために媚びるのが本当に悪いのか?と言う面白いポイントが結構好き。
メインの自殺希望の女子とダブった男子の関係が非常にコミュニケーションをどうするかと言う課題を拙い言葉で交わすのが非常にチャーミング。
言葉にすると滑稽で違うものになると言う点では、「愛はなんだ」の感じに非常に似ていると感じた。

拙くてすぐに壊れそうな関係だけど二人は言葉以外の方法で、関係性をしっかり構築している。
その構築過程でどんどん感情移入がしやすい丁寧なお話の進み方なので、見やすくストーリー終盤の事件と言うかその前の一番幸せなシーンとかで、
周りのティーンたちのすすり泣きが聞こえていたので、「客観的にも、いい映画だなー。」と思う。

いい映画だし、最初の導入を我慢できれば、多分、おっさんでも全く飽きない映画と感じる。
そして、個人的に素敵な俳優さんと押している"佐藤玲"さんがでているので、マジ観てよかった。

そして、恋愛ものではなく、他社との関わり方、コミュニケーションを題材にした映画だと分かって観ると非常におすすめ。


ただ、1つ、不満と言うか、嫉妬を言うと、10代のあの思春期に、女子とあんな感じでいられるだけで、コミュ力高いよと、僕がリアルタイムの10代で観たら思っただろう。

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