「Perfume LOCKS! 13年間ありがとうございました!」【2021年4月号 Perfume 連載】『たちまち、語リンピックせん?』
TOKYO FMの大人気ラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』内で2008年3月31日より放送されていた「Perfume LOCKS!」のコーナーが2021年3月22日に最終回を迎えました。毎週月曜日の楽しみがひとつなくなり、寂しい思いをしている方は多いはず。そこで今回は、番組内で伝えきれなかったPerfumeの皆さんの思いの丈をたっぷりうかがいました。お話の途中、なぜか犬と猫の話に脱線してしまう一幕も!? リモート取材でも笑いの絶えない3人の会話を存分にお楽しみください。記事の最後に、新企画に関するお知らせと募集企画もございます。
構成/照山紅葉
[テーマ]「Perfume LOCKS!」13年に渡る研究を終えて
[言い出しっぺ]Perfume
楽しいことばっかりやってきたからかな?(かしゆか)
──Perfume研究員の皆さん、13年間にわたる研究おつかれさまでした!
あ~ちゃん (愛犬のぽぽたんを抱っこしながら)ありがとうございます! 前の週(3月15日)の生放送教室のあとに最終回の収録をしたので、最後の放送は聴いてて“あ、もう1回あった!”みたいなおトク感がありました(笑)。みんながいろんな感想をたくさん言ってくれて、Twitterのトレンドに入ったりしてるのを見て本当に嬉しかったです。
のっち・かしゆか うん!
あ~ちゃん 生放送教室の日は“ああ、本当に卒業するんだな”っていうのを実感したからすごく寂しかったんですけど、聴いてくれてる生徒みんなの気持ちがいっぱい見えたから、寂しさより嬉しさの方が上回りました。
のっち 長くやってて良かったなって思ったのは、「最初の5年ぐらい聴いててしばらく聴いてなかったけど退任なのか、寂しいなぁ」とか、「最近好きになって何カ月しか聴けてないのにもう終わりなんて」とか、いろんな時代時代でPerfumeと出会って、『SCHOOL OF LOCK!』の生徒となった人たちが思い出話をしてる様子を見れたことでした。“長いことやってきて、いろんな出会いをくれたんだなあ”っていうのに結構ひたりましたね。
かしゆか みんな自分の当時のことを振り返ってたもんね。
あ~ちゃん 「勝手にベスト3研究」みたいなの挙げてる人いたなあ。
かしゆか あはは。それ面白い(笑)。
のっち 確かに。そういうのやらんかったね?
かしゆか そうだね。生放送でダイジェストっていうかベスト盤みたいな感じでやっただけだもんね。
あ〜ちゃん そうそう。それやりたいなぁと思ってたけど、「ただただ寂しいなぁ」とか「辞めちゃうんですね、でも、よかったっすよ」みたいな感想がいっぱいだったじゃん? そういうのいっぱい読ませてもらってすごい嬉しかったけど、もういっこ冷静なそういう研究とかしたかったね。
のっち うちらが全然覚えてないような研究、山ほどあるもんね?
あ〜ちゃん ある!
のっち そんなん思い出したり。でも発表してから残りの回数も少ないなか、行きたかった生放送教室にも行けたし、やること全部やって卒業したみたいな感覚ではあるよね。
あ〜ちゃん そうだね。たぶん誰より卒業のことをお祝いしてもらったような感覚がある。でも、こんなにも卒業することが……なんて言うんだろ? “卒業だ──っ!”てなったの、高校とか大学よりめっちゃあるかも。実感として。
のっち あはは!
