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【シリーズ随一の異色作にして意欲作】ポケモンバイオレット感想


雑感



本日2023/1/15、クリアしました。タイムは22h53m。歴代でも最高レベルのボリュームと自由度の高さで、初めてのオープンワールドと言うこともあり、最初の方は操作も不慣れでおぼつきませんでしたが(本当によく道路を逆走した)、中盤以降はすいすいと進みだれつつも全体としては概ね楽しめたのではないかと思います。多忙な社会人になってしまったためプレイ時間が制約されることもありましたが、その分のんびりと楽しめました。ジムが歴代最多の18、しかもめぐる順番も自由(ライドポケモンの制約で若干の固定はある)、更にはストーリーが三つと宛ら物量戦のごときボリュームで攻めてくる本作ですが、自由度の高さは最高ですがその分全体的にのっぺりした感じがあったのはやはり否めません。中盤以降、バッジが10を超えてからは割とだらだらプレイに甘んじていたような気も。しかし寄り道が気軽にできるのはありがたく、次の目的地を自分で設定して文字通りパルデア地方という鉱石を掘り進んでいくかのようなこれまでにない「冒険してる感」だったと思います。

 三つのストーリーが最後に収束し……みたいな展開はシナリオゲーでもあるまいし稀薄でしたが、それぞれのストーリーで得た仲間と最後に真ん中のパルデアの大穴を冒険するという最終エピソードは短いものの印象的。未来のポケモンとかいう飛んだ設定(テツノツツミは初見でなんじゃこりゃと声が出た)、不気味な博士の正体などなど、盛りだくさんの設定でした。ここだけはだれずに一気に進められた。

 総括すると、だれるところはあったものの、自分で自由に地方を冒険できる(自分で自由に冒険をカスタマイズできる)というメリット、豊富なポケモンや地形、組織との戦いやリーグ挑戦、ライドポケモンといった過去作の要素をまんべんなく鏤めていて、ある意味これまでの総決算かのよう。総合格闘技のような作品だと思いました。

 旅パを晒していきます。
 
 ソウブレイズ、ドオー、カラミンゴ、サーナイト、デカヌチャン、マスカーニャ、でした。物理5特殊1の歪な編成。旅パには大抵みずタイプかでんきタイプは入れるのですが今回はなぜかスルー。ほとんどが開始直後辺りに捕まえた奴の最終進化で、すいすいと進めてしまったのでこれで。カラミンゴは序盤どりかと思いきや最初から最後まで強かった。飛行格闘とかいう恵まれたタイプ範囲で並み居る事務理や主たちをばっさばっさと蹴り倒していく姿には感動すら覚えました。間違いなくエースです。どのポケモンも使いやすかったのでまあまあ気に入っています。鉄の轍とスター団最強のお姉さんには一度ずつ負けたので、難易度的にもちょうど。今作、回る順番によっては物凄く難易度が変わりそうです。詳細は避けますがかなり捻くれたコースで回ったので自業自得ですが……。なにはともあれ、新しく楽しめました。


下らん簡易考察

ポケモンという幼少期から好きなコンテンツで白いと考察をぶちまけるという無粋な真似はしたくないのだがプレイ中思うことがあったので少しだけ。そもそも、なぜ、本作はオープンワールドやAIといった素材、果てはこれまでの全ての要素をぶちまけたような膨大な要素を集約させたかのような様相を呈していたのか。それはポケモンというコンテンツが何よりも、「時流」というものに乗るのが旨い……とかではなく新しい環境に馴染み、その度に上手く(まるで作中で実際にポケモンが進化するように)適合し変化しいぇきたからではないのか。エンタメのコンテンツは膨れ上がり、もはや垂れ流しと言ってもいいほど豊富だ。その中で基本プレイ無料のソシャゲではなく買い切りゲームを、スパチャ(コミュニケーション)重視のvtuberではなくゲーム機を通じた交流を選び取らせるのか。大作シリーズの矜持とかに囚われず、絶えず新しいものを吸収し、新しい「ポケモン」を作っていくといったような姿勢が随所から窺え(配信者のジムリーダーとかAIがラスボスとか最たるものだろう)そういう観点からも楽しめた。こういううがった見方を擦る辺りが大人になった気がしなくもないが……。前述したコンテンツの肥大化、周縁化? といった観点からすると本作のフィールドが円形だったのも納得がいく。オープンワールドを活かすという視点だけでなく、その円そのものが、パルデアの大穴から溢れ出し生態系を脅かす未来ポケモンという設定が、中心から溢れ出す近年のコンテンツ環境の一つの表象とも言えなくはないか……。
  

 小難しい考察辞め。対戦に関しては引退したので、適当に環境とかの記事を観てあとは図鑑埋めでもしてほどほどに楽しもうと思います。忙しいのでな。

 余談兼自慢ですが、ストーリークリアまでに自然遭遇で色違いに二匹出会えました。バッジ0とバッジ18の時でした。何か暗示的な物を感ぜずにはいられない。やめるなよ、ということだろうか。



 もう一匹は秘密。

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