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俳優・神木隆之介も登壇! コロナ禍でオンライン開催となるも大盛りあがりの『ファイナルファンタジーXIV』のファンイベント『FINAL FANTASY XIV DIGITAL FAN FESTIVAL 2021』レポート

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読者の皆様はオンラインゲームの『ファイナルファンタジーXIV(以下、FFXIV )』をご存知でしょうか。

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2013年に「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」としてサービスを開始して以来、定期的なアップデートを続けており、会員数を増やして今や累計登録アカウント数が2200万人(※日本・北米・欧州・中国・韓国の5リージョンの累計アカウント数。フリートライアル版のアカウントを含む)にもなった日本のみならず世界で大人気のゲーム。プレイヤーのblogが『光のお父さん』というタイトルでドラマ化され映画版も作られていて、遊んだことはなくても聞いたことはあるという方もいるかもしれません。

実は一昨年末には全世界累計登録アカウント数が1800万と発表されていたのですが、ググッと会員数を増やしました。これはコロナ禍での巣ごもり時間を活かして、この機会に、評価が高いこのゲームを遊んでみようという人が多いということなのでしょう。実は筆者もそんなプレイヤーのうちの一人。フリートライアル(無料体験版)がRPG2本分をたっぷり、期間の制限なく遊べると聞いて始めたのですが、すっかりハマっています。

さて、そんなFFXIVのファンイベント『FINAL FANTASY XIV DIGITAL FAN FESTIVAL 2021』(以下、ファンフェス)が5月15日(土)、5月16日(日)の二日間に渡って開催されました。「ファンフェス」は、同作最大のプレイヤー向けのイベントで、例年であれば世界各地で開催され、東京ビッグサイトや幕張メッセといった会場をファンが埋め尽くす巨大なイベントなのですが、2014年の初開催から第4回目となる今回は、新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い、世界中のプレイヤーが同時に参加できる初のオンライン形式での開催となりました。

この記事ではその「ファンフェス」の1日目のレポートを、FFXIVをまったく知らないという人に向けてお届けします。

ゲームに関する重大発表から、ゲーム音楽のピアノライブ、さらには人気俳優であり実は『FFXIV』のプレイヤーでもある神木隆之介さんと『FFXIV』プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹さんとの対談など盛りだくさんの内容となっています。

取材・文/傭兵ペンギン

■『FFXIV』とは

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レポートに入る前に、一体どんなゲームなのかを簡単に紹介しておきましょう。『FFXIV』はMMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)で、要するにインターネットを介して世界中の人と同時に同じ世界を共有しながら遊べるRPGということ。

「ファイナルファンタジー」という名前から想像できるように、ファンタジー世界を舞台にしたゲームで、プレイヤーはそこで自分だけのキャラクターを作り出し、他のプレイヤーたちと協力をしながら冒険し、物語を体験していくというゲーム。

ナンバリングタイトルの第14作目であり、(他のファイナルファンタジーと同じく)世界の設定やストーリーは独自のもの。ですが、様々な歴代FFタイトルの要素も散りばめられており、ファンにとっては嬉しい内容となっています。『ファイナルファンタジー タクティクス』や『ファイナルファンタジーXII』でおなじみのイヴァリースの世界とも深く繋がっていたり……

ファンタジーRPGといえば、モンスターと戦うゲームというイメージがあるかもしれませんが、FFXIVはそれだけには終わらず、素材を集めてアイテムを作りそれを売買することもできるクラフト要素や、自分やプレイヤー団体(フリーカンパニー)の家を作るハウジング要素などなどとにかく様々な遊び方が用意されています。

その魅力を語り続けるとレポートがいつまでたっても始められないので、とりあえず詳しくは公式サイトを御覧ください……!



