【詩の森】ことばの前で
ことばの前で
上り来る太陽を
ぼんやり見ていると
知っていることばが
浮かんできます
暁光
旭光
その温みを顔に感じながら
呟いてみます
ぎょうこう
きょっこう
何かはっきりと分かる
実体があって
きっとことばは
生まれてきたのでしょう
だから
太陽はウソだ
という人はいないでしょう
しかし今
よく分からないことばが
世界を席巻しています
権威の衣を着た人が
ことばを発すれば
マスコミという拡散装置が
瞬く間に広げてくれます
ことばが立って
歩き出すのです
温暖化は生ぬるいと
気候危機ということばが
生れました
CO2温暖化説もパンデミックも
国連が言い出した
ことばです
しかし僕には
それが
太陽のように本当だとは
どうしても思えないのです
何故なら僕にとって
CO2温暖化説も
コロナパンデミックも
疑問だらけだからです
その疑問は
僕だけのものですから
他人に押しつけるつもりは
毛頭ありませんが―――
ただ もし
CO2温暖化説が本当なら
古気候学が明らかにした
自然変動は
どうなってしまうのでしょう
地球は太古から
温暖化と寒冷化を繰り返して
きたのですから―――
僕の回りでコロナになった人は
ほんの僅かです
マスコミが騒ぎ立てるほどには
恐怖を感じていません
それよりもワクチン接種後の
副反応や死者数の方に
むしろ恐怖を覚えます
それをマスコミが
騒ぎ立てないことにも―――
やがて2年に及ぶ
パンデミックは
世界の人口に
どれほどのインパクトを
与えたのでしょう
調べてみましたが
よくわかりません
僕はまるで
プログラムを消された
ロボットみたいに
ことばの前で
立ち尽くしてしまうのです
ほんとうのことは
黒塗りにされてしまう
この世界で―――