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高校1年生春休みに論理哲学論考を読み切った話


まず、あまり哲学の本を読まない高校生でもわかるレベルまで論理哲学論考をわかりやすくしてくれた「ウィトゲンシュタイン論令哲学論考  古田徹也」という本に感謝を述べておきます


春休みだし難しい本を読もう!

まず読んだ経緯から
自分は高校生になって50分の電車通学により(電車で本読む俺カッケ〜と思うために)強制的に本を読む時間を作ることができるようになり、中学に比べて読んだ本の量が2倍以上になり自分の読書力に自信がついたのだが、それを証明する方法がないため(カッコつけたいのに!)うまく自慢できないという問題にぶち当たった。

そのためには難しい本を読み「あれ?君論理哲学論考読んだことないの?僕は読んだよ、高校生の時に」と言って自慢してやろうと決めた事が始まりである。

だが難しい本と言ってもたくさんある、有名なものだと「罪と罰」とか調べればいくらでも出てくるのだが、自分は本文わずか149ページ(岩波書店)
でめちゃくちゃ難解しかも名前が「論理哲学論考」どう考えても難しい本の名前で人に説明するときに「論理哲学論考読んだんだ〜」と言えたらめちゃくちゃカッコいい気がする!と論理哲学論考を読みました(あと書き方が特殊でカッコよく、自分自身ちゃんとした哲学書を一度読んでみたかったと言うのもあります)

論理哲学論考の読み方、なぜ難解か

論理哲学論考を難しくしている最たる理由の一つに書き方の特殊さがある、例を出すと

個人的に最も絶望を感じたページ
(上の太文字を解説する)

このページの右から三行目の読み方は、まず五節(五〜だけの行がある)の説明の五番目(五・五〜)の説明の三の説明の二であると読み取れるつまり次の節の五・五三一一は五・五三二の続きであり、その次の五・五三三は前のページの五・五三の続きになるのである。
これだけも難解だが、読み進めれば理解できるし慣れるし何よりカッコいいから自分はそこまで苦痛ではなかったのだが、問題は一つの単語、考えに対する文が大きく離れていたり、前後逆のように感じるレベルに読みにくくなっている点であり、一つの行を読むために前に戻って3ページを何度も理解できるまで読むなどがざらにある。自分は参考書とあわせて読んでいたので完璧に理解できない事はなかったのだが、本書だけで理解するのは不可能だと思う。
以上が論理哲学論考が難解だと言われいる理由だがそれ以外にも読者を退場させるスポットがいくつもあるのだがそれはこれから触れていこうと思う。

一番難しい序盤(一,二,三節)

最後まで読むとわかるのだが序章が一番意味がわからない、と言うのも序章は論理哲学論考を読むために必要な知識を徹底的に簡略化された方法で教えているところであり、大事な単語のほとんど全てが出てくるのに、読むためにはウィトゲンシュタインの思考からさまざまな哲学の考え方を知らないと理解できないそのせいで論理哲学論考を読むのを諦める最たる原因になっている部分である。

ただ自分は古田徹也さんがいるのでなんとか乗り切った、古田徹也さんの本の最もありがたい部分は何よりも例文があるところだ。
例があるかないかは理解度が全く違う、頭の中でただの文字列がちゃんとした情景になるのだから、記憶に残りやすくなっているのである(他にも論理哲学論考では一般的な日本語の使い方ではない意味として訳されている事が多くあり、その意味を本文だけを読んで理解することはほとんど不可能に近い
その単語を説明してくれると言うのも古田徹也さんのありがい部分である)

数式が出てくる中盤(四,五節)

中盤も序盤ほどではないが難しい、特にこの部分は当たり前のように数式が出てきて数学が苦手な自分としてはとても辛いように感じられたが、これも古田徹也さんの本と合わせて少しずつ読んでいけば意外と理解できるよう説明説明されていた、正直ウィトゲンシュタインは序章でこの分かりやすさを出して欲しかったと思うぐらいには分かりやすようになっている(まあ、古田徹也さんがいなければ理解できる気がしないが…)

まさかのやっと本文の終盤(六,七節)

ここは読んでいて本当に楽しかった、本文を読んで時間をかければ理解できるのだ(今まではおそらくどれだけ時間をかけても理解できないし、展開が早すぎてやる気がなくなる)
ここでも難しい部分がないわけではないのだが、何を思ったのかウィトゲンシュタインが例文を入れてくれており何が言いたいのか、何が伝えたいのかとても分かりやすくなっておりその内容も今までの何か必要な考えを教え続けるものとは違い世界とは何か、生とは何かとやっとイメージしていた哲学書らしさを出してくれたのでとても楽しかった。
まあ要はこの六,七節(七節は一行なので実質六節)はこれまでも学んできた事の集大成(実質6/1は本文ではない)わけだ!!!

まとめ、読んだ感想

素晴らしく難しい本だったが最後まで読むととても満足感のいく本でありこれを結構挫折しながらも約1ヶ月かかって読み切った自分は褒めてもいいと思う。
とか言いつつも読んでいた時間は5時間ぐらいであり「そこまで時間かからなかったな〜」と言うのが本音である(割と9時間ぐらいかかると思っていた)あとどうせ感想を書くのならもっと論理哲学論考の内容を入れても良かったのだが、自分自身が一周読んだだけではあまり理解できてななく、説明してもどこか不備が出てどこからか現れた哲学おじさんに叱られそうだから、自分自信がどう読んだかにとどめておいた。

最後に

もしもこの記事を読んであるいは読む前から論理哲学論考を読もうと思ったらぜひ解説本と一緒になんとか最後まで読んでほしい、とても難しい本だが有名になるだけの面白さがあり、読み切った後の満足感がとても素晴らしい本なのだから。

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