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初めての阿蘇そして茅狩り〜古民家再生プロジェクト〜


阿蘇の茅狩りの歴史


茅狩りは、日本の伝統行事の一つであり、その歴史は古く、阿蘇地方に深く根付いています。この記事では、阿蘇の茅狩りの歴史について詳しく解説していきます。まず初めに、茅狩りとは一体何なのか、その由来や意義について紹介します。続いて、茅狩りの行われる時期や内容、参加方法などについて詳しくご説明します。さらに、茅狩りの伝統が守られてきた理由や、地域の人々の思いなどにも触れていきます。茅狩りに参加したい人や、その歴史に興味がある人は必見の記事です。

阿蘇の茅狩りに来ています

1月中旬から熊本県の阿蘇山の麓で茅狩りに来ています。宿舎から茅場まで車で30分程度だけど今朝はマイナス7度でカチカチのアイスバーン状態の雪の道がところどころの走りにくい道路では約1時間近くかかってしまった。

茅場にはまだ誰も来ていないので私のマイカーは通路から入るのはミリなので徒歩で前日刈っていた続きの茅場まで荷物を持って歩く。車のシートに腰掛けてクロックスからスパイクのついた地下足袋に履き替える。

狩り子の先輩たちのおすすめは「マルゴのスパイク地下足袋」と言う事でAmazonで購入して宿舎に届いたばかりのアイテム。それに支給された鎌に目立つように真っ赤なビニールテープを柄に巻いてある。それに刈った茅を結える紐にも自分の当てがわれた赤色印をマジックでつけて作った紐。あとはお弁当や飲み物。おやつ・・・などなど結構な荷物になった。軽トラや四駆のトラックのメンバーがきたら載せてくれたり荷物は運んでくれるけどとりあえず歩ける距離なので大丈夫。朝から草原を歩くのはとっても気持ちがいいのです。

しばらくの間この大自然が私の仕事場です。日中のほとんどを見渡す限り自然で自分以外誰も存在しないようなところで茅を刈る。お昼は自分の作ったお弁当を阿蘇山を眺めながら草原に腰掛けていただく。今まで予想もしなかった現実の中にいると実感するひと時になる。

信楽に移住した時も同じようなフワッと自然の中で生きている実感のわく瞬間があったことを思い出す。もう25年以上も前に感じたことだ。


茅とは

昨年の11月の頭にこの「茅狩り」のご縁があって参加させてもらうことになってから周囲に「2月は茅狩りでしばらく留守にする」と言いまくっていたけど大抵の人がピンと来てなかったようで、「そもそも茅って何?何しに行くの?」と質問された。

茅というのは古民家などでよく使われている”茅葺き屋根”の材料になる屋根材です。

茅葺き屋根で有名なのは世界遺産にもなっている岐阜県の「白川郷」です。関西では京都の美山村も有名です。

”茅葺き屋根”というのは藁葺きも葦葺きも草葺きの総称だそうですが、主に使われるのは”ススキ”で、今回私が狩りに来ているのも”ススキ”です。


『昔は、屋根の葺き替えは村人の相互扶助による共同作業で行われましたが、今は各家から労力を集めることが困難になり、茅葺き職人に頼らざるを得ない現状になっています。
 その上、茅葺きの材料となる茅場の減少で材料の確保が難しくなってきたり、職人の高齢化や後継者不足などで周りに職人がいないため茅を屋根から下ろしてしまうこともあるようです。また、手入れされずに放置されたままの茅葺き家も見かけるようになりました。

 茅葺き屋根を維持していくには、全面的に葺き替える「丸葺き」、屋根をいくつかに分割して葺き替える「分割葺き」、痛みのひどい部分に少しずつ差して補修する「差茅(さしがや)」の3つの方法があります。
 丸葺きは主として九州や四国地方に多く、差茅のみに頼るのは新潟県を含む東北地方の日本海側だけに限られ、その他の地域は分割葺きが一般的です。また、関東地方には新築後20年目に差茅し30年目に葺き替えをするというサイクルが定着している地域もあります。

 「茅葺き屋根の葺き替え」と聞くと、全部新しい茅で葺き直すと思われがちですが、実際は全使用量の1/4から1/3は古茅が再利用されています。まさにエコロジカルな資材だといえますね。
よく「葺き替えに手間やお金がかかりませんか?」と聞かれますが、現代の家屋を一代に一度建て替えていることを思えば、むしろ安上がりかもしれません。
落とした茅はすべて堆肥になり、やっかいな産業廃棄物は一切出さないというエコ住宅なのです。』 かやぶき工房HPより

