ケナガオオワシ

妖精界の鳥。体長173センチ。

全身の羽根がおそろしく長いため
目を探すのも難しいがいつも微笑んでいるような優しい目をしている

自分の子供を持てない運命

そのせいかどうかはわからないが
とにかく小さな者や生き物を見つけると放っておけず
すぐ巣に持ち帰り暖めて世話をする
その為、帰宅を急ぐ旅人(得に小人妖精)は何日もかけて
苦労して巣から下山しなければならない。

これまでケナガオオワシが育ててきた生き物は数え切れない
北の大地、切り立つ岩山の中腹に立派な巣を持っている。

巣はとても大きく、中はふわふわの羽毛が敷き詰められ
見ず知らずの妖精仲間が ごちゃまぜに遊んでいたり眠っていたり
様々な大きさのたまごやキラキラ光る石、そうしたもので溢れかえっている。

歩いていて突然自分の体が空高く舞い上がり ぐんぐん風を切って飛んでいても
たいていの妖精たちは それが誰の仕業かわかるので
慌てる事も騒ぐ事もなくキャッキャと突然の空中散歩を楽しみます

時にはあのワクワクする居心地の良い巣で くつろごうと
キラキラした石(ケナガオオワシへのおみやげ)を手に
わざわざ広野をうろうろと歩く妖精もいるという。
ハイチーズ王国西寄りの地で他の仲間達を待ちながら
テント生活を楽しんでいるウルール族の二人が、川辺で見付けた水の色をした
まあるい石を頭のてっぺんにくくりつけて散歩に出かける日
それもまたケナガオオワシの巣への気分転換が目的と決まっています。

ケナガオオワシを怖がる妖精はいないし
その大きな巣は妖精たちが大好きな憩いの場所なのです。

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