「Perfume COSTUME MUSEUM」開催中です!【2023年9月号 Perfume 連載】『たちまち、語リンピックせん?』
現在、兵庫県立美術館にて「Perfume COSTUME MUSEUM」が11月26日(日)まで絶賛開催中です!
2020年に出版された「Perfume COSTUME BOOK 2005-2020」(文化出版局刊)を起点とした初めての大規模衣装展。会場内を全4章(第1章・近未来型の挑戦者/第2章・止まらない進化/第3章・「未来」を超えて/第4章・ステージに立つの)で構成し、2005年のメジャーデビュー以降の衣装約170着を厳選。大切に保管されてきたコスチュームからPerfumeの魅力をひもとく展覧会。全国から足を運ぶ価値おおいにありの充実した内容となっています。
今回はそのお話を中心に、まずは映画『すみっコぐらし』の話題からスタート。公開まで、予告映像で流れる新曲「すみっコディスコ」の♪Watching Watching〜の歌声に胸を躍らせましょう。
なお、11月5日(日)に開催される「テレビ朝日ドリームフェスティバル2023×Perfume FES!!」のお話も10月後半発売予定の「TV Bros 2023年12月号」に掲載されますので、そちらもご覧になってください。
取材・文/照山紅葉
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◆ていうか、没後にやるやつだよね?(かしゆか)
──11月3日(金・祝)公開の映画『すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』の主題歌にPerfumeの新曲「すみっコディスコ」が決定しました!
あ〜ちゃん 「すみっコディスコ」、いろんな人から反響もらいました! めちゃくちゃ久しぶりに連絡をもらった友達からも「『すみっコぐらし』の主題歌やるんだねー」って。それもお母さんになった人ばっかり。やっぱり『すみっコぐらし』すごいんだなあって。
のっち すごいね。みんな見てるもんね。
あ〜ちゃん 娘、息子に影響されてね。で、クリスマスとかお誕生日は『すみっコぐらし』のものがいい~とか、小学校に上がる時は文房具を『すみっコ』で揃えたいって言われるから、持ち物全部『すみっコ』になってるって。そんな中で、お母さんたちはもちろんキャラクターも愛してるけど、ストーリーに魅了されてるそうなんです。朗読劇みたいに、お話を聞きながらふと立ち止まって、ああ~って考えて、じんわりあったかくなって終わる。子供たちだけじゃなく、大人が虜になっちゃうんだなって。もう、二つ返事でオッケーしたよね? 「今度映画があるんですけど、その主題歌をお願いしたくて。すみっコぐ……」ぐらいの時に「はあい」。
のっち わはは!
あ〜ちゃん 「はあい。やります。やりたいです!」。『すみっコぐらし』に関しては本当に早かったね。
のっち ね? 周りにいる知り合いのお子さんたちも『すみっコぐらし』が大好きなんですけど、その好き度具合が半端なくって。Perfumeの福岡公演にお父さんと一緒に来てくれた知り合いの女の子なんて、ご飯屋さんにも『すみっコぐらし』の絵本だったか図鑑だったかを胸に抱えて来てたんですよね。いっときも離れたくないし、常に見ていたいし、みんなにも見てほしい。その熱量のすごさをよく覚えていて。いろんなところで『すみっコぐらし』を目にするたびにおもしろ設定が気になって、一人一人のすみっコのバックボーンに惹かれていくうちに好きになりました。
あ〜ちゃん だねー。見た目は究極のゆるキャラなんだけど、とにかくストーリーが素敵だから好きになっちゃう。
のっち 気になるよね。
あ〜ちゃん そう! 気になる。たぶん「この主題歌どうですか?」ってお話をいただくと、それがまずどういう作品なのかってことを知るところから始まると思うんですけど、私たちは直感を信じてるところがあるので、う──ん……となったら、たぶん違うんよね?
のっち うんうん。
あ〜ちゃん だけど『すみっコぐらし』は“やってみたい!”ってめっちゃ早くて。おかげで「すみっコディスコ」というすごいワードセンスの楽曲も生まれましたし。こういう出会いがなければ生まれない曲もいっぱいあるから、おもしろいなと思います。
──「未来のミュージアム」(2013年3月公開『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館』主題歌)もそうでしたね。
あ〜ちゃん ねーっ! あの歌のこともずっと言ってくれる人いるよね。
かしゆか お子さんのいる家族は「ねぇ」(2016年、テレビアニメ『こねこのチー ポンポンらー大冒険』オープニングテーマに起用)と「未来のミュージアム」は絶対言ってくれます。今流れてるわけじゃないけど、わかるんですね。
あ〜ちゃん 『名探偵コナン』といえば倉木麻衣さん、みたいに、その後いろんな曲が続いても思い出と共に曲が心と体に残ってるんでしょうね。私たちの「未来のミュージアム」も、その世代の子たちの人生を彩ってる感じがして、歌手っぽくていいよね?
かしゆか 嬉しいね!
──実際に「未来のミュージアム」は、現在開催中の「Perfume COSTUME MUSEUM」に繋がってると思うんです。リリース時に「いつかPerfumeミュージアムをやりたい」とおっしゃっていたので。
かしゆか そしたら10年後、本当に県立美術館でミュージアムやってるという。衝撃ですよね。
あ〜ちゃん そんなの解散前ぐらいしかできないと思ってましたけどね。
かしゆか ていうか、没後にやるやつだよね(笑)?
あ〜ちゃん そうそう、“ついにピカソが紐解かれる”みたいな感じで(笑)。
かしゆか “デヴィッド・ボウイの衣装、ふむふむ”とか(笑)。
あ〜ちゃん そういうのは亡くなってからのイメージがあるよね。だからまだ活動している最中にこんなビッグな催事ができるのは本当にありがたいことだし、このために一生懸命動いてくださったスタッフさんたちのおかげですよね。
かしゆか 今回展示した170点もかなり数を絞って選んでもらったものなんですけど、実物を皆さんに見てもらえる状態に持っていくって結構根気のいる作業だったと思うんですよね。さらにそれを学芸員の方がキュレーションして、どう並べてストーリーを見せていくかっていうことまで考えてくださって。内覧会で私たちもキュレーターの方に解説していただいたんですけれども、“第4章ってそうなんですね。あっ、第3章はここで区切られるんですね!”みたいな(笑)。「第2期ではPerfumeさんこうなりまして」って、私たちのことを説明してもらってるのがすごく不思議でした。
──その解説を“そうなんだ〜”って真剣に聞いている皆さんの姿が目に浮かびます。
あ〜ちゃん 最初の一時間弱ぐらい、へえーって聴いてたんですけど「続いて、第4章」と言われた時に“これ自分たちのことよね? うん、知ってる”みたいな(笑)。「この時、真鍋大度さんはこうだったらしいです」。“えっ、そうなの?”と思ってキュレーターの方に聞いたら、独自の解釈が混ざってたりして。めっちゃくちゃおもしろかったです。そういうところまで深く考えてくださって、本当にありがたいです。
◆もう一度作り直しましたって“城かいっ!”(あ〜ちゃん)
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