季語も変えた?「なごり雪」
イルカ「なごり雪」作詞作曲:伊勢正三
昔は、
不便なことが多かったけど、
豊かだったような気がするし、
今は、
便利なものがあふれかえっているのに、
みんな気ぜわしい。
そんなことを強烈に感じてしまう曲。
フォークと歌謡曲が融合した名曲です。
当時のヒットチャートは、
POPSも演歌もフォークもごちゃ混ぜで、
バラエティーに富んでいたなぁ。
「なごり雪」って、もともと季語なのかなあと思っていましたが、そうではないんです。
俳諧・俳句の季語を集めて分類し、季語ごとに解説と例句を加えた書物に「歳時記」があります。
俳句の季語が載っています。
春の季語としては、
「名残の雪」となっている。
同じ意味合いの季語には、「雪の名残り」がありますね。
だから、季語に忠実に表現したとしたら歌詞は、
となるのですが、伊勢正三さんは「なごり雪」としたのですね。こっちで聴き慣れているので、こっちがしっくりきます。
この曲の素晴らしさは、
情景を語ることで、
主人公の気持ちを描写する秀逸な歌詞。
時間通りに来る列車。
別れの時が近づいていく。
季節はずれの雪。
わたしの一番好きなところは、
春が来ることと、
君が綺麗になることは直接には関係してない。
その後の歌詞
「去年よりずっと綺麗になった」
決断して去っていく彼女が変わっていくんだな。
大人になっていくのと、
綺麗になっていくのと、
同時に感じている。
言葉にしていないところの感情が、
ひしひしと伝わってきますよね。
昔は、
不便なことが多かったけど、
豊かだったような気がするし、
今は、
便利なものがあふれかえっているのに、
みんな気ぜわしい。
この歌を聴いて、
あの頃の豊かさでも思い出そう。
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