■基調講演

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ライブイベントのような演出とともに始まった「ファンフェス」。無観客開催のため、巨大な会場の客席には記者やスタッフを除いて誰もいないという状況ではありましたが、画面の向こうでは世界中のプレイヤーが同時に参加。当日は配信が行われているYouTube等のコメント欄はもちろん、TwitterなどのSNSも大盛りあがりでした。

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そしてファンタジーっぽい大きな鎌のような武器を持った人物が登場。実はこれ演出用のコスプレイヤーなどではなく、『FFXIV』のプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹さん。

『FFXIV』は、2010年の発売当初は深刻な欠陥を多く抱えておりプレイヤーからの不満が続出し一度はクローズに。並行して開発体制が大幅に刷新され、根本的に作り直すレベルの大幅な改良が加えられ、2013年に改めてサービスを再開し、以降絶大な人気を誇るMMORPGとなるまでに至りました。

そのゲームの歴史の中でも稀に見るレベルの大復活の立役者となったのが、プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹さんなのです。そんな素晴らしいゲーム開発者であると同時に、とにかくファンに愛されている人物。

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(吉田さんの隣はスクウェア・エニックスの代表取締役社長の松田洋祐さん。重役が並んでるとは思えぬ光景!)

そして今回の基調講演は、プレイヤーたちがその発売を今か今かと待っている最新拡張パッケージ『ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ』の最新情報が次々と発表されました。


『FFXIV』には定期的なアップデート(ゲーム用語で言う「DLC」みたいなもの)に加え、約2年に一度のペースで発売される「拡張パッケージ」というものがあります。この「拡張パッケージ」が凄まじいボリュームで、他のゲームの丸々一本に相当する程なのです。

なのでプレイヤーとしてはもはや『FFXIV』の続編が出るというようなレベルの出来事であり、そりゃあもう早く遊びたくて仕方がないのです。個人的には『FFXIV』で初めて体験する拡張パッケージのローンチなので、その点でもワクワクしています。

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(今回吉田さんが着ているのは、新ジョブ「リーパー」の装備を再現したもの)

その内容は、両手鎌を使って戦う新たなジョブ(キャラクターが使う戦闘のスタイル。他のゲームでのクラスや職業等に相当する)である「リーパー」の発表や、プレイヤーたちの新たな活動の中心となる大都市「オールド・シャーレアン」などなど、新たな情報が一気に公開されました。

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もちろんリーパーも楽しみではあるのですが、なんといっても楽しみなのは「オールド・シャーレアン」。この街はストーリー上めちゃくちゃに重要で、物語の中で何度も言及されてきたものの実際に訪れることは出来なかった場所なので、そこを歩き回れるというのはもう一大事。初めて行くときは、(高度に発展した歴史ある知の都という設定もあり)キャラクターにどんな格好をさせて歩かせるかを考えるレベル。

そして『FFXIV』は他のプレイヤーと冒険するというのも楽しみではあるのですが、最大のポイントはなんといってもストーリーの続きが語られるということでしょう。『FFXIV』は自分のキャラクターを主人公=光の戦士として、物語の舞台であるエオルゼアに迫りくる様々な危機・問題を解決しながら、多数のキャラクターが登場し、『ロード・オブ・ザ・リング』や『ゲーム・オブ・スローンズ』などを彷彿とさせる壮大なファンタジー大河ドラマが繰り広げられる作品なのです。

あまりに良いストーリーなので、事前知識ゼロで挑んでいただきたいという気持ちが強く、ここでは多くを語りたくないので、とにかく遊んでみてくれとしか言えない……ファンタジーが好きなら、とりあえず……!

