第194回 髀肉から思うこと
1、ふと故事成語を思い出すことありませんか
毎年この時期になると思い出す故事成語があります。
それは 髀肉の嘆(ひにくのたん)。
三国志で名高い劉備玄徳が
荊州で客将として束の間の平穏の中にいた時、
戦場で馬に乗ることがなく、ももに無駄な肉がついてしまったことを嘆いたという故事。
一国の皇帝にまで登りつめた英傑と比較するのはおこがましいですが
私は夏に痩せて冬に肥える体質なのか、毎年この時期に髀肉が目についてしまうのです。
2、いつつぶやいたか
劉備玄徳は漢の皇室の末裔と自称してはいますが、実際は地域の侠客、つまりヤクザの顔役みたいなポジションから紆余曲折を経て立身出世していきます。
その人柄から優秀な部下には恵まれていますが、戦には負けてばかりで、このエピソードの頃も領地を奪われ、戦乱を逃れて劉表という群雄の一人を頼って身を寄せていました。
ライバルの曹操が着々と勢力を広げ、再びの衝突が間近に迫ってはいるものの、比較的穏やかに過ごしています。
そこで生まれたのが髀肉の嘆。
劉備はそこで行動を起こします。
それは野に埋もれた才智として名高い諸葛亮孔明を参謀に迎えること。
ここから劉備の人生はまた好転しはじめるのです。
3、成功するかしないか、行動しないとわからない
劉備はその時すでに45才。
今よりも平均寿命が短い古代中国ですから、再スタートするには遅すぎるくらいでしょう。
歴史上の人物として、現代から見るとまだ物語は中盤だとわかりますが、本人の心境はどうだったでしょうか。
論語には40にして惑わず、と言われる年齢でもあります。
何かを始めるのに、年齢を言い訳にしてられませんね。私ももうアラフォーですが、まだまだ惑いまくりですが挑戦はしていきたいと思います。
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