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押井守のサブぃカルチャー70年「YouTubeの巻 その14」 【2022年9月号 押井守 連載第49回】

今回は押井さんがYouTubeでよく見ているという短編自主映画のお話。昨今はYouTubeの短編をきっかけにハリウッドデビューというニュースも聞きますが、日本の場合はどうなっているのでしょうか?

取材・構成/渡辺麻紀

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<新刊情報>
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『押井守のサブぃカルチャー70年』が発売中!

当連載がついに書籍化しました。昭和の白黒テレビから令和のYouTubeまで、押井守がエンタメ人生70年を語りつくす1冊。カバーイラスト・挿絵は『A KITE』(1998年)などを手掛けた梅津泰臣さんが担当し、巻末では押井×梅津対談も収録。ぜひお手に取ってみてください。

押井守/著
『押井守のサブぃカルチャー70年』
発売中
発行:東京ニュース通信社
発売:講談社
カバーイラスト・挿絵:梅津泰臣
文・構成:渡辺麻紀

みんながYouTubeをどう使いこなしているのかに興味がある。暇つぶしで見てるわけじゃないからね。

――前回は押井さんに、激オシのチャンネル『映画日和』について語って頂きました。映画のチャンネルでおススメ出来るのは何とこれしかないという驚くべき答えでした。

まあ、そうだよね。あとは何を観ているかといえば短編ですよ。まだ無名の人たちが作った自主映画。よく観ているのは海外のもので、ジャンル的にはSFとアクション。このジャンルだと言葉の問題もクリアできるから。
アメリカの場合、そういう短編をYouTubeにアップするのは、すでに現場で働いている人が多い。だからスタッフはもちろん、役者もプロが多くなるので、クオリティがしっかりしているものが、思いのほか多いんですよ。

――YouTubeにアップしていた短編が目に留まってハリウッドで長編デビューってパターンは最近、よくありますね。『シャザム!』(2019年)でブレイクしたスウェーデン出身のデビッド・F・サンドバーグもホラー短編をいくつもアップしていて、それがジェームズ・ワンの目に留まってハリウッドデビューを飾りました。その彼の短編を観たんですが、とても面白くてびっくりでした。

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