娘のひざあて【音声と文章】
山田ゆり
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※note毎日連続投稿1357日コミット中。1317日目
※音声・文章、どちらでも楽しめます。
おはようございます。
山田ゆりです。
今回は
娘のひざあて
ということをお伝えいたします。
玄関を開けた。
ほんわかした空気が私を迎えてくれた。
エアコンは何度設定にしているのかなと見たら電源オフになっていた。
１２月中旬なのに日中はエアコンを付けなくてもいいなんて
旧宅では考えられないことだ。
今頃旧宅だったら、設定温度２８度で
石油ストーブをガンガン焚いている頃だ。
キッチン・ダイニング・リビングを通り過ぎ
私は書斎のＰＣの電源を入れた。
今日はいつもより早めに帰宅できた。
あれをしよう。これもしよう。
部屋着に着替えていたら
ズボンのすそを見て裾上げをしようと思いついた。
少し長いので端っこを踏んでしまう。
以前から裾上げをしなくっちゃと思っていた。
でも、お裁縫道具を出すのが面倒で
一日伸ばしにしていた。
せっかく早く帰ってきたのだ。
普段後回しにしていることをやろうと思った。
早速階段を駆け上がり
私の寝室から裁縫箱を持ってきた。
子どもたちが小さいころはよく使っていた。
十色以上の糸巻きの中から
ズボンに近い色を選び針に糸を通す。
既に老眼ではあったが
眼鏡をはずして糸を通すと一発でできる。
うん、まだまだ現役だ。
なんて自分を褒める。
全然、偉くもなんでもないのだが
できた、という事実が嬉しい。
リビングのソファに正座してすわり
毛布をひざにかけてズボンの裾上げをした。
私はヘタッピだけれどお裁縫が好き。
特にズボンの裾上げは昔、よくやったから大好きだ。
夫の仕事用のスラックスや
成長が速い子どもたちのもの。
懐かしい。
ズボンの裾上げの縫い方はいろいろある。
・流しまつり
・たてまつり
・奥まつり
・コの字まつり
などがあるが、私は千鳥かけにする。
バッテンのような縫い目で、左から右へ縫っていくもの。
普通とは縫う方向が逆だから少し時間がかかるけれど
ほつれにくいので私はズボンの裾上げはこれしかしない。
母は、丹前下、ちゃんちゃんこ、はんてんなどを良く作ってくれた。
私がお嬢様気分を味わいたくて
ナイトガウン作ってと言ったら
赤いキルト地で早速作ってくれた。
また、姉は和裁の専門学校に通っていたから姉もよく裁縫をしていた。
そういう環境もあって私も見よう見まねで裁縫をするようになった。
昔から手先が器用な私は
３人の娘たちの裾上げやほころびを直すのはお茶の子さいさいだった。
ある時、保育園の連絡手帳に先生から
「○子ちゃんは、いつもひざあてのズボンをはいていていいですね。
今どき、ひざにワッペンなどを縫い付けるお母さんはいませんから。」
と書かれてきた。
この文面は、そのまま、
ありがとうございますと受け取ってよいのか戸惑った。
子どもが小さいうちはしょっちゅう転んでズボンのひざはすぐに薄くなった。
だから私はキティちゃんなどのかわいいアップリケを買ってきて
娘たちのひざに縫い付けてあげていた。
子どものズボンにはひざあてがあって当たり前、
私はそう思っていた。
しかし、それから意識して保育園からの写真を見ると
ズボンにひざあてをしている児童はうちの娘以外、誰もいないのだ。
これは、我が家が貧乏だと見えているのか。
子どもはそれに傷ついてはいないか。
心配になった。
しかし、あとで確認して分かったのだが
お母さんがひざあてをしてくれて
どこにも売っていないオリジナルなズボンを
周りのお子さんたちは羨ましがっているとのこと。
そして、擦り切れたところを縫うお母さんに対して
保育園の先生は良い印象をもたれているとのこと。
それを知って安心した。
なんでも機械でできる便利な時代になった。
でも、たまに、手縫いで手間暇かけるのもいいものだ。
それが遠い良き思い出としてよみがえる。
自分は大事にされていた。
その事実はたくさんのお金をいただくよりも尊い。
そんな気がする。
今回は
娘のひざあて
ということをお伝えいたしました。
本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。
ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。
山田ゆりでした。