あ〜ちゃん なんなんだろうな? 大学もめっちゃ頑張ったし、高校もめっちゃ頑張ったんだけど、なんか一番寂しかったな……。
かしゆか どれよりも長いからかな? あと、楽しいことばっかりやってきたからかな? 課題とか卒論みたいなのも無く。
あ〜ちゃん そうかもしれんね。まあ、よくよく思い返してみたら楽しいこともいっぱい思い浮かぶんだけど、その間にもいろんなことがあったから。私たちなりの事件もいろいろあったし。私たちなりのライブでの悔しかった思い出とか、やり切れなかった気持ちとか。震災もあったし。そういったタイミングでの自分たちが何を発信できるのか考えたこともたくさんあったし。元気がなかった時もいっぱいあったと思うのよ。
のっち うん。
あ〜ちゃん ラジオだから、顔が映んないぶん本心が出ちゃうというか。声だけだから。そういうところを包み隠さず、ずっとオンエアしてきたから……完璧ではなかった。けど、そのありのままの自分たちが毎週そこにいてオンエアさせてもらってたから。「それでいいよ」って言ってもらえてたような気もするし。だから長くできたし。完璧でない自分も許すことができたのは本当に『SCHOOL OF LOCK!』のおかげだから。そういう部分がたぶん自分にとっては大きかったんだろうな、って思う。
のっち そうだね。
あ〜ちゃん なんか、この先ゲストでラジオとか行かせてもらったとき、3人の気持ちが爆発してめちゃめちゃしゃべりそうな気がする(笑)。だから、どっかでラジオ始めた方がいいと思う。
のっち うん、いいと思う(笑)。「Perfume LOCKS!」の時も1カ月ぐらい休暇もらって、3人で久しぶりに会ったときの打ち合わせで長いことしゃべって。収録より全然打ち合わせの方が長いみたいな。それが何カ月も続くってことでしょ? 発信の場がないから。
あ~ちゃん。そうそう。1時間半ぐらい喋っとったよな?
のっち しゃべってた!
あ〜ちゃん 「やばい! スタジオ2時間しかとっとらんのに〜」言うて(笑)。「収録終わりました?」って聞かれて「いや、まだなんも録ってないですよ」みたいなこと結構あったよね? ほんでそこからチャチャチャチャっと録って、「はい、スタジオ出るよ!」みたいな。ふふふふ、仕事人(笑)。なんじゃろね? その時間も一緒に聴いてくれるし、一緒に楽しんでくれるもんね。先生たちがね。
のっち ねえ? 諏訪さん、横川さんとの出会いよなぁ(放送作家の諏訪勝さん、ディレクターの横川涼さん)。
あ〜ちゃん 感動しちゃった。最後に卒業アルバムくれたんよね? 13年間の軌跡を一冊に収めた本を作ってくれて。辞書みたいなめちゃめちゃ分厚いやつ。その中に自分たちの放送後記とか毎回撮ってた写真が載ってたりして。その中に「PerfumeだいすきLOCKS!」っていう番組があって。諏訪さんと、横川さんと、元とーやま校長(グランジの遠山大輔さん)が3人で私たちのことを話してくれてるんですけど、もうほんとにいろんなことを振り返ってくれてて。最後に「この続きは……」ってQRコードが載ってて。そのQRコードに飛ぶとウルトラサーバーが「ヘンシュウチュウ(編集中)。マダモウスコシマッテテネ」みたいなん言うわけですよ(笑)。めちゃめちゃ手が込んでて。3人それぞれが黒板にメッセージを書いてくれてるんですけど、その諏訪さんの言葉がほんとに忘れられない。「Perfumeと一生ラジオやっていきたいんですよ。これはもうプロポーズですよ」みたいな……。横川さんの言葉もめちゃめちゃ感動したし。「Perfumeはどんどん大きな存在になっていくのに、ラジオのその先のひとりに向かっていつもしゃべれてる。それって簡単そうで実はすごく難しいことで、それができるってことは世界に大きく広がっていっても同じように伝えられるってことだ」って。そうなんだ! みたいな。そして校長はもう……ファンだなーっていう。
のっち ふふふ。「一緒に作っていこう」。
あ〜ちゃん とーやま校長が退任されるときにも話してたんですけど、校長と教頭が赴任して第一回目の私たちのレギュラー放送(2010年4月6日放送)で「一緒に作っていこう」って言った言葉が元校長としては嬉しかったみたいで。
※編集部追記:グランジ遠山様、ご確認ありがとうございました。放送日を修正いたしました。
のっち 「いちレギュラーが言えることじゃないんすよ!」って(笑)。
あ〜ちゃん ファンだなーって。ふふふふふ(笑)。
のっち いまでこそAuDeeだったりradikoとかでいつでも聴けるメディアになったけど、昔はそのときしか聴けないのがラジオのいいところだったじゃないですか。その特別感が私は好きなところで。それをこうやって文字で残して一冊の本にしてもらえたのもすごく嬉しかった。思い出としてちゃんとこれからも手元に持っていけるのって。(本を見せて)すごくないですか?
