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ユーザーが真に求めるコンテンツを、独自の切り口で届ける。TVerの「キャンプ特集企画」が生まれるまで〜 / コンテンツ編成タスク 横田インタビュー

ユーザーの皆さまに多彩なコンテンツをお届けするTVerは、サービスを最大限に楽しんでいただきたいと考えています。
そのためには、TVerで配信するテレビ番組を調達するだけではなく、あらゆるコンテンツの届け方を工夫することも重要な仕事のひとつです。

今回は、TVer独自の企画立案やコンテンツの調達・編成といった役割を担う、コンテンツ編成タスクの業務にフォーカス。
中でも、2023年4月から5月にかけて配信し、好評を博した特別企画『TVerでキャンプ』(以下、キャンプ特集)が誕生するまでの秘話に迫ります。

入社間もない時期から試行錯誤しつつ企画をリードした横田さんに、キャンプ特集の取り組みとその成果、企画を通じて感じたTVerで働く楽しさを聞きました。

■プロフィール
サービス事業本部 コンテンツ編成タスク:横田 嘉与
2023年1月、株式会社TVerへ中途入社。これまで映画や音楽、海外ドラマ、スポーツなど、一貫して動画コンテンツに関わる仕事に従事。
現在は、コンテンツ編成タスクの企画チームに所属。特集企画の立案から実行に加え、在京・在阪局とのコンテンツ配信に関わる調整・交渉などを主に担当。


国内最大級の動画配信プラットフォームとして、TVerの“唯一無二”な立ち位置に惹かれた

——横田さんのこれまでの経歴を教えてください。

大学では美術史学科を専攻し、自分が好きな映画の研究をしていました。「映画に関わる仕事に就きたい」と考えて、映画のプロモーションやタイアップを専門にする広告代理店からキャリアをスタートさせたんです。以降、一貫して映像やコンテンツを届ける仕事に携わっています。

代理店ではなく自分たちでコンテンツを扱う立場も経験してみたいと、次は放送局子会社の音楽出版会社へ転職。その会社が制作していた番組のウェブサイト内で、さまざまな企画を手がけました。

その後は外資系衛星放送のテレビ局で広告営業職、通信会社が運営するスポーツ配信サービスの企画職を経て、TVerに入社したのが2023年1月です。

——ずっと映像コンテンツの宣伝や配給・配信に携わってきたのですね。

映像コンテンツに関わるには、制作側の立場となる選択肢もあります。ですが、私の場合はコンテンツを“届ける”仕事に興味関心があったんですよね。もともと人と関わったり、人に何かを伝えたりすることが好きだからかもしれません。

企画や広告の仕事では、様々な立場の方を巻き込んで、人々にコンテンツの魅力を伝える役割を担います。
社会人になってからは、周りの方々と協働してアイデアを出し合うことで、ひとりでは成し遂げられない仕事をするのも自分に合っていると実感しました。

キャリアの選び方には「好きなことを仕事にする」「得意なことを仕事にする」など、さまざまな形がありますよね。
私は映像コンテンツという好きなことを軸に、自分が得意なコミュニケーションを掛け合わせながらキャリアを積んでいるのかなと思います。

——次のステップとして、TVerに入社を決めた理由は何だったのでしょうか?

前職でスポーツ配信サービスに携わっていた頃から「これからは“配信”の時代が来る」と確信を持っていました。配信なら、いつでもどこでも、自分の好きな映像コンテンツを見られます。

コロナ禍を経て社会全体の生活様式が変わる中、非常にフィットする映像コンテンツの届け方だと思ったんですよね。

現在は、世の中に多くの動画配信サービスがあります。その中でもTVerは、放送業界のプロが制作したコンテンツが局をまたいで集まる、唯一無二のサービスです。

総合的なコンテンツを扱うプラットフォームの配信に携わりたくて、TVerへの入社を決めました。

放送局や社内との地道な交渉・調整を重ね、キャンプにまつわる217番組の配信を実現

——現在、横田さんが担当されている仕事の内容を教えてください。

私は、コンテンツ編成タスクの企画チームに所属しています。主な業務は、TVerのユーザーに向けた特集企画の立案から実行まで。加えて、在京在阪局との番組配信に関わる調整・交渉などです。

企画には「新ドラマ特集」など放送局の番組改編期に合わせて新番組を押し出すものと、それ以外のタイミングでTVerのバラエティに富んだ番組を独自の切り口で特集として取り上げるもの、大きく2つのパターンがあります。

各局のおすすめ番組や注力している領域などをふまえて、いかにTVerのユーザーに一つひとつの番組を見てもらえる仕掛けをつくれるかが、企画チームの腕の見せどころです。

——2023年4月から5月にかけて配信された「キャンプ特集」が話題になりました。この企画を主導したのが、入社間もない横田さんだったそうですね。どのように進めていったのでしょうか?

