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【AI小説】流行の肌の色は?【ChatGPT4による生成説明あり】

やった…やっちまったぜ!

俺は玉虫。おしゃれに敏感な高校生という生き物だ。
にやけて仕方ない顔を整えながら、教室へと向かっている。

遠い昔、人々は髪型だのメイクだの、こまけー違いで流行を競っていたらしい。
やれ髪の分け目がどうだの、動きや長さがどうだの。
数メートル先から見たら見わけもつかない部分に拘って、マウントを取って、虚無に陥らないものだろうか?

因みに今の流行は肌の色を変えること!

色を変える技術が出てから発展はすさまじく、今では赤ん坊でも好きな色に変えている。まぁ色指定しているのは親なのだが。
とはいえ何色でも自由に帰れるわけじゃない。校則では派手すぎる色は禁止されている。一応生まれつきその肌だということが証明できれば許可は取れるが、出生証明書を偽造するのは結構な金がかかるのだ。

だが……俺はやり遂げてしまった!

夏休みの間にバイトを掛け持ちして頑張り、肌を流行のピンクに染め、生まれつきこの肌色だったという証明書も購入した。

「ふっふっふ…こりゃーモテちまうな」

口角が上がって仕方ない。待っていろ…金銀!
クラスで一番かわいい彼女も、今の俺を無視できないだろう。

脱非モテ!脱弱者男性!

俺は一度深呼吸すると、教室の扉に手をかけた。
そしてポリコレのように堂々と、恥も恐れも知らぬたたずまいで、教室に入ったのだった。

教室の喧騒が一瞬にして静まり、全員の視線が俺に集中する。
まるで映画のワンシーンのような、ドラマティックな瞬間だ。

予想通り、いや、それ以上の反応。俺の肌のピンク色が、教室全体に鮮烈な印象を与えているのがわかる。

時間が止まったかのようなその瞬間、教室中の空気が一変したのを感じる。
俺の足音が、まるでエコーのように静まり返った教室に響く。

最初に目を見開いたのは前列に座っていた佐藤だ。

「おい、玉虫、すげえな!」

と興奮気味に声を上げる。その一言が引き金となり、教室の静寂は賛美の嵐に変わった。

「玉虫くん、すっごいオシャレ!」と続く声。

「信じられない、あのピンク、完璧じゃん!」

みんなの賛美の声が次々に飛び交う中、俺の心は歓喜に震えていた。

ついに、この瞬間が来たのだ。

俺は一歩一歩、まるで舞台に立つ俳優のように教室を進んだ。
クラスメートたちの間を進むその瞬間、俺はまさに世界の頂点に立ったかのような気分だった。

視線の先には金銀がいた。
彼女の目がキラキラと輝いているのを見て、俺の心はさらに高鳴る。

金銀が俺の方に歩み寄ってくる。彼女の笑顔が近づくにつれ、俺の期待と興奮は頂点に達した。

「玉虫くん、本当に素敵ね。ピンクの肌、すごく似合ってるわ」

金銀が柔らかい声で言った。
その瞬間、俺の全身が喜びに包まれた。

金銀の輝く笑顔と優しい言葉は、まさに俺が求めていたものだった。
彼女の声は、まるで音楽のように耳に心地よく響く。

その喜びはまさに頂点に達し、俺は今こそ全てを手に入れたかのような気持ちだった。

しかし、その幸福は次の瞬間、白黒の冷ややかな声によって一瞬にして凍りついた。

「肌をピンクにするなら、髪を緑にしないとダサいぞ、玉虫」

白黒が嫌味たっぷりに言い放ったのだ。

教室の全員が再び白黒の方に視線を向ける。
白黒の肌は鮮やかな緑、髪はオレンジ色。まさに流行の最先端を行くスタイルだ。

彼の言葉にクラスメートたちがざわめき始める。彼の冷ややかな視線が俺を刺すように感じられる。

「そうだよね、やっぱり流行を追うなら肌の色と髪色は合わせないとだよな」
「白黒の言う通りだよ、玉虫くん」

瞬く間にクラスの雰囲気が変わり、俺への視線が冷たく感じられるようになる。
賛美の嵐が一瞬にして批判の嵐に変わる。
金銀も白黒の方を見て頷き、「やっぱり白黒の方がかっこいいわ」と口にする。

「そんな…バイト代全てつぎ込んだのに…」

その言葉は、まるで鋭い刃が胸を突き刺すようだった。
俺の心は一気に地獄へと突き落とされた。

これまでの喜びは、一瞬にして粉々に砕け散り、あんなに誇らしかった自分が、まるで恥ずかしいもののように感じられた。

穴があったら入りたいというやつだろうか?

