邦画の「エモい」を演出する字体まとめ
こんなつぶやきを見かけた。
確かに最近、こういう「エモい」を演出したがっていそうな字体をよく見かける気がする。でも、「多すぎ」というほどだろうか?
気になったので、実際に調べて公開年ごとに割り振ってみたら、こんな感じになった。
2017年:5作品
2018年:7作品
2019年:3作品
2020年:12作品
2021年:16作品
2020年からけっこう増えてきていることがわかる。上記のつぶやきの「最近~~多すぎ」というのは、確かにここ2年間の増え具合を考えると実感として正しいかもしれない。
(そして、2019年に数を減らしているのは、選定方法の雑さゆえかもしれない...)
選定方法
1.映画レビュー投稿サイト「Filmarks」に制作年ごとに映画を表示する機能があるので、その機能を使い、「スマホの画面いっぱいに映る9つの作品全てが1000レビューを下回ったらその年のブラウズはやめる」という基準(雑ポイント①)で、上記のつぶやきで示されている字体っぽいタイトルをピックアップ
2.「筆致」「長い線」「傾き」の3項目×「◎, ○, △, ×」の4段階で得点をつける
◎: 3点、○: 2点、△:1点
筆致
◎:手書き×かなり細い
○:手書き×細め
△:手書きだが細くない
×:手書きでない
※「かなり」「細め」など主観が入っている(雑ポイント②)
長い線
◎:本来の字の倍以上長い
○:倍までいかないがかなり長い
△:自然な範囲で長め
×:長くない
※「かなり」「長め」など主観が入っている(雑ポイント③)
傾き
◎:全体で1文字分の差が生じている(伸びている部分は除く)
〇:斜めだが1文字の差はない
△:各文字が斜め
×斜めになっていない
3.3点以下のものをカットし、43作品に絞り込み
高得点がついた作品(筆致◎、長い線◎、傾き○=8点)
『カランコエの花』(2018年7月公開)
『アルプススタンドのはしの方』(2020年7月公開)
『ファースト ラヴ』2021年2月公開)
『街の上で』(2021年4月公開)
『光を追いかけて』(2021年10月公開)
『プリテンダーズ』(2021年10月公開)
最高得点がついた作品(筆致◎、長い線◎、傾き◎=9点)
『藍に響け』(2021年5月公開)
もとのつぶやきや、この『藍に響け』の字体を見ると、「伸ばした端がシュッとしているか」という項目も追加してよかったかもしれない。若さゆえの未熟さを含んだ疾走感が出るような気がする。
一応、すべてのリストはこちら。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1EsMsgY-8BdmZiv0bHr0Q55fAmW1CSPGl4_VU6iaCJYQ/edit?usp=sharing
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