ベイスターズとわたし
2024年11月3日、横浜DeNAベイスターズが26年ぶりの日本一になった。
自分が好きになった頃のベイスターズはいわゆる暗黒期と呼ばれる時期でスタンドの椅子はオレンジだし横浜高校の試合の方が人が来るなんて言われていた頃だった。
横浜生まれ横浜育ちの父にならって野球といえばベイスターズだけど試合は学校でもらう無料券を持って春休みにオープン戦に行ったり夏休みに1試合見にいく程度だった。
そして毎回負けていた記憶がある。
しかし中学3年生になったある日転機が訪れた。
その頃はあさのあつこさんの『バッテリー』にはまっていて自己紹介で好きなものを紹介しなければいけなかったのでバッテリーをあげた。
そこから私のベイスターズ人生が始まるのである。
クラスにいたベイスターズが好きなKちゃんに自己紹介の後「ねぇ!!ベイスターズ好きなの!!?」と急に声をかけられた。
頭の中ははてなマークだらけである。
「試合は見たことあるよ???」
これは紛れもない事実だがこれが全てだった。
「じゃあ今度一緒に観に行こう!」
話が早すぎる。
あれよあれよと試合をハマスタに観に行くことになってしまった。
そのことを父に伝えるとじゃあ予習しなきゃ!ということで選手名鑑を買ってもらいホームの試合の時はtvkでベイスターズの試合を見るようになった。
そして修学旅行ではKちゃんにひたすらベイスターズについて語られてそれなりに分かるようにはなっていた。
そしてついに試合を観に行く日がきた。
父には青い服を着なさいということで青い服で駅に向かった。
その日は7月の始まり、暑い日だったと思う。
巨人戦で点を取ったり取られたりの試合だった。
あまりの暑さに自販機にファンタを買いに行ったらスレッジのHRが出て見逃したり長野のHRが目の前に飛んできたり初めての外野席はとても楽しかった。
しかし3点ビハインドの最終回。
順番は忘れてしまったが代打佐伯から始まり気がついたら満塁でハーパーだった。
風が吹いて土煙がたったその瞬間……
サヨナラ逆転満塁ホームラン
出来過ぎである。
初めてお小遣いを握りしめて友人と行った試合でこれはベイスターズが好きになってしまうではないか。
劇的すぎて父から電話も来ていた。
それからハマスタによく行くようになった。
劇的な試合からその年は行く試合全て勝っていた。
父からは自分なんて30年勝ってなかったのにとなんだか感動されたりした。
しかしベイスターズである。
良い時は続かない。
好きな選手を見つけ誕生日プレゼントにユニホームを買ってもらいそれを着て行った初めての試合は阪神に10-0で負けたり1年勝つ試合を見ることがなかったりした。
そして親会社が変わるかも新潟に移転するかもとニュースを見るたびにドキドキするオフも過ごした。
しかし親会社が変わってから負けても球場に行くのが楽しくなりベイスターズがますます好きになった。
スタンドも青くなりたくさんの人で埋まるハマスタを見たことがなかったのでシンプルに感動した。
THIS IS MY ERAのスローガンにまだ早すぎるよ〜とドギマギしたり小さな大魔神ヤスアキの初登板を見た32セーブの試合に行ったりもした。
なんなら神宮の開幕戦でボロ負けしたのもいい思い出である。
2017年は気がついたら日本シリーズに進み2勝した時は日本一になっちゃうのではないかとソワソワしたりもしていた。
ちなみに今年知ったことだが記憶では3勝してホークスに王手をかけたと思っていたら2勝しかしていなかったらしい。我が家全員びっくりである。
そこから簡単に勝てないけどAクラスで終える年があったり好きな選手が引退してしまったりいろいろあり今年。
正直3位でどうなることやらと思っていたら気がついたらCSを勝ち上がっていた。
驚いた。
日本シリーズ1,2戦はやっぱり勢いだけじゃダメなんだ……と思い知らされた。
からの3戦目、勝ったら嬉しいベイスターズファンである。いけちゃうかもと声には出さないが少し思った。2勝目、ここまでは前回と同じだけど次勝てるかどうかと思ったらまさかの王手。
びっくりである。
そしてハマスタでの6戦目。
最初見れていなかったので途中からだったが勝っている。
でも油断禁物と思っていたら得点を重なるベイスターズ。
ついに日本一。
ベイスターズに触れてから14年。
酸いも甘いもどちらかというと酸いが多かったけど応援していてベイスターズが好きでよかったなぁと思った瞬間だった。
次はリーグ優勝してほしい。
そんな想いを胸に来シーズンが待ち遠しくてたまらない。
そして今まで2011年の下園のユニホームをきていたけどそろそろ新しいユニホームを買おうかなとも思う。
横浜優勝!!嬉しい!