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待ちに待った勝利 2020 J1 24th Sec

またも週の真ん中水曜日。この日は各チーム変則的な消化のためにあてられた。うちはACLの組み込みにより前倒しの24節となっている。

そして中2日が続く。本来なら多くを望めないスケジュールだが、連敗の中、一刻も早くこの状況を脱したい。チームはそのための戦術上のマイナーチェンジも繰り返している。とにかく勝ち星が欲しい。


休ませるべき選手を休ませながら3バック継続キター!

前節の和田・皓太の出来を見るに、このCHコンビの動きとプレーは気になるところ。今日もホーム、勝点を目指そう。



試合が始まる。
相手はうちを意識したものか、343でバッチリ噛み合わせてきた。

最近気になっているのはファーストシュートを(早い段階で)相手に撃たれること。この日も持ち込まれて最初のシュートを30秒経たずに撃たれてしまった。

するとシンの様子がおかしい。バツを示し交代を要求。おそらく筋肉系の怪我だろうが、この、開始1分という時点での予期しないトラブルにより喜田がCBの位置に入りチアゴが左へ移動する3バックとなった。喜田の位置には皓太が入る。

新しいシステムと日程の厳しさの中で選手を入れ替える中、ただでさえ目まぐるしく変わる選手構成である上に、またも奇想天外なフォーメーションの出来上がりである。

しかしそれでもうちは堂々とした戦いぶりを見せる。

相手のマークははっきりしているにも関わらず、何とも中途半端でチェックに行ける距離を保っていない。前へ行っては中央を開けという具合に動かされ、うちとしてはまさにうちのペースという雰囲気で試合が進む。

皓太は「寄っては離れて」の感覚がある。近づいては行くがボール保持者が自分以外の選択をすると離れる。0709、高野に入ったサポートに行くが、彼がドリブルを開始したと同時に位置を補完。

直後の0730も同様の形から高野が前方のエリキへのパスを選択すると相手から離れるようにポジションし直し、エリキからレイオフを受け前へ走った高野へスルーパス。その高野は速い低空クロスを入れ、期待度の高い場面となった。ボールは右へ流れてしまったが。


0823には早くも先制点。相手のファウルからのリスタートで皓太、タカ、サイドの高野と渡ったところ高野は対面の相手を躱し縦に突破。マイナス気味のショートクロスをエリキがなんとか足を出し1タッチでゴールにボールを向かわせる。すると際どくゴール枠の左隅を射抜いた。


少々相手に攻め込まれた後の1158。

523といった形でセットした2の脇に皓太が立つ。直前にもその形があったからか、水沼からそこへのパスが意識された瞬間、テルが縦に裏抜けのスプリント。たまらず相手は走りながらテルを倒してしまい、一発レッド。

ぎりぎりでボックス内ではなくPK獲得とはならなかったが、この相手の退場によって試合は決まった。Sofascore によれば、前半は60、後半は76%の保持率である。モメンタム推移を見ても、また実際見たとおり、この後はうちが攻め続ける展開となった。


20分には相手の441ブロックの外側で時間を得た水沼が阿道めがけてアーリークロス。その阿道、難しいバウンドの上がりハナを1タッチでループ気味に得点。

27分には3点目。
皓太が降りて受けようとした阿道に縦に付ける。レイオフのような形でエリキに渡すと反転し縦に。次いで水沼に出されたためSBはそこをケアせざるを得ず、楽々ボールを引き出した阿道、マイナスにグラウンダークロス。走り込んだエリキがフリーでシュートし得点した。





勝つ心構えは前半にできてしまったので 笑
やや拍子抜け感のある、久々の3ptsとなった。それでも長く待たれたものなので価値ある勝利である。

さて、前述のとおり試合は早い段階で決まってしまった。なので特に言うことはないが、試合を見た皆がモヤモヤした(汗)後半の攻撃について付け加える。


後半最初の決定機となったのは4535、右からの低空クロスだが、これは相手の保持を相手陣内で奪って持ち上がったカウンター。

続く4618は、喜田の素晴らしい前方アプローチによって奪ったボールを素早いコンビネーションで左へ展開、高野が入れた低空クロス。

うちらしい、この種の速いライナー性のクロスを上げる機会というのは、多くの場合がこのように、相手が前に出ようとするもそれをひっくり返したトランジションの瞬間、セットできていない崩れた場面なのである。

常々、「うちはカウンター型」と言っている理由はこういう部分にある。


逆にそういう場面を作れないとうちは攻撃が停滞する。だから遅めのロブクロス一辺倒になったのも肯ける。今回それが指示による「練習」だったのかは定かではないがそれはさして重要ではなく、過去ずっとセットした相手を崩せないのは常態だった。オレ個人はこの試合に限らず、ずっとモヤモヤしている。笑


とはいえ、4655は鮮やかに崩した。

右から迂回してチアゴから高野へ。この時エリキが外へ、縦パスを待つように移動している。するとぽっかり中央の阿道へと花道。そこへ付ける。阿道は1タッチで外へ開いたエリキへ。Vの字を描くように方向性を逆転させるボールの動かし方をしたため、特にエリキのマーカーの動きが止められているのがわかる。

崩しが成功する背景には理由がある。ここでもベクトル逆転が生きた。



相手の、セットしたブロックを攻略するためにはいくつかの要素がある。

● 逆サイド展開
 
● プレーベクトルの逆転
(選手の動きが交差する・ボールが逆向き、ジグザグ様に動く)
 
● ブロックの裏
 
● 上記を含んだ、選手の走り込み・引き出す動き

これら以外にもきっとあるだろう。いくつかが複合的に表現されると決定的な場面になり得る。


昨年はこんなことを言ったが、ハーフレーン終端のこのエリア。

オレ個人としては「泣き所」と定義していて、例えばCKのときに逆サイドのここを狙うと守備側としては非常に厄介だったりする。

すべてにおいて速度が必要とされる攻撃の最後の局面では、考えている暇などなく、型が必要だと考えている。

アンジはパターン練習はしないだろうが、これらのようなパターンが現れた時が即ち攻撃の成功を意味すると思うし、上記のような要素を含むプレーに再現性が出てきた時、うちはもう一段強くなるはず。



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