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絵画からイメージ作曲2022.8.28(349)

「セビリア:踊り」ソローリャ 1919年

スペインのフラメンコが聞こえてきそう。
ロッシーニの歌劇「セビリアの理髪師」も思い出した。

躍動感あふれるイ短調になりました。

今日紹介するのは、スペインの画家ホアキン・ソローリャが、スペインの様々な地方の習慣、民族衣装、伝統を描いた14の記念碑的連作『スペインの展望』の一部。この連作は、ニューヨークのアメリカヒスパニック協会のアーチー・ハンティントンによって依頼されました。それはソローリャの画業における主要な依頼仕事であり、のちの彼の人生を大いに占めることとなります。どの壁画も、その地方の風景や文化、労働者や地元の人々の群れからなる大景観を褒め称えるように描いています。ソローリャは、祖国の豊かな文化と美しい風景を非常に誇らしく思っており、より多くの鑑賞者へその土地の魅力を伝えることができる、この大規模連作を大いに楽しんで制作しました。『セビリア:踊り』では、小さな中庭を囲む壁に吊るされた装飾とともに、祝祭の雰囲気が伝わってきます。古典的なアーチが、その下でお祝いのダンスをする住民の明るい色彩で彩られます。至るところに、民族衣装を重ね着し、花で髪を飾る女性たちの姿があります。右には、スーツを小ぎれいに着た男性がわずかに見えますが、この瞬間は、ドレスアップしてこの時にだけ演奏される地元の音楽に合わせて踊る、祝祭を楽しむ女性達のものです。前景に美しい噴水を描くことで、ソローリャは描かれている光景の明るさを映し出すだけでなく、この魅力的な作品に描かれている建物そのものの面白さも表現しています。

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