見出し画像

動物の死骸を食べるハゲワシは、その生態ゆえにネガティブなイメージをもたれがちだが、自然界を清潔に保つという重要な役割を担っている。ハゲワシがいなければ死骸が浄化されず、伝染病などが蔓延してしまう。

近年、アフリカでハゲワシが大量に毒殺される事件が相次いでいる。これは、密猟者がハゲワシが集まる密猟場所の発覚を避けるために、動物の死骸に毒を塗るためです。また、ハゲワシの体の一部を伝統医療に利用する目的で、大量のハゲワシが毒殺されるケースもある。

さらにハゲワシの大量殺戮が彼らの子育てシーズンにおこなわれると、事態は最悪の方向に向かう。親を殺された何百羽ものヒナが、巣に残されたままになり、エサをもらえないヒナたちは全て死んでしまう。


2023年現在、世界に存在するハゲワシ類の多くが絶滅を危惧されています。

ミミヒダハゲワシの親鳥とヒナ

ハゲワシを守るために私たちができること

  • 生息地の保全や取り締まり:ハゲワシの生息地の保全や狩猟の取り締まりがあげられます。これらを実行する権限がなくても、わたしたちが声をあげることで行政機関やNGOなどを動かす原動力になります。

  • ハゲワシの情報を発信する:自然界におけるハゲワシの役割や、彼らが直面している危機について発信することで知識の普及に貢献できます。社会的な関心が高まれば、ハゲワシの保護を支持する人を増やせます。

  • 毒物の不使用:毒物は食物連鎖に入り込み、自然界に深刻なダメージを与えます。毒を含んだ生き物の死骸を食べた他の生物に毒の2次中毒、3次中毒が広がり、多くの生き物たちを死に至らしめます。自然の中で毒物を使用してはいけません。

わたしたち一人一人ができることは小さいですが、多くの声が集まることで大きな力となります。ハゲワシを守り生態系を清潔に保つことは、わたしたちの健康にも寄与することなのです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?