#25 ハロプロ演歌歌手「前田有紀」
1990年代〜2000年代の女性アイドルを振り返る「ガールズポップス」。かつてハロー!プロジェクトとして活動していた演歌歌手の“ゆきどん”こと前田有紀が芸能活動を再開した。今回はハロプロ内でも特殊なポジションにいた前田有紀について振り返っていく。
デビュー前
デビュー前から地元・高知県のカラオケ大会・コンテストを荒らす存在として有名で、数々の大会で賞を受賞していた。
1991年、第1回 嬉嬉(シーシー)全国カラオケ大会 特別決勝大会 審査員特別賞
1993年、コロムビア新人歌謡オーディション全国大会 特別賞
1994年、第18回 長崎歌謡祭 決勝大会進出(※お笑いタレント・友近も残っていた)
そんな中、1994年に行われた五木ひろし歌謡コンクール’94 POPULAR SINGER’S CONTESTでグランプリを受賞し、その後は学業と両立しながらデビューに向けてトレーニングに励んでいた。
突然のハロプロ入り
5年間の下積み生活を経てデビューのチャンスが訪れたが、ひょんな事からハロー!プロジェクトに加入することとなった。経緯としては深夜帯番組『アイドルをさがせ!』のMCだった飯田圭織が番組の企画で五木ひろしの1日マネージャーを務め、デビューを控えていた前田のマネージメントのサポートをすることになった。飯田は前田を『ハロー!モーニング。』に出演させるべく奔走し、結果的にハロー!プロジェクトに加入する流れになった。
2000年4月21日に「鳴きうさぎ」でデビュー。五木ひろしプロデュースであることからデビュー初期は、コンサートツアーにゲストとして帯同したり、美浜・五木ひろしマラソンに参加するなど関わりが強かった。
1st「鳴きうさぎ」
2nd「東京Youターン」
3rd「東京、宵待草。」
ハロプロメンバーとして活動
デビュー直後からハロー!プロジェクトのコンサートツアーに参加しながらもシャッフルユニットから外されていたり、モーニング娘。らとレコード会社が異なっていたことからオムニバスアルバム「プッチベスト」に収録されていなかったりと別格な扱いを受けていた。
2003年の夏にモーニング娘。や松浦亜弥と共にシャッフルユニットのSALT5に参加し、同時期にリリースされた4thシングル「東京きりぎりす」は“演歌でもヲタ芸ができる曲”として多くのハロプロファンに知られるようになった。
その後は中澤裕子と共にカジュアルディナーショーを開催したり、安倍なつみや後藤真希などが主演を務める舞台に定期的に出演。演歌歌手としても年に1枚ペースでリリースし、演歌専門レコード店を回るキャンペーンも行っていた。
2007年の夏には飯田圭織・前田有紀の“大人の納涼祭”日帰りバスツアーを開催した。前年にも同じタイトルで行われたが、2007年は飯田がバスツアーの前日に結婚・妊娠を発表したためネット上では“伝説のバスツアー”として後に知られるようになった。
4th「東京きりぎりす」(134位)
5th「さらさらの川」(195位)
6th「西新宿で逢ったひと」(83位)
7th「お前の涙を俺にくれ」(182位)
8th「相愛太鼓」(119位)
ハロプロ卒業後の現在
ハロー!プロジェクトを卒業する直前の2009年2月にリリースされた9thシングル「ケンチャナ 〜大丈夫〜」以降は演歌とトロット(韓国の演歌)を融合させた音楽路線となり、韓国のスターを発掘するオーディション「SUPER STAR K3」にも参加した。
ハロプロ卒業後はアルバムを2枚リリースするなど演歌歌手として順調に活動を行なっていたが、2012年6月に一般男性との結婚を発表し、芸能活動を休止。結婚・出産を経て、2013年に行われたハロー!プロジェクトのカウントダウンライブで約4年ぶりに「ケンチャナ 〜大丈夫〜」を披露したが、この10年はSNS以外で目立った活動が見られなかった。
2021年にラジオ番組に出演したことを機に芸能活動を再開し、翌年にはYouTubeチャンネル(「前田有紀/Yuki Maeda」)を開設。現在は3児の母で舞台にも出演するなど活動の幅を広げている。
9th「ケンチャナ 〜大丈夫〜」(118位)
10th「ミアネヨ 〜ごめんなさい〜」(106位)
11th「釜山発」(130位)
舞台
劇団シニアグラフィティ 昭和歌謡シアター『終着駅』(2006年5月)
劇団シニアグラフィティ 昭和歌謡シアター『横須賀ストーリー』(2007年4月)
劇団シニアグラフィティ 昭和歌謡シアター『東京』(2007年6月)
劇団シニアグラフィティ 昭和歌謡シアター『FAR AWAY』(2007年9月)
劇団シニアグラフィティ 昭和歌謡シアター『オリビアを聴きながら』(2007年11月〜12月)
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