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自由が生む不自由 2020 J1 22th Sec


J1第22節。ここからはアウェイ戦が続く。

喜田が前節の警告により出場停止となってしまった。が、マルコスが戻ってきたり、今となっては不安を感じないメンバー。



中盤から後方は、ゾーン3でのハイプレス時どう追随し再現するか。はたまた違う様相を見せるか。ここに注目していた。

そしてキックオフ。

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始まってみると、前節のタカの役割は和田に代わっている。負荷を考えたものだったり要素はあるのだろうが、これによって中盤の構成は前節とまったく変わった。プレスで圧を見せられなかったのはこのあたりにも要因があるだろう。


対照的にうちは相手のプレスに苦しむ。

相手の4-4-2は極端にボールサイドに圧縮した守備をする。それに押さえ込まれる形なのだが、フォーメーションの噛み合わせや全体シェイプを考えた時には本来ならばやりやすい。反対サイドには広大なスペースがあり、攻略の考え方としては単純だからだ。

また、相手の4-4ブロックは、補完など関係なくとにかく前方に出てくるので、最終ラインでいえば簡単に3バック化してしまう。なおのこと逆サイドに展開すればチャンスが生み出せたはず。


守備でも後手を踏む。圧が足りない。前方でひとつ嵌らなければ下がるしかなくなる。そして5枚横並び。ますます中盤では捕まえられなくなっていく。悪循環が続く。


なんとそれでも先制したのはうちだった。

相手陣内でエリキが引っ掛けそのまま持ち込む。自分で撃つ素振りから右に併走したマルコスへラストパス。シュートは複数の選手に当たりながらもゴールイン。


だがまたもリードは続かず、前半のうちに追いつかれてしまう。

プレスが嵌らない。戻りかける最終ラインから前に飛び出てほしい。だがそれも叶わない。余裕を持って裏に出されPKにしてしまった。6人横並びになっても斜めの走り込みによってあっさり破られた。


後半になっても構図は変わらず、たまに持つとカウンターですぐ攻撃を終えてしまったり、またミスも絡んだりして、相手のターンが続いてしまう。

70分すぎからは、和田の攻撃での関与が増えていく。大然の投入とともに、相手陣内でのプレーが増えた。しかし全員が自陣に戻る相手の守備を崩し切ることはできず、スコアは動かないまま 1-1 のドローで終えることとなった。




この試合を見て、漠然とだが感じたことは、選手は今もイニシャルポジションに縛られているのではないかということ。

今や最終ラインは変幻自在に形を変えてはいるが、前半などWBが高い位置にいてもいいだろうし、守備で5枚の中から前方アプローチに強く出てきてもいい。

守備でも攻撃でも、必要とあらばその場所から出ていい。それはとりも直さずアンジが言っていることそのままなのではないか。フォーメーションは関係ないのだと。

そうしてはじめて、アンジ式トータルフットボールは完成するのではないだろうか。




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