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いまだに古いお米をいただいています【音声と文章】

山田ゆり
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※note毎日連続投稿1357日コミット中。1249日目
※音声・文章、どちらでも楽しめます。



おはようございます。
山田ゆりです。



今回は
いまだに古いお米をいただいています
ということをお伝えいたします。


そろそろお米がなくなりそうなので総2階建ての倉庫に行って、
お米の乾燥機の中からお米を排出した。

我が家には稲刈りしたお米を入れておく乾燥機がある。

それは機械の部分だけ2階の屋根まで
吹き抜けにしておいている大きな機械だ。
田んぼから刈り取ったお米をトラクターで運び、
全てその乾燥機の中に入れて数日間水分量を見ながら乾燥させ、
農協に出荷していた。



細かい話になるが、この家事消費分も
確定申告の時は「収入」とみなされるから、
その年分の「雑収入」に計上している。


脇道にそれたので話を戻そう。

夫はずっと会社員だった。
専業農家の父の後を継いで会社を辞めて専業農家になった。




あの年の9月下旬に、
夫、私、長女、三女でいつものように稲刈りをした。


夫は途中、トラクターで自宅に行き
刈り取ったばかりのお米を乾燥機に入れ、
からの袋を荷台に乗せて戻ってくる。
それを何度か繰り返す。



西側のお山が赤く染まってきた。
あと少し。

私たちが集まれるのは休日の今日しかない。
稲刈り機を操縦する者(長女)、たまったお米の袋をトラクターへ担いで運ぶ者(夫)、
刈り残しのところをカマで切る者(私と三女)。

それぞれ自分の分担を黙々と続ける。



あたりがすっかり暗くなり、
トラクターのライトを田んぼに向けながら稲刈りをした。


稲刈り作業が終わり私たちは
トラクターの荷台に積んだお米の袋の上に座り、
夫の運転でわが家に戻った。


全てのお米が納められた乾燥機の運転が始まる。

目標の乾燥割合があり、それになるように夫が時々見回っていた。


数日かけてゆっくり乾燥させ、大半は農協に出荷し、
残りは我が家でいただく。


乾燥機の隣には精米機があり
我が家の米びつに入る分だけの分量を乾燥機からお米を排出し、それを精米していた。
それらの作業は全て夫がしていた。


来年も再来年も稲刈りができるものだと私たちは思っていた。

しかし、稲刈りが終わって一か月後に夫が急逝した。
致死性不整脈でなんの前触れもなく夫がこの世からいなくなった。



夫がベッドにあおむけになって亡くなっているのを発見したのは私だった。

すぐに救急車を呼び、救消防署の人の指示で
救急車が到着するまで私は夫にまたがり
心臓マッサージをした。

もしかしたら助かるかもしれない。
その思いしかなかった。



私はこれまでの人生で、
たくさんの困難が降りかかってきて
何度もそれを克服してきた。

なんでもやればできると実感していた。
だからきっと夫も生き返る
そう思っていた。




でも、それは無駄に終わった。

あとで分かったことだが、
夫は私が発見した時より半日以上前に
既に亡くなっていたのだった。
だから、私の心臓マッサージは無駄だったのだ。

※その時のことはこちらに書いています。
https://note.com/tukuda/n/n44fb2c3c4976



あれからあっという間に3年が過ぎた。

夫が作ってくれたお米は
「これで最後かもしれない」と毎回思いながら
乾燥機からお米を排出している。



3年も前のお米をまだいただいている。
普通の感覚だったらそんな古いお米は食べないと思う。


あるギフトセットでお米があたり新米を食べた。
普段食べているお米と色つやが全く違う。
ご飯だけ食べてもおいしい。


パサつき気味で水分もなくなっている我が家のお米。

それでも、夫が残してくれたお米を
私たちはありがたくいただいている。


お米の乾燥機からお米を排出するときの音が
ザーザーからサーサーに変わってきた。
そして最近その音はもっと軽くなってきた。



そろそろお別れかもしれない。

新しいお米がいただけるという幸せな未来もあるが
夫が残してくれたお米との決別はつらい。



あと少し。
古いお米をいただく経験も普通の方だったらないだろう。


人生は経験の積み重ね。
どんな経験もその人の心の成長につながると信じている。

良いこともそうでないことも。






今回は
いまだに古いお米をいただいています
ということをお伝えいたしました。

本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。 

ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。

山田ゆりでした。



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