俺はその場で立ち尽くし、何も言えなかった。
教室の中で感じる冷たい視線と、響く白黒の嫌味な笑い声。その中で、俺の心は深い孤独と屈辱に包まれた。

放課後、俺はうなだれながらいつもの帰り道を歩いていた。
足元のアスファルトをじっと見つめ、頭の中には今日の屈辱的な瞬間が何度も何度も再生される。

白黒の嫌味な笑顔、そして金銀の冷たい一言が心に刺さり、再び傷口を広げるかのようだった。

「くそ…なんで俺ばっかり…」

つぶやきが風に消え、悔しさで胸が締め付けられる。
何度も財布の中を確認してみたが、そこにはほんの少しの小銭しか残っていなかった。夏休みの間にバイト代を全て使い果たし、これ以上おしゃれに金をかける余裕はない。

無力感に苛まれながら、とぼとぼと歩き続けた。

ふと、いつもと違う風景が目に飛び込んできた。
「ユニバーサル」という看板が揺れている。
普通なら見過ごしてしまいそうな古びた店構えだが、その瞬間だけは妙に引き寄せられた。

看板には「新しい流行を生み出す店」と書かれている。流行を生み出すなんて、バカげた発想だ。
が、その前時代的な考えに、妙に引き付けられ、半信半疑で店の扉を押し開けた。

中に入ると、店内は意外にも洒落た装飾が施されていた。
カラフルなライトが壁を照らし、不思議な雰囲気を醸し出している。
棚には様々な化粧品やアクセサリーが並んでおり、まるで宝石箱のようだった。

奥から現れたのは、極彩という名札を付けた女性店主だった。
彼女は鮮やかな虹色の髪を持ち、その存在自体が一つのアート作品のよう。

「いらっしゃい。何かお探しですか?」

彼女の声は艶めかしく、それでいてどこか神秘的だった。

俺は少し戸惑いながらも、自分の悩みを打ち明ける。極彩は静かに頷きながら話を聞いてくれた。

「なるほど、新しい流行を求めているのね。で…お金がないと」

「まぁ…学生だし」

「ふつうはそんな奴、客じゃないんだけど…心配しないで。今は回転キャンペーンで、実験価格で無料で提供しているのよ」

無料という言葉に、俺は一瞬で興味を持った。
しかし、それと同時に一抹の不安も感じた。そんな都合の良い話があるのだろうか?

