今は亡き父の思い出から【為せば成る。為さねば成らぬ何事も。成らぬは人の　為さぬなりけり】をお伝えいたします。6分の音声です。サクッとお聴きいただけます。音声と文章どちらでもお好きな方をどうぞ。

＊＊ここから文章です＊＊＊
おはようございます。山田ゆりです。
本日は、

目標が達成できないのは
成し遂げようとする意志がないからだ
ということをお伝えいたします。

6月の第3日曜日は父の日でしたが
皆さんのお宅ではどのような事をされましたか。

昭和一桁生まれの父は、
田植えと稲刈り以外は、県外に出稼ぎに行っていました。

年に2回だけ帰ってくる父は、お客様待遇でした。
私は、久しぶりに見る父が嫌いでした。

それはなぜかというと
父はお酒がとても好きな人で
限度なく飲む人でした。

だからたまに帰って来たお客様待遇の父は
いつもお酒を飲んでいました。

しらふではおとなしい人なのですが
お酒が入ると気持ちが大きくなり
大声を出して母を困らせたりしていました。


普段言えない事を
お酒の力を借りて言うタイプです。


また、ご近所でお酒をご馳走になると
歩けないほどに酔っ払い
迎えに来てくださいとその家の方から電話が入り

母と一緒にリヤカーを引っ張って
父を迎えに行ったことが
何度もありました。

母は「仕方ない人だねぇ」と言っていましたが、
私は、母を困らせる父が許せませんでした。


そういう父を見てきたので
私はお酒が嫌いです。
そして、みっともないお酒の飲み方をする人は大嫌いです。


父は、
日中でもお酒をこっそり飲んでいて
お酒に対して自制が効かない人でした。


だから、父が何度か
「運転免許をとりたい」と私たちに漏らしていましたが
父に運転免許を与えたら
即刻、飲酒運転になってしまうから
絶対、免許はとらせませんでした。


何十年も出稼ぎ生活をし、
60歳直前に、父は出稼ぎを卒業しました。

毎日、家に父がいるようになりました。
そして、父は、運転免許を取りたいと言い出しました。

勿論、家族全員、猛反対しました。

しかし、父は
車を運転する日中は、絶対お酒を飲まない。
だから免許を取らせてくれと言いました。

あまりに真剣なので、
私たちは同意するしかありませんでした。



それからは、父の猛勉強が始まりました。

尋常小学校しか出ていない、無学な父です。
戦時中に学生だったので仕方がないですね。

だから、小学校程度の漢字でも
読み書きがおぼつかない。

父は、縁側に文机を置き、
机の上に運転免許の教本と
国語辞典を置き
一日何時間でも勉強をしていました。

教本の内容理解以前の、
書いてある漢字の読み方と意味を
調べながらの勉強でした。

何か月だったかは忘れましたが、
教習所に通うには期限があります。

その決められた期間内に
免許を取得しなければなりません。

普通の人でもやっと取っているのに
そもそも、漢字が分からない
そんな程度の年寄りの事だから
父は絶対受からないだろうと
私たちは思っていました。

第一、 もう、60歳です。
そんな歳になってから勉強なんてムリ、ムリ。
そう、高をくくっていました。

しかし、毎日、縁側で、
文机に向かう父の背中は真剣でした。

辞典は何回もめくるので
よれよれになってきました。

そして、とうとう、
運転免許を取ることができました。


今まで、お酒を断つことができない

みっともないだけの人と思っていた父が


自分が掲げた旗を降ろすことなく

目標を達成しました。



為せば成る
為さねば成らぬ何事も
成らぬは人の　為さぬなりけり



何かを成し遂げようとする意志があれば
何事も達成する事ができる。

達成できないのは
成し遂げようとする意志がないからだ



今、私は当時の父の年代になり
ネットビジネスを勉強し始めました。


大嫌いと思っていた父でしたが
今は、父の気持ちが分かります。
やっぱり、血が繋がっているからでしょうか。


本日は、目標が達成できないのは
成し遂げようとする意志がないからだ

ということをお伝えいたしました。

本日もお聴きくださり
ありがとうございました。


ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日にしましょう。
山田ゆりでした。