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ドリル㉝夕立ち

コツコツ宣言。

拙作を記録としてアップ中。

「変化」をどう描くかがこの課題。
本によると、半数が「夕立ち」ではなく「雨宿り」だったと。
突然の夕立に雨宿りをして、そこで誰かとというシチュエーション。

本来の狙いは、
突然の雨が降ることで人物の心情にどんな変化が起きるか。
その変化の局面にどんなドラマが生まれたか。
それを書きなさいと言う事だった。

では、自分のコレはどうか。

んんんんん。
ゼミの友人たちには上手く伝わらなかった模様。

しゃあない、これも練習。
上手く変化は描けなかった。

特に仲間の反応を見て ちょっとがっくり。
いいのいいの。と自分を慰める。
ちょっと待て、夕立じゃないけど
「発表」で心の変化はちゃんと起きている。
これを書ければいいのだが……。よーし。

めげない。

あ、そんなお土産あったなと思い出した。

出雲大社の門前商店にこれはある。
以前、自分の為に買ったのだが 
ヨレヨレになり、汗の匂いが付き、洗濯しても取れなく、
(ヘビロテで着たのだ)
とにかく古くなり 着る気にならなくなったので捨てていた。

だが先日、お土産として渡した「めげないくんタオル」を友人が未だに使っていて、
何故か「ありがとう」と言えなかった。
心の中では言ったけど。。。

いや、「ありがとう」と心で言う前に
自分もタオルにしとけばよかったと一瞬思ったのだった。

これには自分にがっかりだった。

そっちにしとけばよかっただなんて。
そんな事を思っただなんて。
子供じみてズルい。
もちろん「使ってくれてありがとう」なんて言うわけない。

まぁ、そんな心の動きを作品に書ければいいのだけれど
凡人は常に自分を優先する。
だから見栄とか見栄とか見栄が付きまとい
鼻に突くようなものを書いてしまう。

なので清くあろうと思うようになった昨今。
上手く書こうなんて100万年早い。
未だ己は発展途上。先は長い。
どうせ仏には程遠いがな。

どうせなら、さらけ出せや。
人間のズルさは書けるはずなのよ。
それは面白いはずなのよ。

などとボヤキつつ
記録なので今回も愚作を以下に記す。


㉝夕立ち「嫌いなひと」


登場人物
山田太郎(25)フリーター
深川楓(26)同じアパートの住人

本文
〇アパート・山田の部屋・中
   山田太郎(25)、部屋中の窓を開け外に向かって叫び出す。
山田「うおおおお! 最強だぁ!」
   手にはスマホ。
   『ポイポイジャンボ宝くじ、1等当選、10万円』の文字。
山田「(恍惚と)やっぱ、俺、ただもんじゃねぇわ」
   窓の下には深川楓(26)。
   買い物に出かける様子。山田、ニヤリとして
山田「そこのお姉さん、どこ行くの?」

〇イオンモール・外観
   どんよりとした空。ぽつぽつ雨が降ってくる。

〇車内
   激しく動くワイパー。大雨が降っている。
   運転の山田。助手席の楓、荷物を抱え、
楓「助かりました。ほんとありがとう」
山田「いいんすよこんくらい。何ならご飯も行く? ご馳走するよ。俺10万当たったの。絶好調」
楓「10万!?」
   得意げな山田を見た楓、さっと顔が曇り、
楓「やめとく。雨降りそうだった、ってだけだし。調子に乗る人、私嫌いなの。いい事は続かないよ」
山田「は? なーに固い事言ってんだよ」

〇アパート・山田の部屋・中
   山田、ショックで息を呑む。
   全開の窓の下は水浸し。PCが濡れている。
山田「(途方に暮れ)……」

(了)

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