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セブンイレブンに愛を語る

セブンイレブンを愛している。

先日、北京に出張した際も、忙しかったとかホテルの周りに見事に何もなかったとか理由はあるものの、朝な夕なにセブンイレブンのお世話になり、それを聞いた妻に呆れられている。

会社の下にはセブンイレブンが入っている。残業で遅い時や仕事の山場の時、向かう先は決まってセブンイレブンだ。コーヒーが、ガルボが、ハッピーターンが、カレーパンが、その他たくさんの商品が私を元気付ける。

自分で料理も作るし、健康に対する意識だってある。でもだめなのだ。セブンイレブンの前ではそんな建前は霞んでしまう。

ブリトー。

私にとってセブンイレブン以外のブリトーが下剋上を果たす日は来ない。あんなにチーズを入れたカロリーの元気玉みたいな食べ物が、気軽に買える値段で、ほかの食事を摂ってもまだ入るくらいのサイズで売られている。よく笑って話が面白くて酒も飲めて人付き合いのいい友人が身近にいたら、飲み会のたびに誘ってしまうだろう。ブリトーはそんな存在だ。
セブンイレブンに言いたい。ブリトーを売ってくれてありがとう。ブリトーがすぐに温まる強力なレンジを置いてくれてありがとう。少し破る袋を改良してくれてありがとう。でもどうかタテに入れるのだけはやめてほしい。

チキンカツサンド。

私はあれを食べるたびに心配になる。こんなに分厚くて巨大なチキンカツサンドがこんな値段ですぐに買えてしまったら、わたしはセブンイレブンの利益を圧迫しているのではないのか。
パワーフードとして申し分ないパフォーマンスを誇るうえ、疲れて一人で酒を飲むときなどに、チキンカツサンドとハイボールのロング缶があればもう何もいらない。
だって新幹線のカツサンドは車内販売の不動のエースだ。チキンとはいえその半額程度の価格で、素晴らしい満足感で、いつでも手に入る手軽さで、チキンカツサンドを揃えて待っていてくれるセブンイレブン、ありがとう。だからもうポークカツに変えようなんて思わなくていいんだ。そういうことじゃないんだ。君は君のままでいてほしい。それと、毎回買うときにチキンカツの大きさを比べるためにひっくり返して裏を確認する私を許してほしい。

職人気質 胡麻せん。

黒胡麻を50%練りこんであるという、それがどれだけ異常な事態なのか考えて見てほしい。50%チョコレートのチョコチップクッキーは、50%チャーシューのチャーシューメンは。そんな高比率でありながらバランスを保つ胡麻せんは50%と気軽に言いながらも、絶妙な緊張感を保つバランスの上に成り立っているに違いない。
胡麻の香り豊かで、オフィスでは周りも私が胡麻せんを食べているとわかるほどの胡麻の香りが自慢の職人気質 胡麻せんは、一口サイズになっており、無用な音やせんべいの粉で周囲を汚すことのないよう周到な配慮がなされている。さまざまなさりげなさが詰まっているうえ、まさかの100円。嘘のようだ。
酒のつまみにももちろん良いが、胡麻せんは断然おやつに限る。妻がつわりの際は家で食べるのを禁じられたが、そんなことで薄れるような私の愛ではない。こんなに食べ飽きしないなんて、もはや脳や体をハックしているレベル。この出会いは一生物だ。ただし胡麻せん、君には手強いライバルがいる。同じ棚に並ぶ柿の種ピーナッツ(わさび味)と、うにあられ。正直に言おう、彼らのことも含めてセブンイレブンが好きだ。あの棚の一角がアイドルだとしたら、黒胡麻寄り箱推し、というところで断じてDDではない。サイリウムだってもちろん振る。ただきっと、黒胡麻せんべいの担当カラーは黒だ。

#エッセイ #セブンイレブン #ブリトー #チキンカツサンド #胡麻せん #好きなもの

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