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P-MODELからのMAN WITH A MISSION④

平沢氏の苦手なものがてんこ盛りのマンウイズ。

いかにもロック、
いかにもロックミュージシャン、
ギターは下に構え、
打ち上げも酒も大好き。

私からも遠かった世界。

なのに「ちょっと良いよね」なんて範疇は軽く超えて、
全曲、とにかく好き。
次々に曲を世の中に放っているが、
つまらない曲だと思ったことは一度もないし、
毎回、「神曲」の上の上がある、と感じている。

これには、何か、絶対に、
何かしらの、
「魔法」「仕掛け」「悪だくみ」「企み」・・・等があって然るべきだ!!

その「仕掛け」を解明するために、
まず、
英語でウヤムヤにされている「歌詞」に着目。

ラブソングは、極端に少なく、
しかも「ラブソングなのかなー」みたいな感じ。
(この繊細な表現を「マンウィズさじ加減」と名付けた)

他の多くの英詞曲の訳を読めば、
なにやら、答えのない問を問い続けている、
「禅問答」のようで、
曲調が攻撃的で、「怒り」を表現していたとしても、
正義を声高に叫んだりせず、
あくまでも「問答」する。
これは結構、「好き」ポイントかも。

次に、
なんと言っても、ドラムの音。
生まれてはじめて、ドラムという楽器に興味を持った。
(オーケストラやブラスバンドの打楽器は別)
ドラムソロとか、ただうるさいだけだったし、
上手いも下手も、わからないし感じられなかったが、
マンウィズの、Spear Rib氏は、
これまでのドラムのイメージを簡単に一新させてくれた。

とにかく「音」が変幻自在で、小気味良い。
「Emotions」の激しくて変態的なドラムソロは、
身体をほとんど動かさず、さらりと「熱」「炎」を放って、
一瞬の静寂まで作って、ヴォーカルへと流れを渡す。
「Get Off on My Way」に至っては、もうJean-Ken氏と歌っている。
Rib氏のことは、勝手に、
「歌うドラマー」と言わせて頂いているが、
打楽器なのに、フレーズ感が分かりやすいのか、
とにかく歌っているように聴こえる。
これは、「好き」ポイントの中でも、大きな位置を占めている。

それから、
ヴォーカルの二人が、
他のバンドとコラボしたり、
マンウィズ以外の曲を単独で歌ったりすることがある。
それは新鮮で、面白い試みなのだけど、
いつも「何か足りない」と感じる。
この「何か」こそがマンウィズの曲の仕上げ方の肝で、
重要な「好き」ポイントなのだが、
全く具体例が上げられない。
ホント、感覚。

ただ、
新譜が出た時に、インタビュー記事を読むと、
結構、Kamikaze氏が、
ギリギリまで、
「もっと、もっと」と「こんなことはどうか」とか、
アイディアの限りを尽くし、
完成したと思っても、
まさかのアイディア出しをしてきて粘るらしい。
これについては、勝手に、
「ボイさんのちゃぶ台返し」と言わせて頂いている。

この執念。
あのオオカミ姿のイデタチもそうだが、
「曲」のポテンシャルと自分たちを信じる執念が、
変態の上の上。

Kamikaze氏は、
音楽に関しては、
オリンピックでメダルを取る一流アスリートの如く「執念深い」
⇑この例えでいいの????

(ついでに「業」も深そう)←ジョウダンデスヨー

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最近、音楽を聞いていなかった。
ヘッドホンで耳を圧迫するのも嫌だったし、 諸々のこともあったし。

で、夢を見た。
マンウィズのライブを学校の屋上から、
大勢の人たちと観ている。
「Take What U Want」が始まった。
私は「サークル」に入って、 周りの人たちに、
「ほら、マンウィズって楽しいでしょー」と言いながら、
腕を振り上げて飛び跳ねた。
※「サークル」とはライブ中にオーディエンスが創り出す現象
   
次の日、
せっかく夢でみたのだから、
そんな気分ではなかったけど、
「Take What U Want」を聴いてみた。(珍しいリブちゃん定点動画)

嘘みたいに楽しかった。

そして、心が平常心に戻る。


そう、この「平常心」を取り戻せる力を有するところが、
マンウィズの不思議な力なのだ。

⑤へ続く


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