しかし、極彩の目は真剣で、嘘をついているようには見えなかった。

「それならお願いしてもいいですか?」

極彩は微笑みながら頷いた。

「もちろん。さあ、こちらへどうぞ」

彼女に導かれて、奥の部屋に入る。

そこには様々な機械や薬品が並んでおり、まるで未来のラボのようだった。
極彩は手際よく準備を進め、俺に特別な装置を装着させた。

「で?どんな流行に生まれて欲しい?」

装置に横たわる俺の上に、極彩が覆い被さってくる。
息が耳を這い、舐めあげられるよう。つい、何か別の物を生み出しそうになる。

「目を…縦に並べるとか?そういう人を見たことがないし」

「へー、斬新ね。それが今後の流行になるかもしれないわ」

彼女の言葉に、俺の期待は膨らんだ。
やがて装置が動き出し、軽い痛みを感じたが、それは一瞬で収まった。

装置を外し、鏡を見る。そこには全く新しい姿の俺が映っていた。
目が縦に並んでいる奇妙な姿だが、不思議と格好良く感じられた。

翌日、学校に行くとまたしても教室はざわめいた。
俺の新しい姿が教室全体に衝撃を与えたのだ。

「玉虫、すげえ!どうやったんだそれ!?」

「本当に目が縦に並んでる…すごい、おしゃれ!」

皆が次々と驚きの声を上げる中、金銀も興奮気味に俺の方へ駆け寄ってきた。

「玉虫くん、すごいじゃない!本当に素敵!」

金銀の瞳は輝き、彼女の言葉には心からの称賛が込められていた。
彼女の目が俺の新しい姿に釘付けになっているのを感じ、俺の心は歓喜に包まれた。

彼女の声は前戯のように甘く、その響きがまるで蜜のように心に染み込んでくる。

「玉虫くん、こんなに斬新なアイデアを思いつくなんて、本当に才能があるわ。私、あなたのこと見直したわ」

彼女の言葉に、俺はますます自信を持った。
ついに俺はクラスの中心に立つことができたのだ。

「ち…玉虫のやつ、調子にのりやがって…」

白黒の冷ややかな視線も、今はまるで気にならなかった。
彼がどう思おうが、俺には関係ない。俺は俺自身を信じ、流行の最先端を行く存在であり続けるのだ。

金銀の優しい笑顔と賛美の言葉に包まれ、俺は新たな自信と希望を胸に抱いていた。
というかもう少し押せば、金銀を抱くことすらできそうだ。

この瞬間こそが俺の人生の転機であり、未来への第一歩。

そう…信じていたんだ。

翌日、俺の心は期待に膨らんでいた。
昨日の成功がまだ新鮮な記憶として蘇り、その感動の余韻が胸を高鳴らせていた。

教室に入れば、また称賛の嵐に包まれるだろう。
皆の羨望の眼差し、金銀の輝く瞳、白黒の悔しそうな表情。
そんな光景を思い描きながら、足取り軽く学校に向かった。

しかし、教室の扉を開けた瞬間、何かが違うと感じた。
教室全体の雰囲気が変わっていたのだ。

昨日のような興奮と期待に満ちた空気は消え去り、代わりに冷たい無関心が漂っていた。
視線は確かに俺に向けられていたが、その目には昨日のような輝きはなく、ただ冷ややかで無感情なものだった。

教室の真ん中で話題の中心となっていたのは、俺とは違う人物。
そこに立っていたのは、さらに進化した姿の白黒だった。

彼の顔には目が四つ、鼻が二つ、口が二つもついていた。
その奇抜さと大胆さは、クラス全体を再び彼に夢中にさせていた。

「白黒、すごいな!どうやってそんなことしたんだ?」

「本当にすごい、まるで異世界から来たみたい!」

クラスメートたちの驚きと称賛の声が飛び交う中、白黒は満足そうに微笑んでいた。
彼の周りには人だかりができていて、皆が彼に質問を投げかけていた。

彼の新しい姿は、昨日の俺の変貌を完全に打ち消すほどのインパクトを持っていた。

俺はその場に立ち尽くし、どうすることもできなかった。
白黒の圧倒的な存在感に圧倒され、俺の心は次第に沈んでいった。

生ぬるい空気を感じて顔を上げる、金銀が白黒に近づき、彼と楽しそうに話している姿が目に入った。
彼女の目は白黒に釘付けで、その笑顔は昨日俺に向けられたものとは違う輝きを放っていた。

「き…金銀…昨日は俺のことを素敵って…」

すがるように、彼女に肯定を求める。

「昨日って、いつの話をしてるの?遅れすぎじゃない?」

「昨日って……昨日さ!そんなに現実が使い捨てであってたまるか!」

「後ろ向きにこだわる男って、ダサいわ」

「は…ははは……ちょおっと振り返っただけじゃないか…なあ?」

「玉虫くん、ごめんね。今日は白黒くんとデートに行くの。どれだけ理屈をこねられても、人の心は戻らないのよ」

金銀がそう言って微笑んだ瞬間、俺の心はまたもや打ちひしがれた。
彼女の言葉はまるで冷たい刃のように俺の胸を貫き、その痛みは昨日の喜びを一瞬で吹き飛ばした。

彼女が白黒と連れ立って教室を出て行く姿を見送りながら、俺はその場で立ち尽くすしかない。
何も言えず、何もできず、ただその背中を見つめることしかできなかった。

俺の心は再び孤独と絶望に包まれた。昨日の栄光が嘘のように遠く感じられ、再び暗闇に飲み込まれるような感覚に襲われた。
教室の片隅で一人、俺は自分の無力さを噛み締めながら、どうすれば昨日の光を取り戻せるのかだけを考えていた。