環境にも優しく家づくりの原点とも言える茅の技術と共に国内の茅場を残したい。

阿蘇に茅狩りに来ることになった敬意

2016年から岡山県にある父の実家の空き家だった古民家に住んでいて、(現在は信楽の家と二拠点生活)この家が茅葺き屋根をトタンでカバーしていると言うところから古民家の屋根に使われている茅に少し興味を持ちネットで調べたりしました。とはいえあまり詳しくないですが以外と茅場も無く、職人もいないと言う現状を知って上記に書いたようにエコな茅葺き屋根をもっと身近にできればと漠然と感じていました。何年も経ってからですが、この岡山の古民家の近くで古民家つながりで知り合った人から教えてもらったオフグリットのキャンプ場で今回お世話になることになった”阿蘇茅販売”の代表と知り合うことになったと言うわけです!

ところで、念じれば叶うことで言うと、放置していたら使えなくなってしまう家をなんとかしたいけど一人ではどうしようもないという悩みを2020年ごろから同じように一人ではどうしようもないと困っている人同士が協力し会えたら良いなと思ってclubhouseという音声のSNSで毎週『古民家再生プロジェクト』と言うルームを開きました。
このclubhouseで知り合った人たちと徳島の古民家をリノベーションしてゲストハウスを作りたいミクちゃんの手伝いをする事になって関東関西あちこちから大人が10人集まって4日間活動した本当に今の活動やNPOのきっかけと言っても良い経験した時の記事も紹介します↓


茅狩りスタート

そして茅がりの話に戻ります。
昨年の秋に知り合った”阿蘇茅販売”のてっちゃんから2月の茅がりに誘われて興味があったので即返事。とはいえ滋賀からも岡山からも遠く離れた九州は熊本県の阿蘇山に1カ月も住み込んで未経験の茅がりをするとはなかなか大変なことで、まずは第1第3月曜日のお昼に生放送番組のDJをお休みすることになる。そのほかにも占いの仕事もキャンセルするなど・・・・準備はとても大変ですが思いのほか理解してもらいスムーズに行けることになりました。

宿舎から茅場に行ったり生活するために車が必要と言うことで滋賀から阿蘇までドライブすることにw

茅狩りまでなかなか大変でしたw

宿舎に到着してからも天候が悪くて茅場に行っても小雨が降ってきて作業が中止。
雨で濡れた茅はそのまま束にしてしまうとカビの原因になるそうです。

その後もまさかの大雪と寒波で家からも出ることができない日が続きました。
4日間宿舎に缶詰でようやくスタート!

大草原の向こうに阿蘇の山々が見える最高のロケーションが仕事場💓
この日のために購入したマルゴのスパイク付きの地下足袋に脚絆をつけて完全防寒で作業をする。

真っ直ぐな茅(ススキ)を見つけて鎌で手刈り。
周囲64cmの束にして3箇所結える。

単純な作業で慣れると誰にでもできる。
屋根の上で仕事をする職人さんや、流通の方々、倉庫の作業など茅が屋根に葺かれるまでをイメージして丁寧に揃えたり結えたりすることが必要とされる。もう歯や愛情いっぱいのお仕事に感動!

作業より斜面をかなり歩き回ったり踏ん張る事が思いのほか体力を使うし1日目は全身の筋肉痛に加えて右足首と右手の親指の付け根が痛くなって今後のことを考えて温泉に入って疲れを取りました。温泉は近くないので帰りは雪道を小一時間走ることになりました。

そして2日目は宿舎のお風呂に入って10時間寝ました^^
疲れたと言うよりは筋肉の疲れを貯めたくないので養生したと言うところで、そのあとはだんだん慣れてきたけどやっぱり天気に左右されてなかなか思うように仕事ができない。その分体も休めるけど・・・今はまだ始まったばかりで早くみんなと同じように狩れるようになりたい!

平均でというか目標は1日40束だけど今のところは10束😅
時間給ではない1束450円で買い取ってもらえるお仕事だ。

体験ではなくて出稼ぎ。体験じゃないから本気です。本気でやっていると茅狩りが終わったら茅葺きの仕事も紹介してくれると言う話になった。嬉しすぎる。岡山のおじいちゃんの古民家の屋根を自分で葺く事ができるかもしれないと思うとワクワクせずにいられなくてこの長いnoteを書くことにした。笑

ダラダラと3500文字も書いてしまった。読んできださった方には感謝申し上げます。ぜひコメントいただけるとお礼を伝えられるので嬉しいです。

明日の作業もあるのでそろそろ床に入ります😪

PS,写真の追加などこの記事はまだまだ進化するかもです

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