自己肯定感が低い人のセルフチェック【音声と文章】
山田ゆり
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※note毎日連続投稿1357日コミット中。1311日目
※音声・文章、どちらでも楽しめます。
おはようございます。
山田ゆりです。
今回は
自己肯定感が低い人のセルフチェック
ということをお伝えいたします。
昇給や賞与の査定基準になるセルフチェック。
賞与の時期が近づき、
のり子の会社でセルフチェックが配布された。
のり子はその用紙をながめて困っていた。
例えば
「あなたは積極的に人と話をする方ですか」
という問に対して
「はい」「いいえ」「どちらともいえない」
の３つを選ぶものであったり
５段階でどの番号になるかを答える方式だったりするものだった。
それらの質問は
明らかにこちらを選択すれば「いい人」「できる人」だと分かる。
ずるい人、強気な人は全て高評価に〇をつけるだろう。
しかし、その時の状態や気持ちによって
「はい」の時もあれば「いいえ」の時もある。
その時によって違うということは
「どちらともいえない」を選択した方がいいのかとのり子は自分に問う。
自分が自分に問うセルフチェック。
のり子は自分にもっと自信を持っても良かった。
しかし、のり子は良く言えば「控えめ」な人で
率直に言うと「自己肯定感が低い人」だ。
セルフチェックをながめながら
のり子は「どうしよう」と悩んでいた。
どれに〇を付ければ評価が良い人になるかは一目瞭然だ。
自分はいつも一生懸命仕事をしている。
だから高い評価を付けても当然だと思う。
しかし
自分が「よし」と思っていても
それは「自己満足」の域にとどまっているのではないだろうか。
自分を過大評価している「残念な人」にならないように注意しないといけない。
そう考えるとのり子は評価の高い方に〇をつけることができない。
のり子は以前の転職活動のことを思い出した。
そこでは面接の次に質問がたくさん書かれている用紙を渡された。
それは決められた時間内でどんどん〇をつけていくものだった。
それはおそらく性格診断だったと思う。
答えは５段階で、瞬時に番号に〇をつけないと時間が間に合わないものだった。
のり子は直感でどんどん〇をつけていった。
そして、のり子はその会社に採用された。
入社当日、重厚な応接セットの椅子に座ったのり子はその沈みすぎる椅子に浅く腰かけて社長のお話をお聞きした。
社長：「いや～、驚きました。山田さんは最高に忍耐強い人という診断がでました。こんな数字の人は初めてです。」
「最高に忍耐強い人」だから採用したという社長のお言葉が
何を意味しているのか、その時のり子は分からなかった。
しかし、すぐにその意味が分かった。
転職先には50代後半独身のお局様がいらっしゃって、
そのきつい性格で新入社員がすぐに辞めて
後継者が育たないという状態であることが分かった。
我慢強い性格だと思っているのり子だったがある日、
彼女から言われたひと言に大いに傷つき、退職した。
あの時の性格診断の事を思い出す。
あの頃は早く就職したくて気持ちが焦っていた。
そして、攻めの心境だったから
色々な質問に対して、強気の回答を意識して選択したと思う。
もしもあの時、回答時間にもっと余裕があったら
本来の自分に近い、少し弱気な回答を選んでいたと思う。
あの性格診断は「理想の自分」を装ってしまったと思う。
普段の自分ではない、
「高すぎる理想」の鎧は重すぎて長続きはしない。
＊＊
のり子はセルフチェックの下書き用紙にシャープペンシルで番号に〇をつけては消す。
その繰り返しで時間だけが過ぎてゆく。
ふと、顔を上げたらＡさんがポットのところに立っていた。
のり子：「Ａさん、セルフチェックって難しいよね。私、困っちゃってる。」
Ａさん：「そうだよね。でも、私、チャチャって書いて、もう提出しちゃったよ。こんなの深く考えていたらきりがないから。」
自分と同じように悩んでいると思っていたのり子は驚いた。
ああ、こんなことで悩んでいる場合ではない。早くしよう。
のり子に少しエンジンがかかってきた。
セルフチェックは
これまでの自分を振り返るものなのだろうが
しかし、それに答えてしまうと
どのくらいの重さの鎧を
これから着ようとするのかの意思表示でもあるから
自己肯定感が低い人は即答しづらいものである。
今回は
自己肯定感が低い人のセルフチェック
ということをお伝えいたしました。
本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。
ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。
山田ゆりでした。
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山田ゆりです。
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自己肯定感が低い人のセルフチェック
ということをお伝えいたします。
昇給や賞与の査定基準になるセルフチェック。
賞与の時期が近づき、
のり子の会社でセルフチェックが配布された。
のり子はその用紙をながめて困っていた。
例えば
「あなたは積極的に人と話をする方ですか」
という問に対して
「はい」「いいえ」「どちらともいえない」
の３つを選ぶものであったり
５段階でどの番号になるかを答える方式だったりするものだった。
それらの質問は
明らかにこちらを選択すれば「いい人」「できる人」だと分かる。
ずるい人、強気な人は全て高評価に〇をつけるだろう。
しかし、その時の状態や気持ちによって
「はい」の時もあれば「いいえ」の時もある。
その時によって違うということは
「どちらともいえない」を選択した方がいいのかとのり子は自分に問う。
自分が自分に問うセルフチェック。
のり子は自分にもっと自信を持っても良かった。
しかし、のり子は良く言えば「控えめ」な人で
率直に言うと「自己肯定感が低い人」だ。
セルフチェックをながめながら
のり子は「どうしよう」と悩んでいた。
どれに〇を付ければ評価が良い人になるかは一目瞭然だ。
自分はいつも一生懸命仕事をしている。
だから高い評価を付けても当然だと思う。
しかし
自分が「よし」と思っていても
それは「自己満足」の域にとどまっているのではないだろうか。
自分を過大評価している「残念な人」にならないように注意しないといけない。
そう考えるとのり子は評価の高い方に〇をつけることができない。
のり子は以前の転職活動のことを思い出した。
そこでは面接の次に質問がたくさん書かれている用紙を渡された。
それは決められた時間内でどんどん〇をつけていくものだった。
それはおそらく性格診断だったと思う。
答えは５段階で、瞬時に番号に〇をつけないと時間が間に合わないものだった。
のり子は直感でどんどん〇をつけていった。
そして、のり子はその会社に採用された。
入社当日、重厚な応接セットの椅子に座ったのり子はその沈みすぎる椅子に浅く腰かけて社長のお話をお聞きした。
社長：「いや～、驚きました。山田さんは最高に忍耐強い人という診断がでました。こんな数字の人は初めてです。」
「最高に忍耐強い人」だから採用したという社長のお言葉が
何を意味しているのか、その時のり子は分からなかった。
しかし、すぐにその意味が分かった。
転職先には50代後半独身のお局様がいらっしゃって、
そのきつい性格で新入社員がすぐに辞めて
後継者が育たないという状態であることが分かった。
我慢強い性格だと思っているのり子だったがある日、
彼女から言われたひと言に大いに傷つき、退職した。
あの時の性格診断の事を思い出す。
あの頃は早く就職したくて気持ちが焦っていた。
そして、攻めの心境だったから
色々な質問に対して、強気の回答を意識して選択したと思う。
もしもあの時、回答時間にもっと余裕があったら
本来の自分に近い、少し弱気な回答を選んでいたと思う。
あの性格診断は「理想の自分」を装ってしまったと思う。
普段の自分ではない、
「高すぎる理想」の鎧は重すぎて長続きはしない。
＊＊
のり子はセルフチェックの下書き用紙にシャープペンシルで番号に〇をつけては消す。
その繰り返しで時間だけが過ぎてゆく。
ふと、顔を上げたらＡさんがポットのところに立っていた。
のり子：「Ａさん、セルフチェックって難しいよね。私、困っちゃってる。」
Ａさん：「そうだよね。でも、私、チャチャって書いて、もう提出しちゃったよ。こんなの深く考えていたらきりがないから。」
自分と同じように悩んでいると思っていたのり子は驚いた。
ああ、こんなことで悩んでいる場合ではない。早くしよう。
のり子に少しエンジンがかかってきた。
セルフチェックは
これまでの自分を振り返るものなのだろうが
しかし、それに答えてしまうと
どのくらいの重さの鎧を
これから着ようとするのかの意思表示でもあるから
自己肯定感が低い人は即答しづらいものである。
今回は
自己肯定感が低い人のセルフチェック
ということをお伝えいたしました。
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