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マンガのストーリーについて

少し前になったが、nhk で進撃の巨人が放映され、世間では鬼滅の刃が大人気。後を追うように、呪術回戦が流行りつつあり、私の娘は今、東京喰種トーキョーグールに夢中。

https://ameblo.jp/mwewiw/entry-12652288977.html
ここではこれらを強引に総称して、今、と言おう。


過日、石巻の石ノ森章太郎マンガ記念館を訪れた。 石ノ森の代表作は、キカイダー、仮面ライダー、サイボーグ009。(ホテル とロボコン他は、意図的に除外)
石ノ森は私の子供の頃、1970~90年代の作家だ。ここではあえて、昔、という。

009やキカイダーは、ザックリ言えば、人間の能力を拡張したり機械と融合させたり、を、白衣を着た天才博士が成し遂げて、主人公は悪と戦い、自我に苦しむストーリーだ。
巨人や鬼滅や呪術やグールは、何らかの理由で人間を越えた能力を手にいれた人間が、ドラマを起こす。

今昔両者は、なんだか似ている一方で、明確な違いもあることに、石巻で気がついた。
以降、この気づきに従って半ば意図的に例示するが、多少の偏りはあっても、決して強引ではないだろう。

共通点は、どちらも人間が、人間以上の力を手にいれる、というコンセプトからドラマを展開させていることだ。
この観点に立てば、ワンピースも実を食べた能力者が人間以上の力を手に入れているし、アトムは人間の子どもがお茶の水博士に改造されている。パーマンは宇宙からバッチを授かって能力を獲得する。

一方で、明確に違うこともある。力の獲得の方法だ。
石ノ森作品の場合、白衣を着た博士が、力を授ける。今の作品で、博士!って出てくるのかな。実を食べたり呪われたり。巨人は謎の注射だから、科学だけど、問題解決ではなく、問題そのものの創出に関わっている。そもそも問題が解決されるようにもまとまらない。

ここで終わろう。
今の作家さんは、昔とは一味違う、多様で細分化されて複雑な世界にあって、それでも多くの読者の心に刺さる作品を投げ掛けていて、刺さったときの感動は大きいけど、刺さりにくくなってると感じてます。
私の心の衰えではないですよ。新しい作品にも響く体をこれからも維持します。

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