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【つながる旅行記#8】紋別の「海」を知るために

前回のあらすじ
歴史を学び、なぜか紋別山に向かったが、登り始めるときには時間はもう15時を回っていた。
山頂に到着しアートを楽しんでいたら、思った以上に長居をしてしまう。
なんだか下から霧まで湧いてきた。
迫る日没とヒグマに怯えつつ、速攻で下山したのは言うまでもない――

日英中露コラボ

昨日は紋別の「歴史」と「山」を味わった。

となれば次は紋別の「」について知っていこう。
前回テトラポット型の慰霊碑があったように、紋別は海とも深い関わりがある場所のはずだ。

そういうわけで海沿いを歩いているのだが、なんだかすごくスッキリしていて爽快というのが第一印象だ。
夏の青い空と、緑の絨毯のおかげもあるだろう。

歩いていくと陸に船がある。
名前はガリンコ号。
名前的にこれはもう砕氷船で確定だろう。

ガリンコ号

この船は初代のガリンコ号。
第1回ふね遺産にも認定された砕氷船らしい。
今は二代目が運行中で、流氷の季節には活躍しているそうだ。

流氷

そうか、紋別は流氷が来るのか。
思えば流氷についてなんて考えてこなかった人生だった。
だが今日向かう場所で、それについても学べるだろう。

ゾウアザラシ…?

実はもう時刻は昼時。
ラーメンの幟に惹かれて建物の中へ。

ラーメン西や

ふらっと入った場所で気兼ねなく外食ができる。
ああ、安定した給料がもらえているって素晴らしいんだな……。

昼ごはんを済ませたので散策を再開する。

海に突き出た不思議な施設がある。
なんだろうか。

どうやら氷海展望塔らしい。
主に流氷が来た時に使うものなのだろう。
じゃあ今はいいか。

決して800円を惜しんだわけではない

ふと伸びている防波堤の先を見る。

何かある

なんだかわからないが先端になにか居る
最初は人かと思ったが動かないので違うっぽい。

少し歩くけれど、せっかくだし行ってみよう。

なんだ…?
想像を越えてきた

予想してなかった造形の物体があった。

これは……クリオネモチーフだろうか?

親しみやすい笑顔
光る?

この手に持ったライトを見るに、どうやらただの像というだけでなく、防波堤の先端を船に知らせる灯りとしての役割も果たしている可能性がある。

エコじゃん

しかも背中にはソーラーパネルらしきものも装備。
エコである。

思った以上に実用的だった像を後にし、今日の目的の一つへと向かう。

海沿いを歩いていると見えてきた。
あれが紋別の象徴……

カニのツメである。


昭和50年につくられた高さ12mのカニのツメ。

昔は流氷の季節に行われるアートフェスティバルでこれが海上に移動され、シャケの巨大オブジェなどと共に展示されていたらしい。
その様はまさに氷海から突き出た化け物みたいなカニとシャケ。

当時の様子は以下の動画で確認できる。

今では陸上に常設されているカニのツメだが、紋別の写真スポットとして親しまれているようだ。

後ろへ回ってみると……?

謎のドア

謎のドアがついている。
大阪万博で作られた太陽の塔は中身もしっかり作り込まれていたが、紋別のカニのツメの中にも何かすごいものが……?

謎である。

さて、有名スポットは見たので次へ向かおう。
すぐ近くにある道の駅へ。

クリオネ展示中!
マスコット 紋太

道の駅というとお土産と軽食を食べる場所、みたいなイメージがあるかもしれないが、ここは流氷ミュージアムが併設されており、紋別の海にまつわる展示を見ることが出来る。

漂着物の展示

漂着物の展示では、本州ではあまり目にすることのないロシア語の書かれた漂着ゴミの展示があったりと、なんだか新鮮な気分。

これは……
流氷の発生

そして流氷に関する展示もある。
これを見るに、流氷は基本的に知床半島と北方4島あたりでせき止められてしまうようだ。
そして間宮海峡方面からは全然来なそう。
流氷を見るのであれば、北海道の北東のこの地域に来るしかないわけだ。

そうなんだ♪
知らなかった
色々な流氷の形
すごい発想だ

そして入り口で大々的に宣伝していたクリオネもちゃんといる。

実際に見てみるとなんというか、

クリオネって小さいんだな……。


ついさっきデカいやつを見たから尚更そう感じる。

デカいやつ

でも見ていて癒されるのはわかる。
ひらひら泳いでる姿はとてもいい。

捕食シーンがホラーらしいけど。


そしてここのイチオシコーナーが、マイナス20度体験ルーム

これはガチのマイナス20度のフロアへ行くコーナーになっている。
今は真夏。寒暖差でどうにかなってしまいそうだが、体験してみよう。

スマホが死んだら困るので撮影をしなかったのが悔やまれる。

流れとしては、めっちゃ厚手の防寒具を貸してもらい、マイナス20度フロアへ向かうことになる。
フロア内には氷の板が無数に並び、中に魚やら植物が入っている。
そして当然だがめちゃくちゃ寒い

ちなみに眼鏡をかけている人は体験終了後に盛大にメガネが曇るが、そういう人のためにちゃんとメガネの曇りを取る謎の機械も設置されているので問題はない。

人生でマイナス20を体験する機会はなかなかないと思うので、紋別に来た際はぜひ体験してみよう。


そんなこんなで紋別の海に関する知識も得ることが出来た。
自分が今後、またここへ来て流氷を見ることもあるのだろうか。

とりあえず歩く

時刻は16時。
せっかくなので他に行ける場所がないか探そう。

自分は北海道にいるんだなあ

歩いているとラベンダーまつりの看板を発見。

入ってみるとすごくラベンダーだった。

公園を少し歩いてみたが、めちゃくちゃ横に長い公園だ。

霧が出てきたな…

そしてなんだか霧が出てきた。
スタート時にはあれほど晴れていたのが嘘のようだ。

なんだろう、日没頃になると霧が出る土地なのだろうか。
思えば昨日もそんな感じだったし。

時間も時間だし、帰ろう。

ハローワーク
みたことないフォントのツルハドラッグ

……ああ、休日ももう終わる。

また労働が始まるのだ。

労働で溜まったいろいろなものを休日に旅行で吐き出す生活。

つい最近までニートだったネット中毒の人間が、いつまで続けられるんだろうか。


そんなことを思いながら宿に帰るのだった。

紋別、忘れられない町だった。

また来たら、よろしく。


次回↓


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