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手紙のような日記:春に生まれてくれた君

産まれたばかりの我が子の
か細い泣き声と
義理の両親が慌てつつも
嬉しそうにあやす声が
となりの部屋から聞こえてくる

耳を澄ましながら
布団の中で目をつむる

これも親孝行だと思い
ありがたく眠りにつく

わたしは本当に恵まれている

1ヶ月違いでママになった友人

助けて
と言えば
すぐに手を差し伸べてくれる
たくさんの人

"大丈夫"と言って
自分を軽く見積もってしまうわたしを
真に理解してくれる人たち


1人じゃないよ
みんなに頼りなよ、と

誰かに言われてるような。


ついひとりで抱え込みそうになる
小さくて愛おしいこの命を
時に手放して
自分じゃない誰かに抱きしめてもらおう

やさしく抱かれる我が子をみると
自分まで丸ごと抱きしめられてるようだ

春に生まれてくれた君
いつまで隣で寝てくれるかな
いつまで目を見て微笑んでくれるかな

ずっとずっと、と思うけど
そんなこと無理だよね

一緒になって畳にごろんとなりながら
新緑の山々に目をやる

まだ少し肌寒い