一日で流行遅れとなってしまった俺は、胸の中に渦巻く悔しさと屈辱を抑えきれず、「ユニバーサル」の扉を押し開けた。
極彩は俺の貌を見て微笑んだが、その笑顔にはどこか冷たさが混じっていた。

俺の焦燥感を見透かすかのように彼女は口にする。

「おや、玉虫くん。今日はどうしたのかしら?」

「極彩さん、もっと目を増やしたいんです。白黒みたいに、いや、それ以上に奇抜で注目を浴びる姿になりたいんです」

極彩は俺の言葉を聞いて少し考え込んだあと、静かに首を振った。

「パーツを増やすのには相応の金がかかるわ。昨日の施術はキャンペーンの一環だったけど、今日はその恩恵を受けられないのよ」

「そんな…」

「流行と破滅は隣あわせ。お金がかかるの。お金がかかるということは、人生がすり減るということよ」

財布の中を確認するまでもなく、俺にはもう金がないことは分かっていた。
絶望感がさらに胸を締め付け、俺は何も言えずに店を出た。

「ああ…どうしろってんだよ!!!」

夜道をとぼとぼと歩いていると、ふと前方に人影が見えた。
ホテルから出てくる白黒と金銀だった。
二人は親しげに寄り添いながら笑い合い、俺の目の前を横切っていった。

その瞬間、俺の中に抑えきれない怒りが燃え上がった。

「どうして、どうして俺だけがこんなに苦しむんだ!」

気づけば俺の手には石が握られていた。
そして次の瞬間、俺は白黒に駆け寄り、全力で彼の頭を叩きつけていた。

鈍い音と共に、白黒の体は地面に崩れ落ちた。

「白黒!白黒!」

金銀は驚愕の表情で叫び、白黒の体にすがりついた。
彼女の目には恐怖と混乱が浮かんでいたが、その中に微かに残る俺への失望も見えた。

「何してるの、玉虫くん!どうしてこんなことを!」

金銀の言葉に、俺は冷静を取り戻したかのように彼女に向き直った。
そして、冷静な声で言った。

「明日の俺を楽しみにしてくれ、金銀。必ずまた、俺が注目を浴びるから」

そう言い残し、俺は白黒の死体を引きずり、「ユニバーサル」へと戻った。
扉を開けると、極彩は冷静な表情で俺を迎え入れた。

「なるほど、そういうことね。面白いことを考えたわね、玉虫くん」

俺は白黒の死体を店の中央に放り出し、極彩に向かって言った。

「このパーツを使って、俺をもっと凄い姿にしてくれ。金はないが、この体が代わりになるはずだ」

極彩はしばらく考えた後、にんまりと笑った。

「いいわ。明日の朝までに仕上げてあげる」

その言葉に、俺の心は再び期待と興奮で満たされた。

翌日、俺は新たな姿で教室に立つことを想像しながら、手術台に横たわった。
機械が動き出し、再びあの奇妙な感覚が体を包んだ。
明日こそ、俺が再び注目を浴びる日になるのだ。

金銀が俺をどう思おうが、白黒がどうなろうが、もう関係ない。
俺は俺の道を進むだけだ。クラスの中心に立ち、再び皆の視線を集めるために。

翌朝、俺は胸の奥に期待の炎を宿して学校へ向かった。
昨夜の手術で装着された白黒のパーツは、どれも奇抜かつ異様で、まるで俺が新たな王者にでもなったかのような気分だった。

目が6つ、鼻が3つ、口が3つ、手足がそれぞれ4本ずつに増えた姿は、神話の怪物か未来の異形か、それに近しい存在に感じられた。

通い慣れた通学路がどこか違って見えた。
街の人々の視線を感じながら、俺は自分が特別な存在であることを実感していた。

足取りは軽やかで、自信に満ちていた。教室の扉を開ける瞬間、胸の鼓動が高鳴った。

扉を開けると、教室内は一瞬静まり返った。
その沈黙はわずかの間だったが、俺には永遠のように感じられた。そして、その沈黙を破ったのは驚きと歓声だった。

「玉虫くん、すごい!」
「まるで神話の怪物みたいだ!」

クラスメートたちは一斉に俺の周りに集まり、その目は驚きと称賛に輝いていた。
彼らの視線は俺の新しい姿に釘付けで、まるで異世界から現れた英雄を見ているかのようだった。

