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東京藝術大学の博士審査展に潜入した話

特別展が激アツな上野へ向かったあの日。

ちょうど東京藝術大学の博士審査展をやっていた。


東京藝術大学、ずっと行きたかったのだ。


だって入るのがものすごく大変な大学だって、

ブルーピリオドで言ってたから!!

日本人なら、東京大学東京藝術大学は潜入しておかないとね!

(んなこたない)

東京藝大はまさに上野の博物館・美術館群のすぐそこにある。
というかむしろ隣り合ってるレベルである。
上野に来たなら寄らなければならない。

聞くところによると、東京の多くの大学はキャンパスメンバーズに加盟しており、学生証を見せると無料で博物館や美術館に入れるらしい。
最強すぎる。

(自分も来世はこういう事ができる良い大学に入りたいと思った)

藝大の中

藝大の敷地に入る。
基本大学は開かれたものなので一般人も入れるのだ。
では藝大美術館へ入ろう。

しかし修学旅行シーズンとはいえ、さすがに博士審査展を見に来る高校生は見たところいないようである。

ロッカー

あ、これで藝大の画像は終わりです。

ちょっと撮れる雰囲気じゃなくて……。


「ふざけとんのか」と言われそうなので、ちゃんと貼るか……

他人のツイートを。


はー! はむぞうさん、撮り方が上手い!!

こんな感じの作品がいっぱい展示されているのだ。


さて、そもそも”博士審査展って何?”という話なのだが、
いわゆる大学院の修士課程のさらに次の段階が博士課程

つまりなんかもうめっちゃ凄いということである。(雑)

当然自分はそんな学歴は持っていないため、博士課程で一体どんなことが繰り広げられるのかは不明だ。

さてさてどうなるんだろう……?

そんな感じでしばらく展示を見ていたら、
にわかに慌ただしい雰囲気になってきた。

これは……始まるのか!?


だんだんと集まってくる人々。若さを見るに学生だろうか?
そして作品の前にパイプ椅子が並べられ、その最前列に教授陣が座り始める。パイプ椅子ゾーンの周りも、座りきれなかった学生たちが取り囲む形になった。

そこにしれっと混じる自分。(異物)

いやこれ居ても大丈夫だよね……?
排除されない……?

などと余計なことを考えていたら、

発表が始まった。


作品の横には、それを制作した博士課程の学生が教卓についていた。
モニタに研究のスライドを表示しつつ、マイクで発表していくようだ。

そう、これはまさに論文発表なのだ。

まずはなぜこの作品を作ったかの背景に始まり、

美術の歴史の変遷がこうで……

日本画は陸サーファーが……

オートポイエーシスが…なんかこう……そういう感じで……?


(難しくて全然わからん)



……なるほど。

これが藝大博士課程の世界……!!


※ちゃんと知りたい人は論旨だけでも自分で読んでみよう↓

https://dr-exhibition.geidai.ac.jp/2022/catalogue/abstracts/kikuchi_reo.pdf

論文論旨

さて、なかなか長時間の発表だった。
30分以上は聴いていた気がする。(わからないのに)

最初『キメこな』から始まったとは思えない論文発表だったな……。


論文発表が終わると、教授たちの講評が始まる。

(ぶ、ブルーピリオドで見たやつが来るのか……!?)

……と思ったら、論文内容へのツッコミとか少々の質疑応答のみだった。
教授は椅子に座ったままである。

こうして見ると理系の論文発表と同じといえなくもない。
自分の作品が横にあるのが大きく違うかもだが。

なんだか教授の講評によると、かなり攻めた内容だったらしい。
日本画の未来は果たしてどうなっていくのか。


いやしかしこれは……

良いもの見れたなぁ……!!



大半の人が人生で経験することがないであろう東京藝大の博士課程
なんだかその一部だけでも垣間見れたことが嬉しい。
こういう世界もあるのだ。

しかしやはり芸術家は色々なことを考えて作品を作っているんだなということがよくわかった。なんか破天荒なことをテキトーにやっとけばいいという世界ではないらしい。

やはりちゃんと美術を理解するのは骨が折れそうだ……。


ちなみに各作品の一部の画像と、論文の論旨は以下のサイトで見れる。
2022年だけでなく過去のものもあるので、藝大を目指している人は見たらテンションが上がるかもしれない。


一人の人間の人生では、この世の全部の事柄を体験することは出来ない。
おそらく今後自分が藝大に入ることもないだろう。

だからこそ今日の体験は強く記憶に残った気がする。


まだ展示期間は残っているので、興味のある方は足を運んでみてはどうだろうか。

自分の知らない世界を体験する良いきっかけになるかもしれない。


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