明日挙式なのに今、それ言う？その1（妄想の世界）【音声と文章】
山田ゆり
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1392
※note毎日連続投稿1414日をコミット中1392日目。
※音声・文章、どちらでも楽しめます。
おはようございます。
山田ゆりです。
今回は
明日挙式なのに今、それ言う？その1（妄想の世界）
をお伝えいたします。
「けい子、俺はこれから旅に出る。探さないでくれ」
隆一からの電話だった。
「はぁ？」
けい子は耳を疑った。
明日は挙式と言う前夜６時頃に
隆一から家に電話が来て一方的に切れた。
何？どういうこと？
一旦、受話器を置いたけい子は隆一に電話をかけた。
隆一はすぐには出なかった。
何をしているの。
どう考えたら明日の結婚式をドタキャンできるの？
けい子は黒電話の受話器をじっと耳にあてていた。
やっと電話に出た隆一にけい子は
「とにかく会いたい。どこにいけばいい？」
と聞いた。
そして大型スーパーの駐車場にお互いの車で行き、
けい子は彼の車、トヨタ エスティマに飛び乗った。
隆一：「良かった。来てくれると思った」
けい子：「ねぇ、どうしたの。旅に出るって噓でしょ？」
隆一は無言で車を飛ばした。
カーステレオからは彼のお好みのチューリップの曲が流れていた。
けい子も彼らの曲が大好きだった。
何を聞いても彼は黙っていた。
その時たまたま、カセットテープから流れてきたのは「青春の影」だった。
最初の歌詞は
これから君を幸せにするという内容で、
でも、最後は分かれてしまう悲しい曲。
♪（最後の歌詞）
君の家へ続くあの道を
今足もとにたしかめて
今日から君はただの女
今日から僕はただの男 ♪
財津和夫さんが切々と歌うこの曲。
これまで他人事として聴いてきたこの大好きな曲が
今、二人の状況と同じになりそうだと知り
けい子はどうしたら彼の気持ちをもとに戻そうかと
思いをめぐらしていた。
明日の結婚式を今更取りやめることはできない。
会社の方や親戚もたくさん出席される。
花婿不在の結婚披露宴をすることは無理だ。
やがて車は人里離れた山の中で止まった。
「俺はお前とお見合いをして、その日のうちに結婚を決めた。
その時はお前を幸せにできる思っていたが、
結婚が迫ってくるに従って俺は自信がなくなった」
けい子は、結婚前に気持ちが不安定になることがあるとは書物で知っていた。
でもそれは、女性だけのことだと思っていた。
なぜ、そんな風に思うの？
けい子はもしも結婚してみて理想と違っていても、
うまく自分の気持ちを立て直していく自信はあった。
世の中はそういうものだと思っている。
けい子と隆一は反対の性格だった。
だから逆にうまくいくとけい子は思っていた。
隆一はかたくなに
明日の結婚式には行かないと言い張っていた。
けい子はとても困った態度を大げさにした。
「どうしたら明日、来てくれるの？」
けい子は隆一の目を覗き込んだ。
隆一とけい子はシートベルトを外した。
二人の姿を月だけが見ていた。
翌日、隆一は式場に来てくれた。
けい子は安堵した。
神前結婚式が親族と一緒に執り行なわれた。
結婚披露宴は盛会のまま、おひらきになった。
そのあと、同じホテルの一室で
友人たちとの一次会が行われた。
紺色に白の襟で清楚な服装のけい子は
遠方から来てくださったお友達との会話に花が咲いていた。
そこへ隆一が笑顔でけい子達に近づいてきた。
「あぁ、私のお友達に挨拶してくださるのね」
けい子は嬉しかった。
隆一はけい子の友人たちに軽く会釈をしてから
けい子の耳元に口を近づけた。
一瞬、キスをされるのかとけい子はドキッとした。
こんなところで。
しかし、彼が耳元でささやくのだと分かり
変な考えをした自分を恥じた。
でも、次の彼の言葉でけい子の心は凍ってしまった。
「今、俺がどんな気持ちでいるか、お前には分かるか。」
けい子は耳を疑った。
けい子は隆一の方を見た。
隆一は言葉とは裏腹に、
皆さんににこやかな顔でけい子の耳元から離れた。
今の言葉はどういう意味？
その後、二人は
オーストラリアに新婚旅行に向かった。
長くなりましたので
この続きは次回にいたします。
今回は
明日挙式なのに今、それ言う？その1（妄想の世界）
をお伝えいたしました。
本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。
ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。
山田ゆりでした。
◆◆ アファメーション ◆◆
