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庚申塔巡り〜「福岡県福岡市南区」(北部エリア)〜
こんにちは、お久しぶりです。あまり投稿できず申し訳ないです。
今回からは今までとは少し違う「庚申塔めぐり」を始めていこうと思います。庚申塔は数が結構多いためエリアごとにちょっとずつ紹介していこうと思います。
庚申塔とは
ではまず、「庚申塔」とは何かを簡単に説明しておきますね。
「庚申塔」は「庚申信仰」という信仰に基づいて建てられた石塔のことを指します。
ではその「庚申信仰」とは何かというと、中国から伝わった「道教」の「三尸説」をもとに日本の様々な信仰と絡み合った複合信仰と言われています。まあ、俗に言う民間信仰の一角ですね。
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こちらは糟屋郡粕屋町のもの
また別記事で紹介したいと思う
「三尸説」には「三尸の虫」という人間の体内に住み、60日に1度の庚申の日に宿主が眠ると天帝に宿主の罪悪を告げ寿命を縮めさせるという厄介な存在が関わってきます。ですが、この恐ろしい虫にも対処法があります。それが、「庚申の日には眠らない」ということ。「庚申の日に宿主が眠ると出てくる」ということはつまり、「庚申の日に起きていれば虫が出てこれない」ということなのです。
そのため、三尸の虫を外に出さないように庚申の日の夜は眠らずに過ごすという風習が広まったそうです。まあ実際、1人では難しいので地域の人で集まって宴会したりする交流会って感じだったみたいです。ちなみにこの徹夜の行事を「庚申待(庚申講)」というらしいです。
「庚申待」を3年18回続けた記念に建てられたとされるのが「庚申塔」だそうです。
それでは、今回めぐるのは福岡県の福岡市南区です。わりと数が多かったので福岡市南区は2つの記事に分けています。また、この記事内でも2つのエリアで分けて見出しをつけています。
この記事では福岡都市高速道路より北側のエリアの庚申塔をまとめています。西鉄大橋駅や西鉄高宮駅もある、福岡市南区の中心エリアですね。
この地域で見かける庚申塔は、青面金剛像や三猿などがなく文字のみが彫られたものが多いです。また、神道色が強いのか猿田彦大神と彫られたものが多くなっています。
駅周辺
まずは駅周辺の庚申塔ですね。南区ではわりと駅周辺のエリアに庚申塔が多く建てられていました。
福岡市南区には、福岡の私鉄の西日本鉄道こと西鉄の駅が3つあります。「高宮駅」、「大橋駅」、「井尻駅」の3駅です。また、JRの駅「竹下駅」、「笹原駅」も区は違いますがわりと近いです。
大雑把に分けているためあんまり近くないものも入っていたりします。ご了承ください。
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マンションの駐車場のフェンスのところにある。
注連縄で隠れているが彫られた文字は「猿田彦大神」と思われる。
壁やフェンスと融合シリーズ第1弾
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塩原地禄神社境内にある。
彫られた文字は「猿田彦大神」。
珍しく注連縄が側面にかかっている。
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塩原地禄神社境内にある。
注連縄で隠れているが彫られた文字は「猿田彦大神」と思われる。
こちらは端の方で歩道に面している。
![](https://assets.st-note.com/img/1694003442850-fCfm7FHb8A.jpg?width=800)
とある駐車場の端に稲荷神社と共に鎮座している。
彫られた文字は「猿田彦大明神」。ちょっと珍しいかも。
サイズは結構大きめ。
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こちらも駐車場の片隅にある。
注連縄で隠れているが彫られた文字は「猿田彦大神」と思われる。
小さめでちょっと丸みがある形状。
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日吉神社境内の端の方にある。
注連縄で隠れているが彫られた文字は「猿田彦大神」と思われる。
この周辺には同じような形状の石碑がいくつかある。
![](https://assets.st-note.com/img/1694003633714-iVzX8Lzvxf.jpg?width=800)
大楠天満宮境内にある。
注連縄で隠れているが彫られた文字は「申田彦大神」と思われる。
ここの2つはお堂がある分少し立派に見える。
![](https://assets.st-note.com/img/1694003659085-yVbnu6JSgL.jpg?width=800)
大楠天満宮境内にある。
注連縄で隠れているが彫られた文字は「申田彦大神」と思われる。
ここの庚申塔は両方とも1文字が「申」になっている。珍しい。
![](https://assets.st-note.com/img/1694003716832-Ht9NR2MlCa.jpg?width=800)
高宮八幡宮境内にある。
数は3基。彫られた文字は両端が「庚申」、真ん中が「猿田彦大神」。
しっかり管理されている神社の中だからか、よく手入れされ文字がかなりハッキリしている。
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住宅街の細道沿いにある。
彫られた文字は「猿田彦大神」。
ここの細道は野間八幡宮に近く参道のようなものかもしれない。
![](https://assets.st-note.com/img/1694003786301-q9OvRQcp0l.jpg?width=800)
住宅街の小道沿いにある。
彫られた文字は「庚申尊?」。一部が薄れていて分かりづらい。
1つ前の庚申塔の結構近くにある。
