『精霊幻想記』Web版取り下げは良い知らせの前ぶりか?
『小説家になろう』において、ダイジェスト版というのは強く規制のかかる話である。これは書籍化に対してダイジェストで書いて「続きは書籍で」と宣伝目的となることからだ。
また他の小説投稿サイトへの流失を防止する規約でもあった。ここは複雑な背景となる為、説明は省かせて貰う。
この事は現在『小説家になろう』を利用している人の間でも有名な話ではある。その件で先日、話題となっていた。
この『精霊幻想記』に関しては、『小説家になろう』自らが書籍、Web版を比較して、「続きは書籍で」の状態に当たると判断された。
私も比較はしていないが、ただ、この判例とも言える結果は他の書籍化作品に対して、同じく違法の可能性が高いと言いきったと見てもいいのかもしれない。
ただ、多くの書籍化作品がある中でそういった話題は聞いた事は無い。
確かに、作者自らの意図的に取り下げや『小説家になろう』運営からBANされた書籍化作品があることは聞いているが。
ともあれ、『精霊幻想記』は書籍化から5年、巻数で17巻と続いている『小説家になろう』発の作品である。看板作品とは言わないまでも、知名度の知れ渡った作品を今更切るというのも、いささか変な話である。
それにこの話題から他の作品、作家にも波及はしていないようだ。
なら、他に要因があるのではと最近の『精霊幻想記』の動向について調べてみると、『ノベルアップ+』で外伝が掲載されていた。
『小説家になろう』での連載は1年近く止まっている中で、余所の小説投稿サイトで外伝とはいえ新作が掲載しているのでは、規約を盾に駄目というのも分からなくはない。
特に『ノベルアップ+』は『精霊幻想記』を書籍化している会社が運営しているサイトだ。余計に反発も生まれていてもおかしくはない。元々のダイジェスト版規制の発端も他サイトが絡んだ話。つまり、この点が原因ではないか。
あくまで私の推測ではあるが。
ついでとはなるが、外伝の投稿を知らせている、このアカウント「精霊幻想記【公式】」は最近作られている。PV等を載せている辺りでも、何かメディア展開等の動きがあるのかもしれない。
そう考えると余計に今回の掲載取り消しは納得できる部分がある。
ひとまず、掲載取り消しとは別に、今後の『精霊幻想記』の動きにはチェックが必要がありそうである。
■追記(2020/11/28)
やはり、アニメ化の報がありましたね。
ただ、そうなってくると『精霊幻想記』が『小説家になろう』から掲載取り下げをしたのはタイミングからも考えて、アニメ化が絡んでいるのだろうと思ってしまう。
あくまで推測となるが、『ノベルアップ+』としては運営会社の関係で『精霊幻想記』を大々的に宣伝する事になるだろう。逆に『小説家になろう』でも掲載側として宣伝したいだろう。
結果、二つの小説投稿サイトがぶつかることになるだろう。
こうなっては少し前の『小説家になろう』と『アルファポリス』の対立構造と変わらない話である。
ひとまず、このアニメ化自体が良い方向と進むことを期待するといった旨で追記を締めたいと思う。
■追記(2021/6/26)
日々のPV数が落ちることなく、このページに辿り着く人が多いため、せっかくなので追加の情報を載せておくことにする。
ただ、これは断片的な情報をつなぎ合わせた与太話ではあるため、私の妄想の部分も大きいので話半分で聞いて頂ければ助かる。
まず、『小説家になろう』から書籍化する場合、その収益の一部は『小説家になろう』側にも入ると、ある編集者が発言していた。この発言は一応匿名であるとはいえ、多少素性の知れた編集者からの証言だけに信じるに足りると思っている。また、作者側からの話では印税は10パーセント以下という事が語られている。
この二つの証言と、その他の噂程度の話を付け加えても、ここはまず事実と見ていいだろう。
次に『小説家になろう』からの書籍化作品では、たまに宣伝文句として『小説家になろう』で人気とか、何PV数といった言葉が使われる。ここで大事なのは『小説家になろう』は株式会社ヒナプロジェクの登録商標と書き加えられている点である。
『小説家になろう』というのは書籍化に対して、収益が入る仕組みがあるわけだ。そもそも、その名前自体にもむやみやたら、タダで使えるわけではない。
しかも、過去からその名前で活動していた市民講座に対して、講座名の変更要請を出しているほどである。
また、「精霊幻想記アナザーテイル」に関しては、公式ではTVアニメ「精霊幻想記」のゲーム化と書かれている。わざわざ“TVアニメ”のゲーム化と“原作”と別に分けて書かれている。
ここはいささか考えすぎかも知れないが、制作委員会などの利権的な話が絡んでいると見ても、そう間違っていないな気はするが。
『精霊幻想記』のWeb版取り下げはアニメ化に対して、『小説家になろう』発の作品であることが弊害があったのかもしれない。
あくまで真相は分からないが、そう考えても不思議ではないと思う与太話という事で。
ただ、これが期なのか分からないが、他作品も『小説家になろう』から取り下げた作品があった。これらが同様にアニメ化した場合、この考えはより信憑性が増すと思っており、その動向は私個人、見守っている状態である。
■追記(2021/7/6)
一応、文庫版ではあるが、『ノベルアップ+』で期間限定公開されたようです。アニメ化によって色々と展開することは珍しくもない。期間限定でも作品を公開することだって、最近では何処でもやっている。
ただ、この作品はアニメ化に至る前に『小説家になろう』から取り下げているだけに、これらの布石と思えてしまう。
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