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存じ上げないVチューバーのエッセイ本を読む ~月ノ美兎~

この人の配信とか見てないのにバーチャルユーチューバー月ノ美兎さんのエッセイ本「月ノさんのノート」を読みました。

表紙

帯を外すと本物のノートのような表紙とページになっている。

個人的に存じ上げないので月ノ美兎の説明もできやしない。
この本に書いてある月ノ美兎の説明をこのエッセイ本の説明を書くと

にじさんじ所属のバーチャルライバー(一期生)
高校2年生。
彼女が学校で使っている自由帳「なんでもノート」
に書き記していた日々の出来事、ライバー活動への思い、そして忘れられない思い出の数々とは。

とのこと。


エッセイ本なのにその人のことをまったく知らないのはどうかと思うけどnoteや他の媒体でのネット記事、日記、エッセイを書いているサイト、ブログでもその人のことをよくわかってないまま拝見することもあるのでそれと一緒かなって思いで購入しました。気分的に活字とエッセイ集が読みたかったのもある。

本の内容に関しては結構すらすら読めておもしろい。
月ノ美兎を知らない自分が読んでも面白かったので知ってる人もそうでない人も面白いと思うだろう。

とはいえ、どうしてもバーチャルユーチューバーというバーチャルの存在なのにリアルなエッセイというのはぎこちないように思う。この本を「月ノ美兎というキャラクターが書いた」のか、「月ノ美兎とその声の主の共同体=月ノ美兎が書いたのか」
わからなくなる。ここでバーチャルユーチューバーの定義を示してもいいがいかんせん、私はその界隈と事情に詳しくないので示せない。
なのでそんな難しいことは考えずに「とある配信業で生活している(誰がなんと言おうと)高校二年生のエッセイ集」という展開で読んでもいいのかも。

この本を読んで、月ノ美兎という人間性が少しはわかってくる。

今まで私はネットの視聴者の情報やたまにTwitterのRTで流れてくる情報のみでしか月ノ美兎を知らないエアプだったがこのエッセイを読んで自分のエアプの月ノ美兎への想像ってわりと本物に近いのかもしれないと感じたくらいだ(だとしても読んだ後も配信をみるわけではないのでエアプには変わりないのだが)

唯一。月ノ美兎のチャンネルで見た動画といえばコレだ

これを見て感じたような月ノ美兎の印象そのままのエッセイだった
(個人差あります)

元気で明るい部分もありながら、そこは一人の人間であるからして「負の部分」もある。
このエッセイ集でも負の部分はあるものの、あとがきにて彼女は「負の感情を内包した文章」と書いてある。
その文章はわりとあるが中でも「ライン」というテーマで書いたエッセイには配信業、インフルエンサー限らず全人類共通するものがあった。
ざっくり説明すると性格が悪いけど その悪を出しても問題ないようなラインを引いている。他のインフルエンサーでもその悪の部分を察すると嬉しい楽しい。とのことだ。
ライン全文を読むと「人間性」があきらかになってこれでこそエッセイ本の醍醐味なのでは。とわくわくしてしまった。

他にも負の部分ではないが彼女の思考や出来事。薄明期にじさんじの頃だったからこそ起こったことなどもまた面白い。

にじさんじという事務所はさすがに知っているがそこで起こったことや他ライバーのことは知らないので「こういうことが起こって、こういう人がいたんた」ということしか感じられないがそれを知っている人なら結構楽しめただろう。

おわりに。
Vなのに人間性という一見矛盾しているような意見を述べました.人間性を見られるからこのエッセイ集は面白い。的なことを書いたが本当の月ノ美兎の人間性を追求すると無知な自分にとってはわからない。本当の彼女がどうであれ、この本に書いてある文、感情表現、思考は面白いと感じたのはうそではない。
私は彼女のことを知らないが知らないからこそ、Vの業界になんかしらあっても変わらないままで、またちょっと進化しつづけて「存在」して視聴者と業界を楽しませていってほしい。

ちなみに彼女の声を始めて聞いたのは匿名ラジオ113回である。


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