企画チームに配属された直後、さっそく新企画を立ち上げから任されて、まずはメンバーとともにテーマ出しから始めました。
そこで、以前に配信して好評だった「サウナ特集」に匹敵するキャッチーなテーマとして、浮かび上がったのが「キャンプ」だったんです。

初夏はちょうどキャンプの需要が高まる時期でもあり、タイミングも合っていたことから企画も正式採用に。急ピッチで企画が始動していきました。

特集企画は、企画立案したメンバーを中心に、様々なタスクの協力を得ながら進めていきます。

具体的には、TVerのサービス画面上の配置や調整などは、コンテンツ編成タスク内の編成担当メンバーと。外部へのプロモーション活動は、マーケティングタスクと。コンテンツを集めた後の具体的な配信方法については、コンテンツ運用タスクと、といった形です。特集企画にスポンサーがつく場合は、広告事業本部とも連携します。

——ひとつの企画に、あらゆるタスクの知見や努力が集結されているんですね。

その通りです。他のタスクのメンバーはどんなに自分たちの業務が忙しくても、できない理由を探すのではなく、全員が「どうしたら実現できるか」を一緒に考えてくれます。

それぞれが主体性を持って仕事をしているのが、TVerの社風なんだと実感しましたね。前職は大きな組織ゆえに業務の縦割り感も強かったので、なおさらTVerの一体感が新鮮で、ありがたく感じました。

——一方で、企画を進める上で大変だったことはありましたか?

キャンプ特集を配信するにあたり、合計217ものコンテンツを集めました。多くのコンテンツを扱う分、番組の調達と各放送局との交渉においては、本当に地道な作業の積み重ねが求められましたね。

企画メンバーに手伝ってもらい、まずは各局の過去作品を一つひとつ調べてリストアップするところから始め、各局にアプローチしていったんです。

どんなに良い企画を立てても、コンテンツを集められなければ特集は成立しません。だからこそ、番組を提供していただくことでメリットを感じてもらえるような提案が必須です。

企画の背景を伝えつつ「必ずユーザーへ効果的に番組を届けられるんです」と、熱意をもって伝えるようにしました。

また、ユーザーにとって見やすい動線づくりも力を入れたポイントです。これまでのクリック率や再生数などのデータを見ながら編成チームと相談し、画面上の配置や説明文の表現にも気を配りました。

例えば、配信する番組数が多いため、カテゴリに分類して検索しやすくしたことも工夫のひとつです。

コンテンツをより多くの人に届けるため協力する一体感と、ユーザーの反応を得られる楽しさがこの仕事の醍醐味

——キャンプ特集の成果はいかがでしたか?

再生数やユーザー新規獲得数など、設定していたすべてのKPIを大幅に達成できました。また、キャンプ番組は系列局が制作しているものも多くあり、各局との協働によって関係性も深まったと感じています。

KAB 熊本朝日放送さんが制作する人気キャンプ番組『ヒロシのひとりキャンプのすすめ』からは、出演者であるヒロシさんがキャンプ特集のプロモーション活動にも参加してくださったんです。TVerの既存ユーザー以外からも注目を集める絶好の機会となりました。

ヒロシさんTwitterより引用

さらに、このキャンプ特集をきっかけとして、メ~テレ(名古屋テレビ放送)さんの人気番組である『おぎやはぎのハピキャン』をTVerで初めて配信できたことも強く印象に残っています。

どうしても特集に参加していただきたくて、直接、名古屋本社に電話をして、担当者が東京支社にいる事を知り、電話したその日に東京支社に直接お伺いしました!

特集の配信終了後には「あのとき横田さんが来てくれて、TVerでの配信を始められてよかったです」と嬉しいお言葉をいただいたのは忘れられません。

——企画の仕事において、横田さんが楽しさを感じるのはどのような場面ですか?

放送局の方々と私たちTVerは、立場は異なるものの「番組をより多くの人々に届けたい」という同じ思いを持っています。お互いに共通のゴールを目指して、実現していく過程が何よりも楽しいですね。

だからこそ、その起点となる企画を立てるにあたっては、ユーザー・放送局・TVer、関わるすべての人たちが幸せになれるようなものを作ろう、といつも身が引き締まります。

また、TVerのユーザーからSNSなどでリアルな反応をもらえるのも、この仕事の醍醐味のひとつです。

キャンプ特集を配信したときも「この過去番組がTVerでもう一度見られて嬉しい」「特集に『名探偵コナン』のキャンプ回まで入っていてラインナップがおもしろい」など多くの声が寄せられました。

自分たちが考えたことに対して、感想を直接いただけるのは本当にありがたいですね。

——キャンプ特集が盛況のうちに終了した今、これから挑戦したいことや今後の展望をぜひ聞かせてください。

キャンプ特集は、世の中のトレンドを捉えつつ、ユーザーが求めているテーマを届けられたと思います。

この経験を活かして、引き続きより多くの人に「こんなコンテンツがあるなら、TVerを見たい!」と思っていただけるような企画を作っていきたいです。

あとは放送局の番組を配信するだけではなく、新たな試みにも積極的に取り組んでいこうと思います。企画段階から各局と共同制作するコンテンツや、TVer完全オリジナル番組なども、生み出していこうと勝手に構想中です。

次の企画も、ぜひ皆さまに楽しんでいただけたら嬉しいです!


株式会社TVerでは、一緒に働く仲間を募集しています。興味のある方は、こちらからエントリーください。

TVer Tech Blogもぜひご覧ください。

取材協力:CASTER BIZ recruiting

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