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メモの魔力 前田裕二 /Audible感想

起業家として有名な著者が成功の秘訣としてメモの取り方を解説したベストセラーである。

聴く前は詳細なメモの取り方を解説したいわゆるハウツー本かと思ったが、この著作の重要な点はメモをどのように取るかではない部分にあると感じた。
1点目はインプットの要素を取り出して抽象化する能力である。メモというと聞いたことをそのまま書きとる印象があるが、本書ではそれを踏まえて自分のアクションに繋げることのできる抽象化を行うことを勧めている。この転換をできるか、できないかでインプットの成果が2倍、3倍異なってくるように感じる。
2点目は抽象化した要点を転用して他の分野に適用することである。抽象化したものが自分の中に積み重なったとしてもそれはインプットをしたに過ぎない。アウトプットとなる自分の行動に転換できて初めて成果として具現化することができる。

この具体→抽象→具体の転換を行える能力がイノベーションにつながる、というのがこの本の要旨ではないかと感じた。以前に読んだインプット大全、アウトプット大全に通じる内容も多いが抽象化するという点が私にとっては新鮮であった。情報をそのまま受け取るのではなく、転用できる抽象に転換できるよう自分の情報の受け取り方を見直していきたい。

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