④昭和70年半~80年ごろの好きだった漫画のはなし(少女漫画編)
今回は秋田書店「プリンセス」。
「プリンセス」といえばあしべゆうほの「ディモスの花嫁」が浮かぶ。
主人公の美奈子はヴィーナスの生まれ変わりとしてディモスに狙われる。悪魔とヴィーナスが兄と妹で愛し合っているという設定も謎だが、罰として生きながら朽ちていくヴィーナス。美奈子の体をヴィーナスが乗っとるために美奈子はディモスに狙われることになるが考えてみれば迷惑な話だ。
しかも美奈子を狙うので周りに近づく男たちはみんなディモスに排除されてしまう。ディモス、蠅トリガミか(古い)!?
しかもディモス。美奈子のストーカーをしているうちに美奈子自体に興味を持ってしまい、美奈子はヴィーナスにまで恨まれる羽目になるという。
ひどく迷惑な話だ。しかし主人公はその辺の愚痴も言わないで、段々と異界の悪魔と親しくなっていく訳だから不思議な話でもある。
これ最後まで終わってるのか知らない。
私が読んでいたのは始まった頃からの初期だったので。
人形浄瑠璃の人形遣いが殺されちゃう話?が印象深い。
プリンセス系はホラーものや異世界ものが結構あった気がする。
高階良子はホラーの大御所。主に私が読んでいたのは今思い返せば「なかよし」掲載作品だったようだ。「血とバラの悪魔」「血まみれ観音」「地獄でメスがひかる」「はるかなるレムリアより」「タランチュラのくちづけ」「ドクターGの島」…。ネーミングだけでインパクトがある。
秋田書店では「精霊の森」「闇からの訪問者」「昆虫の家」なんかを読んだ気がするが題名がインパクトがあり覚えているが中身はすっかり忘れている。
輪廻転生なんかを得意として話を描いていた。
ホラーと言うかミステリーと言うかジャンル分けは難しいのかもしれない。
山田ミネコも読んだ気になっていたが、この人は秋田書店というより白泉社で多く描かれていたらしい。
「西の22」や「アリスと3人のふたご」「呪われた城」なんかも読んだ気がする。この人の絵も話も独特。
もちろん「プリンセス」でも描いているがちょっとすぐに出てこない。
それから好きだったのがイケスミチエコの「孔雀の微笑み」。
知っている人いるだろうか?イケスミチエコの絵がとてもきれいで、話も華麗な少女漫画の世界だった。
17歳にして注目を浴びるモデルが主人公。(とても17歳に見えない大人っぽい女の子なのだ)
基本的に当時はの少女漫画は顔の半分以上を目が占め、下にいくほど面積が小さい絵が多かった。
話は面白いので無料部分を読んでみて欲しい。
白泉社と秋田書店が好きな私にとってどちらも並行して読んでいたので正直どちらで描かれていたのかはっきりしない作家もある。
坂田靖子もそのひとり。「D班レポート」や「バジル氏の優雅な生活」は「花とゆめ」であった。淡々とした主人公が出て、時にドライに時にシニカルに対応していた。
坂田靖子はシリアスな話も描くが「D班レポート」のギャグが好きだった。
無料部分を読んでたらこの話読んだこと思い出した。
日本を舞台にしたものよりイギリスぽい舞台を描いたものが合っていたな。
ヨーロッパ系の背景が似合う漫画家。
中山星香(「日ペンのみこちゃん」書いてた人でもある)はファンタジー系。
この人の描いたヤーケウッソの森?だったかが出てくる作品を覚えている。(森のこかげでドンジャラホイって歌ってるシーンがあったと思う)
異世界なんだろうけど。絵柄はファンシーで可愛らしく話もどっぷりなファンタジー。
ヤーケウッソ、今ググったら「ヤーケウッソ物語」と言う「ビバ プリンセス」でのデビュー作だった。
そのくらいインパクトがあったと言うことか。面白かった。
結構な長さの無料版が読めます。ぜひ!
他にプリンセスと言えば言わずとしれた細川智栄子「王家の紋章」と青池保子作品。
「王家の紋章」は終わらせる気があるのか謎。
「歴史が変わるー」ってとっくに変わってるし、キョロルは不死身ではないので具合悪くなると現代に帰る。
まぁ、面白い。絵柄も初期から重ねて描いていてうまくなっている。
私はイズミル王子のファンだったのでメンフィスにキャロルがゾッコンなのが残念であった。
ヒッタイト王国の聡明なイズミル王子。キャロルのストーカーにしかみえない。とりあえずキャロルのことを心配してる訳だけど、20世紀に帰って治療がすんで元気になって戻ってきたので傷なんてもう治ってるんですが自力で治した神の子、ナイルの娘だと思ってる。
「いやー、離して!!」ってキャロルに思いっきり拒否られてるのに気にしない。イケメンなだけにもったいない。
イズミルファン、多いと思う。キャロルとメンフィスのファンも多いだろうからそのラブラブはもうどうにもならないので、せめてイズミル王子にキャロルと瓜二つのナイルの娘2世みたいな子を現代から遣わしてそっちとハッピーエンドにして欲しい。
そして描かれている細川先生が大変ご高齢なので「王家の紋章」を最終回まで描いて欲しい。もう内容なんてどう終わっても文句言う人たいないと思います!!
青池保子は「イブの息子たち」や「エロイカより愛をこめて」。
あの頃から男性愛を描く数少ない人だった。
肉体的にリアルな外人感があって良かった。
話は面白いし。
バージル、ヒース、ジャスティン。名前まで覚えてる!好きだったな。「イブの息子たち」。
ジャスティンの桃色の腸とか騒がれてドタバタギャグコメディ。
こんなの小学5年生で読んでたからまともなおとなに育たんかったのかもしれない。(いいんだけど)
そして「イブの息子たち」の後。大変有名な作品「エロイカより愛をこめて」。エーベルバッハ少佐が人気があって伯爵より主役が変わってしまった感があるけど話が面白いからいいのです。
青池保子の描く男性はなんとも肉感的で色っぽい。エーベルバッハ少佐に「よくやった!」と褒められたい。「アラスカに行け」とはいわれたくない~。
しかしこの「エロイカより愛をこめて」なんだが最初は主人公が超能力者の3人組で盗賊エロイカことドリアン伯爵に心まで盗まれちゃった♡って感じの泥棒ラブストーリーだったのが、「鉄のクラウス」と呼ばれるNATOの情報将校エーベルバッハ少佐が登場してから内容がスパイものに変わった。
少佐の部下たちも個性派であり、伯爵の部下も個性派で沢山の面白いキャラクターが出てくる。
無料版では最初に主役だった3人組が出てます。
っていうところで今回はこのへんで。
まだまだたくさんの記事を書いていきたいと思っています。私のやる気スイッチを押してくださーい!