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徒然に読書メモ

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本の感想に主眼を置いた投稿をまとめています、何らかのきっかけになれば、望外の喜びです。
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#日本

いろいろ悩みましたが、、【 #愛読書で自己紹介 】

 新年に入りふと思い立ち、少し前から note を始めているのですが、読書系の記事を辿っているうち、面白そうな企画「#愛読書で自己紹介」を拝見したので便乗させていただこうかな、と。 正直、3人・3冊に絞り込むのはどうにも悩ましかったのですが、、今回はこちらの3作品にしてみました。 『桜宵』(北森鴻)  三軒茶屋の路地裏に静かにたたずむ「香菜里屋」というバーを舞台とした連作短編集です。中でも特に印象に残っているのが「桜宵」の一編、「御衣黄」と呼ばれる、その名が示すように「

【読書メモ】『韓国人による恥韓論』(著:シンシアリー)

尹政権になってからの日韓関係が大分前向きな形になっているようですね。岸田さんと尹大統領の個人的な関係性もあるとは思いますが、防共との観点では歓迎すべきとの見立てでいます。そういった意味では、次の政権でもこの関係性は維持してほしいところ、、少なくとも尹政権が国内のねじれを解消するまでは。 とはいえ私個人でいえば、国家としての韓国をさして信用はしていません、というか出来ません。2002年WCのアレっぷりや、折々での言説、日本のオールドメディアからの文化っぽい何かの押し付け度合い

【読書メモ】『増補改訂版 なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか ルールメーキング論入門』(著:青木高夫)

本日(2024年8月27日)のニッポンジャーナルは、江崎道朗さん(情報史学研究家)、中川コージさん(戦略科学者)がゲストでした。相変わらずに機知にとんだ興味深いお話がてんこ盛りでしたが、その中でも、有料部分でのお話されていた内容となってしまいますが、江崎先生が仰っていた「経済安保の議論を進める中で大きなコンセプトの一つが"日本はルールを守る側ではなく、ルールを作る側に回ろう"と道筋を整えている、ここ10年(安倍さん、菅さん、岸田さんと継続して)は特に」とのお話は印象的でした。

【読書メモ】『KANO:1931海の向こうの甲子園』(著:魏徳聖/陳嘉蔚)

パリ五輪も折り返しを過ぎ、各種目でのメダリストも増えています。ここ数日では、フェンシングの躍進(団体すべてでメダル)や体操の岡さんの三冠(団体・個人・種目別)が凄いなぁ、なんて思いながら、近隣諸国の中では台湾の活躍具合が気になっており、こちらのバドミントンでの五輪連覇も凄いよなぁ、なんて嬉しくなったりも。 とか思いながらも、この時期になるとそろそろ夏の高校野球も意識の片隅に出始めてきたりします。 母校に野球部も無く高校野球にさほど思い入れがない身としては、「大阪ドーム(京

【読書メモ】『イギリス近代史講義』(著:川北稔)

ここ最近で、準同盟とも言える関係性に高まっている日本とイギリス。個人的には「日英同盟」復活か、なんて期待も。少し前に政権が変わったことから方向転換も懸念されていましたが、安保周りは継承されるようで少し安心しています(油断はできないでしょうけど)。 なんて考えながら思い出したのが『イギリス近代史講義』との一冊。斜陽といわれて久しい「大英帝国」、その斜陽の推移を追うことで、かって経済大国であった我が国「日本」の今後の立ち位置にも敷衍できる点を見出せるのではないか、といった内容だ

【読書メモ】『おどろきの中国』(著:橋爪大三郎/大澤真幸/宮台真司)(注:低評価メモです)

ここ数日、共同通信による上川大臣の発言の切り取りからの偏向、捏造報道がさすがに危険水域を越えてきてしまってるのではないかと、「X(旧:Twitter)」やそれにつけられているコミュニティノートなどを眺めながら。 これ、このままいくと戦前と同様に自分で自分の首を絞めかねないのですが、その自覚はあるのだろうか、共同通信とその煽動にのったオールドメディア群に(産経さんは途中から少し論調を修正してきているようですが)。 これらの詳細な経緯等はこちらの「Nathan(ねーさん)」さ

【読書メモ】『「本当のこと」を伝えない日本の新聞』(著:マーティン・ファクラー)

前年よりも順位を下げて70位、14年前の12位から考えると急落もいいところですが、、その割に好き放題に、特に政権与党でもある自民党に対しては罵倒クラスの報道が繰り返されているとの実態との乖離を感じますが、どうもからくりがあるようです。 「X(旧:Twitter)」でもフォローさせていただいている「Nathan(ねーさん)(@Nathankirinoha)」さんのブログからの引用となりますが、日本のオールドメディア群がひた隠しにする「記者クラブ、クロスオーナーシップ」がランキ

