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【つながる旅行記#229】福岡市の動物園とゾウの話あれこれ【福岡市動植物園】
前回は舞鶴公園にある鴻臚館についての知識を得ることができた。
歴史の授業でうっすら覚えていた大宰府だったが、まさかこんなに自分にとって関わりの深い場所になるとは。
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……さて、時間はまだ14時前。
まだどこかを観光する余裕はある。
ちょっとあたりを歩いてみよう。
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「オージュボンカラカラ」という聞いたことのない謎の鳥が掲示されている工事現場を歩いていく。
察しの良い方はわかったと思うが、この先にあるのは動物園だ。
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この福岡市動植物園は、その名の通り動物園と植物園が一緒になっている施設で、舞鶴公園からは1.5kmほどの距離にある。
今日の観光はここを楽しんで終了としよう。
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最初にあったのはアジアゾウの展示。
「アジアゾウは他で見たことあるから良いか…」とか思ってた自分だが、こうやって掲示の内容を見ると知らないことばかりだったことに気付く。
・妊娠期間は哺乳類最長の2年
・アジアゾウはオスだけが牙を持つが、アフリカゾウはメスにも牙がある
・人間の聞こえない周波数の音でゾウ同士コミュニケーションを取っている
そ、そうなんだ……。
なんだかメジャーなゾウについても自分は全然知識が足りていなかったようだ。
そしてアフリカゾウだとメスも牙を持っているというのには衝撃を受けた。
だってシカのメスはツノがないわけで。
そして同じようにアジアゾウのメスも牙がないわけで。
それがまさか人間的にはほぼ同じに見えるゾウ同士でそんな大きな違いがあるなんて思わなかった。
そしてこれに関しては、最近のとある報告を知ってもらわねばならない。
牙を持つはずのアフリカゾウのメスが、牙を持たなくなっているのだ。
アフリカのモザンビークでは、過去に象牙や肉を目当てに密猟者にゾウが襲われ、9割のゾウが失われるという悲惨な出来事があった。
そしてそれによって、通常は4%ほどであるはずのメスの牙なし個体の割合が51%に跳ね上がったという。
また、南アフリカのアッド象国立公園では174頭のメスのうち98%が牙なしだったという話で、さらに深刻である。
これらはもう完全に、人間が象牙持ちの個体を狙い続けた結果だろう。
そしてこれらの牙なしのメスから生まれた子供は、オスでも牙が小さくなってしまうという。
また、子供がメスの場合は牙なしの形質を受け継ぎやすいようで、32%が牙なし個体になっているそうだ。
捻じ曲げようと思えば動物の形質を一気に偏らせることが出来てしまうのが人間なのである。
象牙輸入大国だった日本に住む人間としては、これは知っておかなければいけないな……。
……というわけで、まさかのゾウの話だけでこんなに長くなってしまった。
ゾウも掘り下げたら色々あるのだ。
なんかもう、歯なんて5回も生え変わるらしいし。
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サメは何度でも歯が生えてくると聞いて、「虫歯になっても楽そうで良いな…」なんて思っていた自分だが、まさかゾウも5回の生え変わり機能が付いていたとは。
なんだか人間も3回くらい生え変わってくれたら、もっと幸福度が高かったんじゃないだろうかなんて思う。
いや、それだと歯科治療が発展しなかったか……?
なんにせよ、ゾウに対して大半のことはわかったつもりになっていた自分にちょっと反省だ。
一つの個体をちゃんと理解するのなんてそう簡単なことではないのだ。
考えてみれば自分自身のことすらよくわかっていないわけで。
そんなわけで、次回も動物園は続く……!
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