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ツカモト シュンのサブカル一人語り

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ツカモト シュンが勝手気ままに一人で語るコラム、雑記。 基本一つの作品をテキストにして、サブカルチャーに関して語っていくスタイル。
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記事一覧

「アーリャさん仕事のできない雪ノ下雪乃」との批判は、ラノベ読者からも劣化ラノベと認識されたか?

ロシデレを散々語ってきた身としては、アニメ版をどう語るべきかと考えていた。ただ、アニメになったことで多くの人間に作品を認知してもらう機会が多くなった一方で、一般層とのズレが目立っていた。 これは特にライトノベルではありがちな問題ではある。 ただ、『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』に関してはさらに違った。この点というのは、自分が今まで仮説として考えてきた部分の答えになるような話であった。このような考え方は、さすがに盲点であった。 今回はこの盲点と言える、ライ

『千歳くんはラムネ瓶のなか』のアニメ化で見えてくる課題とは

『アニメ版「艦これ」2期が2022年放送決定と聞いて【アップグレード版】』と関連する話題として、書いていたのですが、扱っている作品も違うため途中から切り分けて記載しています。 それもあり、こちらの記事も読んでいただければ、より理解できるかと思います。 ■「アニメ化企画」から「アニメ化決定」までの変移が分かる話 昨今、「アニメ化」以前に「アニメ化企画進行中」という前段階を報告する作品も多くなってきた。 それだけに「アニメ化」の発表であっても、昔より懐疑的なモノになってい

ラノベ作家の知名度を見た話【アップグレード版】~その結末も添えて

本記事は2020年10月4日pixivFANBOXに投稿したモノになります。前回、『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』に関して触れたこともあり、こちらにも掲載します。 最も、私自身pixivFANBOXの運用について、活用できず放置していた記事の再利用といった側面の方が強いかも知れません。 それでも当時、思っていた部分に対して、時間が経ったことで明白な結果が出たことに対し追記し、アップグレードして再投稿を行っていきます。 ●ラノベ作家の知名度を見た話『幼なじみが絶対に負

「『こちら、終末停滞委員会。』の解説」の感想を語るよ

『こちら、終末停滞委員会。』(著者:逢縁奇演 イラスト:荻pote)は発売前から内容で期待していた反面、これがライトノベル界隈に出たら波乱はあるだろうなと予測していた。 そこに関しては、前回でも触れていた話ではあります。 ただ、その私の予感は発売前から確信に変わることになってしまった。それが各作家による、この作品での推薦文である。 作品以前にこの推薦文からしてヤバい。そして、本作には後書きがなく、その代わり解説が乗っています。 これはネタバレのラインになるかは分かりま

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初動の成果をめぐるライトノベル ~話題性と出版社の呪い

一連のKADOKAWAサーバー停止を巡って、KADOKAWA系列の出版社のサイトもダウンしてしまい作家達もいろいろと大変の様である。 上記のポストにもあるように、芝宮青十氏は新人作家で今回が初書籍になるのだろうが、そんな何の背景もない人物の作品が自身で宣伝して、初動で売れるのだろうか? 売れる売れないは別にしても、初動の何を基準して今後を決めるだろうか? 私はいつも「初動が、初動が」という作家の発言に嫌悪していたが、冷静になって考えると今回の件は異質というか、それが明確

夢乃リリス、収益化RTA ~緻密なガバガバチャートとは【アップグレード版】

本記事は2021年2月13日(土)に投稿して、諸般の事情を考え一時期公開を差し控えていたモノを追記、アップグレードして再投稿したものになります。 公開を差し控えた理由は、記事内でメインで扱ったバーチャルYouTuber夢乃リリスが契約解除となり不要なリスクを回避するためでした。 ただ、今回再投稿に至った背景は当時の記事後にまた記載はします。 それでも、昨今のVtuberプロダクション『のりプロ』が目指すモノと、夢乃リリスがデビューした際の個性を重視して収益性を犠牲にして

これもまた非ライセンス商品なのだろうか、“マレニアの義手”

先日、非ライセンス商品でありながら、いくつものネットニュースで紹介され、話題となった暗月の大剣のレプリカだった。 だが、今回も新たなレプリカ商品が紹介された。それが“マレニアの義手”である。ラニの次は、マレニア。ヒロインというわけではないが、なぜ女性の武器からレプリカが作られるのか。単なる偶然なのか… しかし、こちらに関しては商品紹介動画がYouTubeにも上がっているが、明確に公式である情報は分からない。 動画チャンネルから、この商品が海外メーカーで作られたものであるこ