.｡*ﾟ+.*.｡.｡*ﾟ+.*.｡.｡*ﾟ+.*.｡
私は愛されています
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山田ゆりです。
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明日挙式なのに今、それ言う？その1（妄想の世界）
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「けい子、俺はこれから旅に出る。探さないでくれ」
隆一からの電話だった。
「はぁ？」
けい子は耳を疑った。
明日は挙式と言う前夜６時頃に
隆一から家に電話が来て一方的に切れた。
何？どういうこと？
一旦、受話器を置いたけい子は隆一に電話をかけた。
隆一はすぐには出なかった。
何をしているの。
どう考えたら明日の結婚式をドタキャンできるの？
けい子は黒電話の受話器をじっと耳にあてていた。
やっと電話に出た隆一にけい子は
「とにかく会いたい。どこにいけばいい？」
と聞いた。
そして大型スーパーの駐車場にお互いの車で行き、
けい子は彼の車、トヨタ エスティマに飛び乗った。
隆一：「良かった。来てくれると思った」
けい子：「ねぇ、どうしたの。旅に出るって噓でしょ？」
隆一は無言で車を飛ばした。
カーステレオからは彼のお好みのチューリップの曲が流れていた。
けい子も彼らの曲が大好きだった。
何を聞いても彼は黙っていた。
その時たまたま、カセットテープから流れてきたのは「青春の影」だった。
最初の歌詞は
これから君を幸せにするという内容で、
でも、最後は分かれてしまう悲しい曲。
♪（最後の歌詞）
君の家へ続くあの道を
今足もとにたしかめて
今日から君はただの女
今日から僕はただの男 ♪
財津和夫さんが切々と歌うこの曲。
これまで他人事として聴いてきたこの大好きな曲が
今、二人の状況と同じになりそうだと知り
けい子はどうしたら彼の気持ちをもとに戻そうかと
思いをめぐらしていた。
明日の結婚式を今更取りやめることはできない。
会社の方や親戚もたくさん出席される。
花婿不在の結婚披露宴をすることは無理だ。
やがて車は人里離れた山の中で止まった。
「俺はお前とお見合いをして、その日のうちに結婚を決めた。
その時はお前を幸せにできる思っていたが、
結婚が迫ってくるに従って俺は自信がなくなった」
けい子は、結婚前に気持ちが不安定になることがあるとは書物で知っていた。
でもそれは、女性だけのことだと思っていた。
なぜ、そんな風に思うの？
けい子はもしも結婚してみて理想と違っていても、
うまく自分の気持ちを立て直していく自信はあった。
世の中はそういうものだと思っている。
けい子と隆一は反対の性格だった。
だから逆にうまくいくとけい子は思っていた。
隆一はかたくなに
明日の結婚式には行かないと言い張っていた。
けい子はとても困った態度を大げさにした。
「どうしたら明日、来てくれるの？」
けい子は隆一の目を覗き込んだ。
隆一とけい子はシートベルトを外した。
二人の姿を月だけが見ていた。
翌日、隆一は式場に来てくれた。
けい子は安堵した。
神前結婚式が親族と一緒に執り行なわれた。
結婚披露宴は盛会のまま、おひらきになった。
そのあと、同じホテルの一室で
友人たちとの一次会が行われた。
紺色に白の襟で清楚な服装のけい子は
遠方から来てくださったお友達との会話に花が咲いていた。
そこへ隆一が笑顔でけい子達に近づいてきた。
「あぁ、私のお友達に挨拶してくださるのね」
けい子は嬉しかった。
隆一はけい子の友人たちに軽く会釈をしてから
けい子の耳元に口を近づけた。
一瞬、キスをされるのかとけい子はドキッとした。
こんなところで。
しかし、彼が耳元でささやくのだと分かり
変な考えをした自分を恥じた。
でも、次の彼の言葉でけい子の心は凍ってしまった。
「今、俺がどんな気持ちでいるか、お前には分かるか。」
けい子は耳を疑った。
けい子は隆一の方を見た。
隆一は言葉とは裏腹に、
皆さんににこやかな顔でけい子の耳元から離れた。
今の言葉はどういう意味？
その後、二人は
オーストラリアに新婚旅行に向かった。
長くなりましたので
この続きは次回にいたします。
今回は
明日挙式なのに今、それ言う？その1（妄想の世界）
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本日も、最後までお聴きくださり
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