ともかく最新のストーリーは、『暁月のフィナーレ』へと繋がる、それはもういいところで終わっており、またゲームの開始以来今まで10年以上をかけて語られてきた大きなストーリー群の一旦の完結編ということもあり、とにかくとにかく楽しみで仕方がないのです。

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そんなプレイヤー待望の新拡張パッケージ『暁月のフィナーレ』は2021年11月23日発売予定。予約をすると発売前の2021年11月19日(金)18:00からいち早く『暁月のフィナーレ』をプレイすることができるアーリーアクセスの特典もあるので、予約するしかないし、今から11月19日の予定を空けておきます。

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(海外でも大人気のゲームであり、今回はオセアニア地域のプレイヤーに向けたデータセンターを用意することも発表されていました)

■ハイデリン探検隊&開発パネル

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続いて正式なオープニングが行われた後、日本のコミュニティチームによる公式配信番組「ハイデリン探検隊」のステージが行われました。「ハイデリン探検隊」は、実際にプレイヤーが遊んでいるフィールドなどをコミュニティチームが訪れ、他のプレイヤーと一緒に探検していくという番組。

今回はリードストーリーデザイナーの織田万里さんがゲストで登場し、先ほど紹介した『暁月のフィナーレ』に登場する都市「オールド・シャーレアン」に関連する低地ドラヴァニアという地方を歩き回るというものでした。

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(イベントのオープニングなどに登場したチョコボ。大好きなキャラクターなので感慨深い。ちなみにこのキャラクターはFFXIV内の騎乗動物であるチョコボではなく「アルファ」と呼ばれるキャラクター)

『FFXIV』は、マップの作り込みも凄まじく、ぶっちゃけ、チョコボに乗って歩き回ってるだけでも相当に楽しいんですよね。自分は同居人と一緒に遊んでいるのですが、このコロナ禍で遠出もできない中、壮大なフィールドをともに旅することができるという点でもすごく助けられています。

また、『FFXIV』は、物語もさることながらその世界設定の作り込みが驚くほどに凄まじく、分厚いフルカラーの図鑑形式の設定資料集が出ているほど(『Encyclopaedia Eorzea』)。ゲームで遊ばなくとも読んでいるだけで夢中になれる魅力的な設定なのです。

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なので、その著者の一人でもある織田万里さんが設定を細々語ってくれる今回の「ハイデリン探検隊」の内容はファンにはたまらないものでした。

続く開発パネルでは、バトルコンテンツデザイナーの中川大輔さんとリードアニメーター宮澤隆信さんが、今まで作ってきたコンテンツ(簡単に言うとゲームのステージ/面のようなもの)の制作の舞台裏を披露。

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『FFXIV』はコンテンツのボスキャラとの戦闘の演出がとにかく凝っているというのが特徴で、それぞれキャラクター毎に違うカッコいいムービーが流れ、専用のBGMも用意されているという制作者のこだわりが感じられるものとなっています。

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変身する「オメガ」や合体変形するロボット的な「アレキサンダー」などのボスたちの、ストーリーと綿密に絡み合ったギミックやカッコいいアニメーション/演出をどのように作り上げていったかといった、こちらもファンにはたまらない情報が盛りだくさんのお話となっていました。

■直樹の部屋

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その次に行われたのは、プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹さんがゲストと対談をするという「直樹の部屋」。今回のゲストは俳優の神木隆之介さん。

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なんで神木さんが……と思うかもしれませんが、実は神木さんは『FFXIV』の現役プレイヤーで、2年ほど前に始めて以来だいぶハマっているのだとか。神木さんはYouTubeでの配信も行っていて、その中でタイトルは上げないもののゲーム内の装備に言及していたということで、もしかしてプレイヤーなんじゃないかと話題になっていたのだとか。

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神木さんは遊び始めた経緯からゲームで遊ぶ上で心がけていることなどを語った後、自身がプレイしているジョブの「モンク」の仕様が最近変更になったことについての質問なども繰り出してきたあたり、マジで遊んでいるという感じが伝わってくるものでした。

筆者は「モンク」で始めたものの途中で投げ出して、違うジョブをメインにしてしまっていますが(『FFXIV』のジョブは自由に切り替えができる)、神木さんの話を聞いてちゃんとレベル最大まで上げきりたくなってきましたよ……!

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そして神木さんはその場で、『FFXIV』のオフィシャルアンバサダーに就任。任命式も行われました。具体的に何が行われるのかはまだわかりませんが、とにかくこれからもアンバサダーとしてゲームを盛り上げていってほしい……!

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