大麻取締法に「使用罪」創設へ


本日は日本の大麻に関する記事です。タイトルは5月15日のNHKニュースのタイトルから抜粋しましたが、厚労省が大麻の使用そのものを規制する「使用罪」を創設する事を決めたとの事です。

この記事は5月14日の19時2分に配信されているのですが、実は同日6時46分に以下の通り大麻成分を使用した医薬品が国内使用解禁へという記事が同じくNHKにて報道されています。

「使用罪」の話は、先日紹介した大麻の成分(CBD)を使った難治性てんかんの薬「エピディオレックス」を日本でも使えるようにするために法律を整理する会議の中で出てきた話との事で、大麻由来の医薬品については解禁への道筋をつけるが、認可されている以外の使用については覚せい剤など他の違法薬物同様に規制する方針という事です。

日本では大麻の所持・譲渡については規制されているものの、使用については規制されていないというのは割と有名な話かと思いますが、その点がいよいよ規制される事になりそうです。

以下の記事によると、会議の参加者からは規制に対する反対意見も出ていたようですが、NHKの報道ぶりを見ると規制するのはほぼ既定路線と考えられる印象を受けました。

そして翌5月15日にBuzzfeedに早速詳しい解説記事が掲載されています。この記事によると単純にCBD=OK、THC=NGというのではなく、THCを含む医薬品も解禁に向けて動いている事が分かります。つまりCBDのみを含むエピディオレックスだけでなく、先日紹介したGWファーマの主力製品である「ナビシキモルス」(商品名「サティベックス」)のような医薬品も解禁に向けて動いているようです。ただしTHCについてはあくまでも医薬品として規制の範囲内での使用を解禁するという事で、精神作用を狙って乱用した場合は刑罰を科す事を検討するという流れで、大麻解禁に関する政府の慎重な姿勢がうかがえる結果となっているかと思います。

なお、日本とアメリカにおける大麻の規制の流れについては、以下の記事が非常に詳しく解説しており参考になりますので紹介しておきます。

さらに、厚労省の「大麻等の薬物対策のあり方検討会」の資料も公開されていますので、リンクを貼っておきます。

アメリカや諸外国とは別の方向ではありますが、日本においても大麻規制のあり方が大きく変わりつつあるようです。引き続きウォッチしていきたいと思います。




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