──分厚い! 表紙もきれいにデザインしてあるんですね。
あ〜ちゃん すごいですよね? 売ればいいのに。これはどこか出版社さんに言いに行きたいなと思ってて。
──リスナーの皆さんもきっと手にしたいはずなので、ぜひ販売していただきたいです。
あ〜ちゃん ねーっ? 自分たちが読んでも面白いけど、これは聴いててくれた人との思い出だから。うちらだけで見てるのはもったいないなと思って見てました。
山登って「ア~アア~~~~~!」いうて(あ〜ちゃん)
──13年って本当に長い年月ですもんね。番組オリジナルのキャラクターもいましたし。かしゆかばーさん。気になる姫。ノチルダ先生……。
あ~ちゃん 「あそこまで全力でキャラやる人いない」みたいなことを「PerfumeだいすきLOCKS!」で言ってくれてて。“そうなの?”って。
のっち あはははは!
あ~ちゃん “え? やんないの? やるもんだと思ってたよ”って思ったんだけど、「別にやんなくていいのにPerfumeは100%本気でやるからね」って。そうなんだ? やんないんだ。知らなかった。えー! だって当然みたいな感じで渡してきてたじゃん(笑)。だったら教えてよ。普通やるもんだと思っちゃったじゃんって。面白かった。知らない事実みたいなのが、いっぱい書いてあって面白かったね。
のっち 面白い!
あ〜ちゃん あと、わたしの描く絵がやばいってことが、あんまり知られなくてよかったって思ってたんだけど。あんまりフィーチャーされなくて、マジでよかったって。だってあれでフィーチャーされて、すごいことやられてたら『アメトーーク!』さんの「絵心ない芸人」にもしかしたら出されてたかもしれないし(笑)。本当にそこはちょうどいいぐらいでバレなくてよかったって思ってたんだけど……その作ってくれた本の裏表紙が……。
のっち (3人が描いた自画像が載った裏表紙を見せる)
あ〜ちゃん 最悪(笑)。
のっち いじられてる(笑)。
あ〜ちゃん “ああ、よかった。それ売られなくて”って思いました。
のっち あはははは!
──味のある似顔絵ですよ。
あ〜ちゃん いやいやいや! 2人は絵が上手なんです。
のっち ふふふ。上手じゃないけど。
あ〜ちゃん このときは「30秒で描いてください」っていうオーダーだったんですけど、2人はホントにうまい。やっぱり何が自分たちを表してるかってことを捉えるのもすごいし、それを見て立体的にかたちにするのがうまいんですよね。
かしゆか・のっち ふふふ(いっせいに裏表紙をカメラに向ける)。
あ〜ちゃん 2人とも出さなくていいの! 2人でやらなくていいのよ(笑)。
かしゆか この絵ののっち、白目。
あ〜ちゃん のっちは目が大きいから。ふふふふふ。私はひとり、二次元ていうか、平面なんだよな。だからポニーテールを見せるには横になっちゃったんだねぇ。
のっち ふふふふ。
あ〜ちゃん うん。横になっちゃった。
──テレビブロスでも皆さんに絵を描いていただいたことって覚えてます?
あ~ちゃん え、なになに!? どんなんでしたっけ?
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