あの目
心をどこかで見失ったり置き去りにしてきたり。そんな人間の目は宇宙のように見える。色濃い暗闇の中へ自分の好きなものだけを投げ込んで生きる。浮遊するそれらは 小さくチカチカと点滅を繰り返す。誰が話していても、誰を見つめていても、浮遊する死者しかいない宇宙にいる。いつも一人きりで遊んでいる。寂しそうにも悲しそうにも見えない。
自分の事で頭がいっぱいの人間とは全く違う目、あの目。さっき すれ違った子供の目にも、まだ何も失っていない頃の あなたの目にも似ている。
これが「定め」なのか
すべては かみさまのいうとうり
苦難に耐えてみせよ愛する我が子。我が魂と通ずる者よ
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