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【ハトです…ダンッッ!!】『MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』感想

映画系youtuberが面白いループ映画として紹介していたので、観てみることにしました。


評価:★★★★☆(4.2)

この映画を一言でいうと、「ハート(鳩)フルコメディータイムループ」です(?)。
シンプルで面白く、ちょっとほろりときて見終わった後にさっぱりした気持ちになる映画です。
また、舞台はほとんど変わらないため、まるで演劇を見ているかのような鑑賞体験でした。
(ブラック労働シーンを除けば)万人にお勧めできるエンタメ作品だと思います。

デスマーチというループ

この映画の主人公の吉川は、クッソありえんくらいのブラック企業で働くOLです。
朝から晩まで働いて、会社に寝泊まりは当たり前。
毎週続くこの残業の地獄はまるで、永遠に繰り返されているよう…
いや、本当に永遠に同じ一週間を繰り返してるじゃねぇか!!!

なんとかこのループから抜け出すために、ループの原因である(推定)とある人物を説得することになっていきます…。

デスマーチ(残業地獄)の描写が非常にキツく、見ているだけで胃酸が上がってくる思いでした。デスマーチを体験した人は要注意です。

鳩と言うキッカケ

演劇では、芝居や照明、音響のなるタイミングを「キッカケ」と呼びます。
本作の"タイムループ"のキッカケはです。
鳩がオフィスの窓にぶち当たることでループが開始されます。
実はこのキッカケが後半のとある展開に関係してきたりと、脚本も良くねられていて、センスオブワンダー!でした。

キャラクター

本作やはり映画と言うより、アニメや演劇に近いなと。
そのため、人物描写は割と単純化されていていて、それぞれ分かりやすいキャラクターが描写されているイメージでした。
中でも、マキタスポーツ演じる上司が非常に印象的でした。
主人公よりも深堀されていて実はこの映画の裏主人公と言ってもいいかもしれません。(映画冒頭では微塵もその感じを出さないのがにくいですねぇ)

また、主人公が転職しようとしているのですが、その転職先の社長(?)がイーロンマスクみたいな(一昔前ていうとジョブズ)やつで、はたから見るとめっちゃストレスフルな会社なんですよね。
ただでさえストレス過多な残業地獄のタイムループから何とか抜け出そうとしているのに、ループから抜けた転職先の未来では、非常にストイックで今よりもさらなる地獄が待っていそうに見えるというところがミソでした。
主人公が陥っている状況を考えると、幸せとは何だろうと考えされられます。

まとめ

『キサラギ』『十二人の怒れる男』が好きならぜひおすすめです。

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