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旅行の短歌「青春18きっぷ」
初めての駅で乗り換え成功し旅の醍醐味未経験中
鈍行で無数の山を眺めゆく楽しみは増す待ってろ故郷
課金した電車はまるで夢のまえ甘く感じる香りのようで
初めての山梨へ来た感触は尾根を臨んだ安心ひとつ
中国語英語日本語の順番に小さくなる店の注意書き
また来るね、未練残して去る場所に楽しみ一つ残しておいた
お土産は要らないと母は言うけど異郷の風を話したいから
ビル街の光を見ると泣けてくる私はいつからいたんだろうか
だんだんと空広くなり建物は減り田畑になっていく車窓
高崎の高校生の後をゆき正しいルートに導く〈からだ〉
本当の田舎はここだと悟りつつ必死に進むこんにゃくのため
繭玉を作って眠る蚕たち目覚めた後はどこへ旅立つ
白昼に改鋏(かいきょう)の音ただ響く 入道雲は線路の先に
この町に住む祖母思い出す時速300㎞で通過する僕
やっと着く地元の駅へ近づくといつも流すのBlowin' the wind
山梨と群馬をめぐる旅の道中に詠んだ短歌たち。一人で計画から実行まで移し、とても長くも実りのある旅でした。
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