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地禄神社手前にある。
彫られた文字は「猿田彦大神」。
他にも石碑がいくつかある。
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向野地禄神社の入口のところにある。
注連縄で隠れているが彫られた文字は「猿田彦大神」と思われる。
ちょうど坂道が分岐するところにあるため、道祖神の側面も強いのかも。
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県道602号線近くの小道脇にある。
彫られた文字は「猿田彦大神」。
小さめなので気づきにくいかもしれない。
![](https://assets.st-note.com/img/1698815284733-SPmjhzxMkf.jpg?width=800)
宇賀神社 今宮の入口の階段脇にある。
彫られた文字は「猿田彦大神」。
サイズも結構大きく、ちゃんと手入れされている。
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妙楽寺というお寺の横の交差点にある。
彫られた文字は「猿田彦大神」。
大きくて文字もハッキリと読める。
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平原宝満神社前の駐車場の端にある。
注連縄で隠れているが彫られた文字は「猿田彦大神」と思われる。
専用のスペースに取り囲む柱と、神聖さがすごい。
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住宅街の中のT字路のところにある。
彫られた文字は「猿田彦大神」。
こちらも専用のスペースが設けられているタイプ。また、サイズも大きめ。
高速道路周辺
もう一つのエリアはこちら。
福岡市を廻っている都市高速道路の周辺エリアです。都市高速道路は今回、南区の庚申塔を2つのエリアに分けるときの基準にした道路でもあります。
ここでは都市高速道路より北側であり、近くのエリアにある庚申塔を紹介します。こちらも大雑把に分けていますので、あまり近くない住宅街エリアのものが入ったりしていますのでご了承ください。
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住宅街の中、とある仏堂の手前にある。
彫られた文字は「庚申尊?」。少し薄れて分かりづらい。
横にも石碑があるが詳細は不明。
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Y字路の一角、駐車場の横にある。
彫られた文字は「猿田彦大神」。
今回紹介する中では唯一、横に蝋燭立てのような物がある。
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住宅街の交差点の一角にある。
彫られた文字は「猿田彦大神」。
専用のスペースが設けられている。
![](https://assets.st-note.com/img/1694004112288-YCJZZ2v3hx.jpg?width=800)
駐車場の片隅、木の根元にある。
彫られた文字は「猿田彦大神」。
しかし、この駐車場は使われてないっぽい?
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住宅街の曲がり角、公民館のそばにある。
彫られた文字は「猿田彦大神」。
サイズも大きく文字もハッキリと読める石碑。
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住宅街の中の民家の外壁にある。
風化で文字が薄くなっているが、彫られた文字は「猿田彦大神」と思われる。
壁やフェンスと融合シリーズ第2弾
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学校近くの道路脇、電柱の真下にある。
文字が薄くなっているが、彫られた文字は「猿田彦大神」と思われる。
サイズも小さめなので、マジでパッと見気づきにくい。
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交差点の角にある。
彫られた文字は「猿田彦大神」。
わりと交通量の多い交差点にあるため、道祖神の意味合いも強そうな気がする。
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お寺併設の保育園の外壁ところにある。
注連縄で隠れているが彫られた文字は「猿田彦大神」だと思われる。
すぐ近くの庚申塔と違い、注連縄で全体が隠れるくらいにサイズが小さめ。
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交差点の角、用水路のすぐ近くにある。
注連縄で隠れているが彫られた文字は「猿田彦大神」と思われる。
隣には注連縄がかけられた小さな石碑がある。あとサイズがとても大きいのも特徴。
さて、それでは今回はここまでです。一応、結構がっつり探したんですがまだ見つけられてないものがあるかもしれません。もし見つけたらまた追加していこうと思います。
それにしても全国各地の街中、住宅街、田舎道……、はたまた神社の境内と様々な場所で見かけることができ、様々な形状や種類がある庚申塔はとてもロマンがあってそそられるものがありますよね。
福岡市南区の庚申塔は南部エリアとしてもう1つ記事を作りますので、そちらもご覧いただけると嬉しいです。また、他の市区町村もある程度庚申塔の情報が集まったらまとめようと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
それではここまでお読みいただきありがとうございました。
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