【読書メモ】『日本国憲法はどう生まれたか? 原典から読み解く日米交渉の舞台裏』(著:青木高夫)

本日(令和6年5月3日)は憲法記念日、岸田政権下での憲法改正発議も現実味を帯びてきている昨今、もう一声、国民からのプッシュも必要だなぁ、なんて、江崎先生の論考も拝読しながら。 私自身、法(ルール)は時代時代にあわせて変えていくべきと思いますし、日本人として大事にしたい原理(プリンシプル)を維持できるのであれば、自然と解釈も含めて変わっていくものでもあろうと考えています。なお、ここでいうプリンシプルは「国体」や「国柄」との言葉でも表現できると、個人的には。 まぁ、今の自分の

【読書メモ】『日本人の原点がわかる「国体」の授業』(著:竹田恒泰)

竹田恒泰先生肝いりの歴史教科書、6年越しにようやく教科書検定を通過し、『国史教科書』として発表されました。珍しく毎日新聞で真っ先に取り上げられていましたが、大分ネガティブな記載の様で、、あと他のオールドメディアが数日遅れての記事だったのは何か理由があるのでしょうか。 そういえば「国史」なんて久々に耳にしたなぁ、私の頃は大学も「文学部史学科国史学専攻」だった覚えがありますが(久々に成績表を引っ張りだしてみたら”国史学〇〇”といった科目名でした)、最近は「日本史」との記載が一般

【読書メモ】『セブン・イヤーズ・イン・チベット:チベットの七年』(著:ハインリヒ・ハラー / 訳:福田宏年)

何やら岸田さんの「言いまつがい」を、鬼の首を取ったように「媚中だ!」等々で騒いでいる自称ジャーナリストやその(不)愉快なファンネルたちがいるようですが、、やってることが低レベル(小学校のいじめ)過ぎて、正直食傷気味です(わざわざ記事にするオールドメディア群もアレな気もしますが)。 個人的に、岸田政権になってからの対中強硬の度合が可視化されるたび、むしろ共産中国(CCP)の暴発を呼び込むのではないか、今の段階ではまだ早いよ、なんて危機感を持つくらいなのですが、、 先の「重要

【読書メモ】『ローマ人の物語Ⅱ - ハンニバル戦記』(著:塩野七生)

大学では「歴史学」を基礎学問として学び、卒論では「明治期の博物館」をネタにした覚えがあります。普通に就職する予定だったからか、指導教授からは「優」をいただいた覚えも、、先日久々にざっと見返したらちょっと赤面モノでしたが、これもまた(黒)歴史とでも言いますか。 さて私が学生だった当時、物語として歴史を紡いでいくことに対しては、司馬史学なんて揶揄も込められての扱いが主流でした。ここ最近の動向はわかりませんが、広く社会に還元していくのであれば、また人々が生きていくための道標の一つ

【読書メモ】『屈辱と歓喜と真実と―“報道されなかった”王ジャパン121日間の裏舞台』(著:石田雄太)

なんというか、事実無根なことを真正面から一刀両断、「一平さん夫妻はこの様な事実は一切ありません」、「事実とは異なる報道が多数ありますので皆さまご注意ください」とは、相当に逆鱗に触れていると思いますが、、ますます日本のオールドメディアには出てくれなくなるのではないかなぁ、まぁ、自業自得でしょうけど。 でもまぁ、本人の言葉できちんと発信ができるのはここ10年くらいでの大きな変化だよなぁ、ともあらためて。そんな中ふと思い出したのが『屈辱と歓喜と真実と―“報道されなかった”王ジャパ

【読書メモ】『路(ルウ)』(著:吉田修一)

先日の能半島地震への台湾の皆さまからの寄付、本当に、感謝しかありません。 それで思い出したのが、『路(ルウ)』という一冊。何年か前に、波瑠さん主演でドラマをやっていて、当時台湾新幹線(台湾エクスプレス)とのフレーズにも惹かれ、手に取ったのを覚えています。 大枠では台湾新幹線を横糸として、そこに4組の男女の物語が縦糸として絡み、豊かな彩を与えていくような流れとなります。台湾、未だに行ったことがないのですが、風景、人々、食べ物、文化が、本当に目の前に浮かんでくるようでした、、

【読書メモ】『ハーバード白熱日本史教室』(著:北川智子)【タイトル変えました】

「歴史」と聞くとどのようなイメージを思い浮かべるでしょうか、また、中学や高校での歴史の勉強(日本史や世界史)を面白く感じたことありますか、、私自身、大学では史学科(近代国史学)だったのですが、正直、中高では面白いと感じたことなかったです(その割になぜ史学科を選んだのかは、今でも“衝動”としか言えなかったりしますが)。 年号や人の名前などの少し調べればわかること“だけ”を覚えさせられて、概ねそこで嫌気がさして離れてしまう、といったケースが多いのかな、と個人的には思います。いっ