見出し画像

-07-さらば麗しの椿レイ、永遠に。

第6話はこちら↓


(口コミ)さそりの女、レイの素顔

それ何やねん。おもろすぎる。

と、レイはケタケタ笑った。あの初夜ことを、今でも思い出す。

2023.1.11 トップピークス米原にて

レイ姫、
卒業おめでとう。

オレは、うれしいが、同時に悲しい。

だから、オレは、はじめて会った日のことを書く。

写メ日記でたまたま見つけ、
黒髪ショートの女の子に無性に会いたくなった。

写真の瞳を見た時、ビビッと来たんだ。
誰だって、経験あるだろ?

振り返れば、
宿命だと気づく。

直観は、ほぼ100%正しい。

口コミは、まだ少なかったが、おおむね高評価で、

口コミの文脈には、ファンが増えると困るので書きたくないが、書かずにいられないという、繊細で純な愛に溢れていた。店長も、営業上、あたりまえだが、激推ししていた。

だから、初回から、

姫の素顔を見たくて、
ラストの時間帯で入った。

ラストなら、疲れていて、素がにじみでるという仮説を立てたんだ。できるビジネスマンは、精度の高い仮説を立てるものだろ?

あの日も米原は雪だった。

オレの気合が入ると雪が降りやすいようだ。
オレが行く日は、いつも雪なのでよくわからん。

ヒョウが落ちてきて、頭にケガをした頃から、トップピークス米原では、ユキオと呼ばれている。

姫との初夜、
特に気合が入っていた。

当然、米原は夜から猛吹雪だった。

いくら降らせるにしても限度がある。
だから、少し迷惑がられている。

受付の小柄な女子に
「今夜も雪ですね」

と、前川清の『長崎は今日も雨だった』のような皮肉を言われても、グッと我慢して笑顔で料金を支払うしかない。

待合室で少々待たされたので、ドキドキが高まった。

その後、無事、姫と対面できたけれど、

オレは、姫が、まぶしすぎて瞳を見て話せなかった。

お互い簡単な自己紹介をした後、

「お兄さん、京都でのお仕事のついで~とかなん??」
と、スーツ姿の俺に姫は問いかけ、俺の目をのぞき込む。

俺はいつも、初めての女の子には、カッコつけて、

「なぜ、俺は来たのか。なぜなら、米原に、レイ姫がいるからだ」

と、決まり文句で返すことにしている。
有名な登山家の名言をパクった。

これで10回目ぐらいなので、スラっと噛まずにいえる。

姫により反応は異なる。

レイは、上半身を後ろにのけぞりながら、

「それ何やねん。おもろすぎる」
と、姫はケタケタ笑った。

レイは、蠍座だった。

ミステリアスで、情熱的。そして策略的。

自分の本心を見せず、掴みどころがないので、相手を翻弄し、惹きつける"魔性の女" の性(さが)を持つ。

お別れ前のトークタイムで、

「写メの写真と少しちがうなあ」

と、やっと瞳を見れるようになったオレがボソっとつぶやいたら、

「そうかなあ?化粧落としてみる?」
とレイがいうので、ウンとうなずいたら、

はーいという感じで、洗面で化粧を落としてくれた。

頼んでもいないのに、
素顔を見たくて、わざわざラストに入ったオレの願望をかなえてくれた。

最後の最後まで手を抜かない。

そのサービス精神に感動した!

化粧が落ちた素顔の清楚さと、

その気遣いと、黒髪ショートのレイに、
あの日、あの時、心底惚れてしまった。

あぁ、姫。

毎回、雪でオレの予約の前後でキャンセルが出てすまなかった。

オレは、前後で時間を延長させてもらい、長く過ごせて幸せだった。

キミに会う日は、不思議なくらい雪が多くて、雪のトンネル、くぐるみたいで、しあわせになる。
(「はじまりはいつも雨」ASKA♬、微修正済み)

レイの全てに感謝する。
ありがとう✌✌

雪を呼ぶ男、
ユキオより。


〚お礼日記〛ユキオ様


ユキオちゃん、口コミありがとう。

あの夜の事、しっかり、覚えてるよ!
高級スーツが雪でシワシワだったね!!

雪なんて、まあ、米原人は慣れているんだけど、

あの日はすごかった。

あとで、お店では、ユキオのたたりじゃ。。。
っていってたよ♡♡

あの頃の黒髪ショートの写真をアップするね。

by Copliot

やっぱ、大和撫子は、黒髪ショートだよね!

でもさ、

魔性の女って、褒めてんだよね???

策略的っーのが引っかかったよ。
そんなに賢くないよーーー


なんだか、
いろいろ思い出すと、

幸せだなァ(˵¯͒⌄¯͒˵)🧡
レイは、ユキオといる時が幸せなんだ!

レイは、死ぬまでユキオを離さない!
いいよね💖
(「君といつまでも」加山雄三♬、微修正済)

ってな感じだよ。

去年は、雪が少なかったから、
今年のクリスマスは降らせてね。

お願いね!
絶対ね!!

❄❄❄❄❄❄❄!


ps.毎回、予約の前後でキャンセルが出るんじゃあなくて、店長が、どうせ雪だからって、予約を入れないようにしてたんだ。。。(-_-;)


第8話へ、To be continued
椿レイ同窓会2024の全会員の口コミが終わるまで。。。


この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません


この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?