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私は愛されています
大きな愛で包まれています
失敗しても
ご迷惑をおかけしても
どんな時でも
愛されています
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山田ゆりです。
今回は
娘のひざあて
ということをお伝えいたします。
玄関を開けた。
ほんわかした空気が私を迎えてくれた。
エアコンは何度設定にしているのかなと見たら電源オフになっていた。
１２月中旬なのに日中はエアコンを付けなくてもいいなんて
旧宅では考えられないことだ。
今頃旧宅だったら、設定温度２８度で
石油ストーブをガンガン焚いている頃だ。
キッチン・ダイニング・リビングを通り過ぎ
私は書斎のＰＣの電源を入れた。
今日はいつもより早めに帰宅できた。
あれをしよう。これもしよう。
部屋着に着替えていたら
ズボンのすそを見て裾上げをしようと思いついた。
少し長いので端っこを踏んでしまう。
以前から裾上げをしなくっちゃと思っていた。
でも、お裁縫道具を出すのが面倒で
一日伸ばしにしていた。
せっかく早く帰ってきたのだ。
普段後回しにしていることをやろうと思った。
早速階段を駆け上がり
私の寝室から裁縫箱を持ってきた。
子どもたちが小さいころはよく使っていた。
十色以上の糸巻きの中から
ズボンに近い色を選び針に糸を通す。
既に老眼ではあったが
眼鏡をはずして糸を通すと一発でできる。
うん、まだまだ現役だ。
なんて自分を褒める。
全然、偉くもなんでもないのだが
できた、という事実が嬉しい。
リビングのソファに正座してすわり
毛布をひざにかけてズボンの裾上げをした。
私はヘタッピだけれどお裁縫が好き。
特にズボンの裾上げは昔、よくやったから大好きだ。
夫の仕事用のスラックスや
成長が速い子どもたちのもの。
懐かしい。
ズボンの裾上げの縫い方はいろいろある。
・流しまつり
・たてまつり
・奥まつり
・コの字まつり
などがあるが、私は千鳥かけにする。
バッテンのような縫い目で、左から右へ縫っていくもの。
普通とは縫う方向が逆だから少し時間がかかるけれど
ほつれにくいので私はズボンの裾上げはこれしかしない。
母は、丹前下、ちゃんちゃんこ、はんてんなどを良く作ってくれた。
私がお嬢様気分を味わいたくて
ナイトガウン作ってと言ったら
赤いキルト地で早速作ってくれた。
また、姉は和裁の専門学校に通っていたから姉もよく裁縫をしていた。
そういう環境もあって私も見よう見まねで裁縫をするようになった。
昔から手先が器用な私は
３人の娘たちの裾上げやほころびを直すのはお茶の子さいさいだった。
ある時、保育園の連絡手帳に先生から
「○子ちゃんは、いつもひざあてのズボンをはいていていいですね。
今どき、ひざにワッペンなどを縫い付けるお母さんはいませんから。」
と書かれてきた。
この文面は、そのまま、
ありがとうございますと受け取ってよいのか戸惑った。
子どもが小さいうちはしょっちゅう転んでズボンのひざはすぐに薄くなった。
だから私はキティちゃんなどのかわいいアップリケを買ってきて
娘たちのひざに縫い付けてあげていた。
子どものズボンにはひざあてがあって当たり前、
私はそう思っていた。
しかし、それから意識して保育園からの写真を見ると
ズボンにひざあてをしている児童はうちの娘以外、誰もいないのだ。
これは、我が家が貧乏だと見えているのか。
子どもはそれに傷ついてはいないか。
心配になった。
しかし、あとで確認して分かったのだが
お母さんがひざあてをしてくれて
どこにも売っていないオリジナルなズボンを
周りのお子さんたちは羨ましがっているとのこと。
そして、擦り切れたところを縫うお母さんに対して
保育園の先生は良い印象をもたれているとのこと。
それを知って安心した。
なんでも機械でできる便利な時代になった。
でも、たまに、手縫いで手間暇かけるのもいいものだ。
それが遠い良き思い出としてよみがえる。
自分は大事にされていた。
その事実はたくさんのお金をいただくよりも尊い。
そんな気がする。
今回は
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本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。
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