その中でひときわ輝いていたのは金銀だった。
彼女の瞳は星のように輝き、その表情には明らかな興奮と羨望が宿っていた。

「玉虫くん、やっぱりあなたはすごいわ!」

金銀の言葉は俺の心に深く響いた。
彼女の笑顔に応え、俺は満足感に浸りながら微笑み返した。

その瞬間、俺は教室の中心に立ち、クラスメートたちの羨望の眼差しを一身に浴びながら、まるで王様のように振る舞った。

女の子たちは俺の周りに侍り、俺はその好意に好き放題に応えていた。

俺の心は満足感で満たされ、まるで夢のような一日だった。

俺が世界の中心に立ち、すべての視線を集めていることが誇らしかった。
俺の新しい姿は注目の的であり、その奇抜さは誰もが認めるところだった。

しかし、その日の終わりが近づく頃、金銀と数人の女の子たちがニコニコしながら俺に近づいてきた。
彼女たちの笑顔はいつもと違って何か企んでいるように見えた。

「玉虫くん、最新の流行知ってる?」

「流行?それは俺そのものだろ?」

その言葉に俺は少し首をかしげたが、自信満々に答えた。
しかし返ってきた答えは想像を置き去りにしたものだった。

「それは今日の朝…つまり昔の流行遅れの考え方だよ」

「は?だって今日だぜ……って!なんだ?なんだよ!?」

その瞬間、彼女たちは一斉に俺に飛びかかり、首を絞め、腕を引きちぎろうとした。
抵抗するも体がうまく動かない。自分がいま動かそうとしているのが右味なのか、左腕なのかもわからず、暴れることすら満足に敵わない。

「やめろ!やめてくれ!!!」

どの口から出ているのかわからない悲鳴。
視界を埋め尽くす女、女、女、腕、腕、腕、腕、笑顔、笑顔笑顔、笑顔、歯歯歯歯歯歯歯歯歯歯。
やがて俺は驚きと痛みで気絶してしまったらしい。

「う…ん……」

次に目を覚ましたとき、俺の体は異常な感覚に包まれていた。
視界が歪み、痛みと混乱が入り混じる。

(どこだこここここ?女子子子子こここここ行為室?)

視線を下げると女の体がある。
胸で視界がふさがれ、足元が見えない。おお!と思って眺めていると、それが自分の意識とつながっていることに気が付いた。

(は……ははははぁ?)

横を向いてぎょっとした。
金銀がうっとりと、俺に頬ずりしている。頬ずりされている感覚と、頬ずりしている感触が同居しているのだ。

なんでかはすぐに気が付いた。ロッカーの鏡に写る自分/金銀気づいたのは、自分の首が金銀の肩に移植されていることだった。

(ここここここここれは?)

彼女の体に俺の首がある。周りを見回すと裸の女子たちが、自分の腕をいとおしそうに舐めている。
まるで母猫が子猫をグルーミングするように。
そして狂気的な目で自分の腹をさする子たち。

あれは…俺の手足や内臓が…他の女の子たちに移植されているのだと、心のどこかで理解できた。
いや、俺ではない誰かは、それが事実なのだと知っているのだ。

「どういうことだ…」

俺は声を絞り出したが、金銀の体から発せられる声はどこか遠く、異質なものだった。
金銀は俺の口に指を突っ込み、満面の笑みを浮かべて答えた。

「最新の流行よ、玉虫くん。好きな人のパーツを体に移植するのがね」

俺は愕然としたが、もう元の体には戻れないことを理解した。

金銀たちは俺の体を分け合い、俺はその一部として彼女たちに取り込まれてしまったのだ。

クラスでは、今や金銀たちが新たな王者として君臨していた。
俺のパーツを身につけた彼女たちは、その奇抜さと大胆さでクラスメートたちの注目を集めていた。俺の存在は完全に消え去り、ただ一部として残るのみ。

俺の心には絶望と虚無感が広がっていた。
あれほど望んでいた注目も、結局は他人の手に渡り、俺はただの道具と化してしまった。

これが俺の選んだ道の果てだったのだ。
金銀の体に取り込まれた俺は、彼女の笑顔の中で静かに息を潜め、再び日の目を見ることはなかった。

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