【つながる旅行記#277】三保の松原と羽衣伝説【+ほんのり富士山】
前回は想像以上の缶詰知識を得て、フェルケール博物館をあとにした。
今回は三保の松原を目指して自転車を走らせていく。
もう6月に入ったが、今日は良い天気でよかった。
港を見ると、舞鶴で見た謎の物体が清水にもあった。
ということは清水でもここに木材を係留するのだろうか……?
いやはや、道がちゃんとしていて非常に助かる。
これなら自転車で行こうという気持ちにもなるものだ。
よく見たら、富士山が一部だけ見えていた。
6月ともなると富士山がはっきり見える率は極端に減るらしい。
はっきり全体が見えないのはちょっとだけ残念だ。
偶然発見した神の道を歩いていく。
この道は駿河国三之宮 御穗神社へとまっすぐつながっている道のようだ。
よく神社では「真ん中は神様が通る道だから歩くな」なんて聞くが、ここの神様はなかなか気前が良いのかもしれない。
(そもそも”正中を歩くな”というのは謎マナーという話もあるのだが…)
というわけで三保の松原に到着。
やはり有名観光地らしく、お土産売り場には人がいっぱい。
ではさっそく海岸へ向かおう。
松林を見ていると天橋立へ行ったときのことを思い出す。
そしてどうやら、三保の松原は羽衣伝説があることでも有名らしい。
なお、この話は日本各地どころか世界各地に同じような話があるそうだ。
”羽衣伝説”の基本的な流れはというと……
・美しい天女が水浴びをしていたら、男が天女の羽衣を盗む。
・天女は「それがないと天に帰れないから返して!」というが、男は「じゃあ余計に返せないな!ゲヘヘ!!」と返却を拒む。
・返却の代わりに天女になにかさせる。(地方により色々)
・天女は羽衣をどうにか取り返して天に帰る。
……という、普通に胸糞悪い話である。
基本的には天女が強制的に妻にされる事が多いのだが、三保の松原では天女の舞を見せるのと引き換えに羽衣を返すだけなのでまだマシかもしれない。
まあ盗人に対してなんでそんなことをしなきゃならんのだという気はするけども。
(なんでこんな話が全国的に広まってるんだ?)
なお、はごろもフーズの「はごろも」は、羽衣伝説が由来である。
(三保の松原にある羽車神社に鳥居を奉納したとかなんとか)
おお……! すっごい爽快……!!
海岸に出ると、一気に視界が開けて駿河湾が目の前に広がった。
遠くに見えるのはちょっと前に行った沼津や伊豆半島だ。
さてさて、本来なら愛鷹山の左側に富士山が見えるはずなのだが……?
うーん、どうもちょうど雲の中に入ってしまっているようだ。
山頂すらもう見えない。
とはいえ、前述したようにこの時期の富士山はこんなもんである。
気を取り直して辺りを散策するとしよう。
……ああ、やっぱり海岸って良いなあ。
海なし県民がそんなことを思っていると……?
……ん?
ちょっとだけ富士山が見えていた。
なんだか中腹が霞んでいるせいで、突然雲の中に現れた空島みたいな感じに見えなくもない。
なんにせよ、姿を見せてくれてよかった。
では、200円という超絶安い上に美味いソフトクリームを食べつつ、次の目的地へと向かおう。
自転車を回収し、再び走り始める。
……というわけで目的地へ到着。
ここは東海大学の「海洋科学博物館」&「自然史博物館」である。
しかしまさかフェルケール博物館と合わせて、1日に3つの博物館に行くことになるとは思わなかった。
(実家での引きこもりでどんだけ欲求不満だったのかがよくわかる)
というわけで、いい景色を見たあとは再度知識を補充していくとしよう。
東海大学が誇る自然史博物館、一体なにがあるのか楽しみだ。
次回へ続く!!
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