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『汝、星のごとく』読了報告

凄まじい作品に出会ってしまいました。
わたしには、逆立ちしても決して書けない。
圧倒的な筆力と構成力を感じました。
最後にどうなるか気付きつつも、願いを込めながらページをめくりました。
そして、タイトル回収の仕方に震えました。
そういうことだったのか、と。

この作品、読んだ人によって受け取り方は様々だと思いますが、わたしにはトゥルーエンドに映りました。(いや、作者さまが作った世界なのでそりゃそうだろとは思うのですが)
ハッピーでも、バットでもない。でも、これで良かったんだという納得感が、今まで読んだ本の中で最も強かったのです。
栄光と転落、離別と再会の流れが、人間臭くも美しい作品でした。
自分の置かれた状況を呪いつつも泥臭く前に進んでいく若者たちの姿に心打たれ、栄光の後の転落に苦しむ姿に心痛め、あるべき場所にかえる姿に心温まる思いと、もう少し早くそうなっていたらという気持ちが合わさって、朝から泣きました。

多様性の叫ばれる時代、もっと心を広く、互いを受け入れていける自分でありたい。
それでも、自分の軸を持って、自分の生き方を自分で決めたと誇れる人生であり続けたいと強く思いました。
色々とセンシティブな内容なのですが、人の決定を尊重できる、心の広い人には是非読んでいただきたい作品でした。
とはいえ、物語を飲み込むのにエネルギー使う作品だと思うので、ぜひ休日に読むのをおすすめします。私は読み終わってからしばらく呆然としてました。今でも、充分に言語化できないもどかしさを感じながらこのnoteを書いています。
久しぶりに引き込まれてほぼ一気読みした作品との出会いに感謝し、自分もまた創作をしたいという意欲が強くなりました。

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。それでは。


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