タイトルに「変態」でなく、「HENTAI」とつける作品~リスクワード管理とは

■リスクワード管理が求められる時代つい先日も、特定のプラットフォームではクレジットカード対策として作品名の表現に対して言い換えを求めることがあり、その「ひよこババア」というワードから違った方面でも話題になっていた。  ただ、違った方面で話題になっていても、本質的な問題は言葉狩りという問題は理解した上での話題性でもあった。ただ、この本質というのは、海外ではそういった犯罪を絶対に許さない流れがある。 参考動画(38:36 サンクションの話) これは日本では理解しずらい部分

非ライセンス商品を紹介する、ネットニュースたち

ファミ通.comにて、以下のような記事を投稿されていた。 この記事は『エルデンリング』の暗月の大剣のレプリカを紹介するものですが、記事の結末で「本商品は非ライセンスと思われる。」と記されています。 なお、フロム・ソフトウェアは現在、KADOKAWAの連結子会社。ファミ通にしても以前よりKADOKAWAグループである。 このように記事がまとめられていては、KADOKAWAは『エルデンリング』の非ライセンス商品は勝手に作っていいと認めていると捉えられても文句は言えない。

『搾精病棟 全年齢版』打ち切りから見えるモノ ~同人誌を取り込む戦略とその失敗

『搾精病棟 全年齢版』が終わってしまったが、最終巻の帯でもあるように打ち切りという認識で問題はないようだ。実際、てこ入れで新展開が始まろうとしていた中で唐突な終わりであった。 だが、裏表紙側の帯にもあるように、この「搾精病棟」シリーズは今も継続して展開している。 「搾精病棟」シリーズは成年向けコンテンツではある。しかし、別出版社の漫画作品『淫獄団地』は成年向けでなく「搾精病棟」シリーズともリンクして、今なお人気作で連載を継続している(ただ、謎の人気ぶりではあるが)。 例

悪役令嬢モノ、18禁ゲームと語りながらありえない舞台となった作品達の謎? ~そうなった理由とは

ここ数年、悪役令嬢モノのアニメが多いが、その原型であるはずのゲームでの悪役令嬢モノはそうそう聞くことはない。 個人的には今後出てくるタイトルに気になるモノはあるが、ジャンルとしての悪役令嬢モノとは少し違ってはいるようだが。 さて、アニメ化されるほどの人気ジャンル、悪役令嬢モノではあるが、多くでその舞台となる悪役令嬢が出てくるゲームがほとんど無いという歪さ。 これは悪役令嬢が女性モノだから男性である私が知らないだけというのも考えられる。それゆえ、web小説では18禁ゲームを

「このライトノベルがすごい!2024」から見える、ラノベ多様性の欠如とは

私のnote投稿で例年の定番の「このライトノベルがすごい!」ではありますが、いつの間にか結果が出てきたので、その話題を。 そもそも、今年はTwitter現Xで動向が見てなかったというか、私自身がラノベ関係をXで注視してなかったのでTLで見かけることは少なかった。実際、結果に至っても見る機会もなかった。 一応はラノベレーベルはフォローはしているのですが。Xになっての影響でしょうか。 しかし、ランキングの結果を見る限りはそれも納得である。 ちなみにランキングに関してはゲーマー

アニメ『薬屋のひとりごと』の世界観から見る、一般となろう界隈の乖離

『薬屋のひとりごと』のアニメ化によって、その世界観が一部にとって問題というのか話題になっている。 話題になっている中華風なのに文字がひらがなが出てきたり、中国か韓国か、何がベースなのかといった世界観の矛盾というか突っ込みである。 ただ、これは問題でもなんでもなく、なろうを知る者にとってはテンプレートで作られた世界観、そして、設定の中身の無さは常識的に分かっていることだろう。 そう、ナーロッパと揶揄される概念である。 それだけに『薬屋のひとりごと』でひらがなが出てこようが

「ブランド化されてないブランド力で商品展開」するライトノベル ~ゲーム雑誌の歴史から見える、今後の展開とは

■「ブランド化されてないブランド力で商品展開」する 『千歳くんはラムネ瓶のなか』の福井市コラボに関して、完成度の低さから突っ込み所満載だった。 何が一番変かというと、クリアファイルのこちらである。 目線、スマホの位置など構図を見ても変だが、一番変というよりも異質なのはブレザーを着ていること。 そう背景は花火と夏に対して、キャラクターはブレザーだけに冬服と季節が合っていない。それだけにジオラマアクリルスタンドも同様の問題を秘めている。“夏を感じさせるグッズの数々”と謳