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母が亡くなる前日のこと

マナー・心理学・コミュニケーション学の3本柱で人間関係を良好に導くお手伝いをする準備中の髙橋 忍(たかはししのぶ)です。

これは2008年3月1日の話。
当時高校3年生。卒業式を3日前。

母が亡くなる前日の日曜日。
病院の先生からはもって春先と言われていたんだけど、急変したと病院から連絡があったらしい。弟がバイト先まで走って来て、私はすぐに帰った。そしたら祖父が危篤だと思ったらしくもうお葬式の手配とかをしていて、私はその姿に腹が立って泣きながら怒った。
病院に電話したら、一時は急変したけど今は大丈夫と言われた。もう14時頃でバスで2時間くらいかかるからいかないことにした。

そのとき近所のおじいちゃんがウチに来てくれていた。そのおじいちゃんに行って来たら?って言われたけど、祖父のこともあったし腹が立って行きませんって言った。
でも「今、行かなかったら一生後悔するかもしれないよ?」って言われて、結局中学生の弟を連れて病院まで向かった。

母はまだ話ができる状態だったけど、癌が転移していたから身体が痛々しかった。その姿に弟も隠れて泣いていた。私は母に頼まれた買い物を済ませて、その日は帰ることにした。
看護婦さんに泊まっていきませんか?って言われたけど、翌日は高校の卒業の前日練習だったからそのまま帰った。「卒業式行けないけどごめんね」それが最後の言葉だった。

帰りに弟とたこ焼きを半分にして食べて、姉弟仲が悪かったから母に話したらびっくりするだろうなと思っていたけど、その話はすることがなかった。そのあとのことはなんとなくしか覚えていない。でも「今行かなかったら一生後悔するかもしれない」と言われた言葉で会いに行く決心が出来たし、その言葉はずっと心に残っている。
だから私はこの言葉をいつでも思い出して、今やらないと後悔する、伝えないと後悔する、そんな気持ちでいます。

もう14年も前のお話でした😊

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